第63話 負荷をかけて

「さすがにMPは減ってるか」


 【魔法剣!】の分は回収できてるみたいだけど、着火と【氷結魔法】の分は消費してる

 まあこの辺は仕方ないな


「あとはストローと両立…できないか」


 この辺は欲張りすぎだな

 普通に使ってMP回復するか


「じゃあコロちゃん、第四階層を目指して進もう!」


 ぷるぷる


「え?今ので?」


===

 ハジメ 人 18 リスガー

 パーティ:コロ

 状態:女神の加護(均衡)

 Lv 0 Exp 0

 HP 1,404/1,556 → 1,604

 MP 327/450 → 458

 SP 1,476/1,423 → 1,467 (15%↑ 体術Lv3)

 ATK 1,591 → 1,644 (15%↑ 体術Lv3)

 DEF 1,341 → 1,382

 MATK 337 → 343 (10%↑ 魔力強化Lv2)

 MDEF 309 → 314 (10%↑ 魔力強化Lv2)

 SPD 1,669 → 1,707 (15%↑ 体術Lv3)

 STR 1,675 → 1,733

 VIT 1,655 → 1,708

 MGC 563 → 575

 AGI 1,723 → 1,763

 スキル:体術Lv3、簒奪者Lv1、収納魔法Lv2、女神の加護Lv2、最適化、存在強化、ステータス改、基礎魔法、パーティLv3、魔力操作Lv2、魔力感知Lv2、体当たりLv2、短剣術Lv2、暗殺術Lv2、集中Lv2、剣術Lv2、棍術Lv2、弓術Lv2、遠吠えLv2、カウンターLv2、魔力強化Lv2、魔力効率化Lv2、魔力回収、魔法剣!Lv2、マジックフィルム!Lv2、ステータス抑制、PT特典、ステータスLv2、斧術Lv1、HP回復量上昇Lv2、回復魔法Lv2、保護色、熱感知、氷結魔法、振動感知、捕食Lv1、指揮


 コロ エルダースライム 2 -

 パーティ:ヤマト

 状態:正常

 Lv 49 → 50 Exp 736,602 → 752,062

 HP 400/195 → 200

 MP 262/125 → 131

 SP 420/179 → 183 (15%↑ 体術Lv2、瞬速Lv1)

 ATK 193 → 198 (10%↑ 体術Lv2)

 DEF 191 → 195

 MATK 124 → 130

 MDEF 123 → 128

 SPD 211 → 216 (15%↑ 体術Lv2、瞬速Lv1)

 STR 210 → 215

 VIT 210 → 215

 MGC 132 → 138

 AGI 230 → 235

 スキル:捕食Lv4、真似っ子Lv3、指揮、回復魔法Lv3、保護色、熱感知、氷結魔法、振動感知、ステータスLv2、体術Lv2、体当たりLv2、集中Lv2、暗殺術Lv2、HP回復量上昇Lv1、カウンターLv2、変形、魔力感知Lv1、指揮、瞬速Lv1↑

===

ーーー

瞬速

  SP、SPD、回避率に補正

   増加率(スキルLv×5)%

ーーー


「コロちゃん!Lv50になったんだ!おめでとう!」


 ぎゅーちゅっちゅ

 ぷ、ぷるぷる


「新しいスキルも覚えたね!凄いぞコロちゃん!」


 ぷるぷる


 エルダースライムは成長率とかを見るに、魔法特化じゃなかったのか?

 内容からして、コロちゃん自身…もしくはスライムのLv50のスキルの可能性もあるのか

 でも可愛くて強くて賢いコロちゃんである事には変わりない!


「ステータスもいつの間にか、倍化しなくてもダメージを受けないくらいになってるね!」


 ぷるぷる


「え…うーん…俺もステータスを下げて修行しようと思ってたんだけど…二人同時に弱くなるのは…」


 ぷるぷる


「じゃあせめて、HPとDEFだけは…あと、回復魔法用にMPとMATKだけは倍化するからね?それが最低条件かな。これ以上は下げられないよ」


 ぷるぷる


「よし、それじゃちょうどいいから俺もコロちゃんにステータスを合わせよう。危ないと思ったらすぐに全部倍化するからね?」


 ぷるぷる


「さあそろそろ第三階層だ。蛇はまだだけど、ヤモリは出るからね。コロちゃんも位置がわかるようになったけど、普段より弱くなってるから油断しないでね?」


 ぱたぱた


 やる気が漲ってるな


「それじゃまあ、気を付けながら進んで行こうか」


 さて、俺も【ステータス抑制】を使おう

 補正の計算は…えーっと…ああもう面倒だから、そこは無視で

 蛇相手には…魔法が通るかもしれないな

 はっきり覚えてないけど、初めてダンジョンに挑んだ時くらいの強さじゃないかな?

 いやあの時はまだ、コロちゃんはただのスライムでMDEFが低かったんだ

 それで蛇の魔法で凍ったんだっけ

 でもその他の強さは多分、1Fで蝙蝠相手に頑張ってた時ぐらいじゃないかな


 初めて人を…やったのもその時か

 あいつはたしか、Lv50手前…だったかなぁ


 あれ?

 って事は、今のコロちゃんはLv50くらいの盗賊より強いって事?

 …あいや、今はコロちゃん、倍化してるんだった

 やっぱりスライムは同Lvでも人より不利なんだな

 人でさえ普通の魔物に対して同Lvでは不利なのに


 そのコロちゃんも今やLv50か

 あの頃はコロちゃんのLvも10台だったなあ

 たった数日でここまでメキメキと成長するなんて…

 俺の状態とチートの相乗効果で、周囲にまで恩恵が波及してるんだな


 ん?

 ミリアを連れて狩りをする時…

 まあミリアは事情を知ってるし、パワーレベリングになっても…いいのか?

 そこんとこは本人に確認してみないとだめかな

 事によっては団長にもお伺いを立てないとだめか

 少なくとも見習いのうちはじっくりステータスの成長率を育てる方針っぽいし、下手な事はできないよな

 じゃあ明日あたり、手合わせを兼ねてミリアに訊いてみるか

 だめならだめで、ミリアにステータスを揃えて…俺、大丈夫なのかなあ

 一気にステータスが増えて、完全に楽をしてるからなー

 やっぱりここはステータスを抑制して正解なのかも


「あれ…」


 ぱたぱた


「もう第四階層の手前?」


 ぱたぱた

 ぺっぺっぺっぺっぺっぺっぺっ


「あ、ありがとねコロちゃん」


 まーた考えこんでコロちゃんに敵を押し付けてたな…

 ステータスが高くなって、変に余裕を出す悪い癖がついてる

 せっかくコロちゃんとステータスを揃えたのに、これじゃ意味がないな


 ぱたぱた


「あ、大丈夫だよ。別に体調が悪いとかじゃないから。ちょっと色んな事を思い出してて…次の階層からはちゃんと俺も参加するから」


 ぱたぱた


「うん。本当に大丈夫。気晴らしって言っても変に手抜き…は、これからはしないから。」


 ステータスは下げたままだけどね

 でもこれは決して手抜きなんかじゃない

 本当の手抜きはステータス頼りで楽をする事だ

 それはもう横綱相撲にすらなってない

 これからするのは自分に活を入れる行為であって


「おっと」


 コロちゃんが奥の蛇を倒しに行ってる間に、落ちてきたヤモリを倒す


 うーん、まだステータスの恩恵が大きいな…

 いっそ色んなステータスをこっそり敵に合わせてみるか?


「コロちゃんは…大丈夫そうだな」


 よし、そうしよう

 危険はHPが吸収してくれる

 これだけだって、俺のHPなら充分に安全なんだ

 安全の為にHP、回復魔法用にMP、MATKだけキープしてそれ以外は蝙蝠に合わせよう

 その上で、攻撃魔法…は強いから、それ以外の全力を出してみよう

 スキルは使う、でもステータスは敵に合わせる

 多分、良い修行になる!


「HPの回復は…一撃もらうまではお預けでいいか」


 蝙蝠とヤモリの打撃は通る、蛇の魔法も通る、ヤモリよりも遅い

 この条件でどこまで戦えるか…やってやる!


「まずは蝙蝠か!」


 速い…!

 でも補正でまだ勝ってる

 刀で迎撃を…


「え?」


 一撃だ…


「なんで!?」


 そこまでの補正はないはず…


「こいつのせいか!」


 【魔法剣!】の威力が強すぎるんだ!


 どうしよう

 カウンターを一撃当てるだけで倒せてしまう

 弱くするには…

 どうすればいいんだ?

 脆くする?

 なんか違う気がする

 じゃあ…

 ATKを更に100下げて…61か!


「蝙蝠いらっしゃーい!」


 まだ一撃か…


「蛇みっけ!」


 遅いなー!

 詠唱が始まる前に出来るだけ近付きたい!けどマズい!

 撹乱…もなんだか補足されてる気がする!

 やっぱりステータス頼りに戦ってたって事か!

 やばい、撃たれ…


「伸びろ!」


 間に合った…


「こいつも一撃か」


 どういう理屈の強さなんだ…


「とりあえずヤモリいってみるか」


 また蝙蝠か

 飛んできたところを斬り付けて…生きてる 

 瀕死だけど生きて…息絶えた


「よくわからないけど、このくらいの塩梅ならいいか」


 蛇に対して速さは勝ってるけど、魔法を撃たれる前に距離を詰めないと危ない

 ヤモリは計算上、速さからして負けてるはず

 どこまで攻撃が通るかわからないから、連撃を入れるつもりで…


「来た!」


 落ちてくるヤモリに伸ばして突き立てる!


「お、重い…」


 そうか、ステータスが低いから重く感じるんだ

 初めからそのつもりで異空間を整理してきて良かった!


「か、傾く…このまま…ぬぅぉりゃぁー!」


 ヤモリ自身の重さで胸の途中から脇にかけてが完全に斬り裂かれた


「はぁ、はぁ、そうだよな…一撃で倒せなくても相手が空中で身動きできない場合は封殺すればいいんだよ…多分」


 いつの間にか一撃必殺が当たり前になってたから、こういうの忘れてたな


「こうなったらいっそ、蝙蝠は短剣の状態で戦うか。いや、基本的に短剣の状態にしよう。蛇が間に合わない時にだけ伸ばして攻撃だ…」


 1Fでやった時みたいに、【マジックフィルム!】のLv2を手足に纏って体術の練習もしよう

 短剣に【魔法剣!】を使って、握る手と足に【マジックフィルム!】で…

 あ、これって要するに【魔法剣!】を体に直接使ってるのと同じなんだよな

 やっぱり根本的に同じ内容の事をスキルの形で扱いやすくしてるんだ


「遠心力と…重心!」


 ヤモリの落下地点の横で待ち、タイミングを合わせて後ろ回し蹴りを放つ


「すれ違いざまに…斬る!」


 怒り心頭で飛びかかってくるのに合わせて潜り込み、腹を縦に切り裂く


「はぁ、はぁ、なかなかSPの消費が大きいな。もっと効率を意識しないと」


 さて、次は蝙蝠か

 今度は短剣の連撃を…

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