第59話 いやぼーん?
朝起きると、コロちゃんが【ステータス】のスキルLvが2まで上がったと教えてくれた
「コロちゃん、ステータスが見られるようになったのが嬉しかったんだね…」
ぷるぷる
一晩でどんだけステータスを開いてたんだろ
「俺が気付いてあげられてない事があったら、ちゃんと伝えてね?」
一方の俺は
結局、【魔法剣!】は成長しなかった
何としても午前中に成長させないと
このままだと、ミリアの誕生日にも間に合わない可能性もある
そうは思っていても
「今朝も結局だめだったか…」
頑張ったが、朝の鍛錬のうち、魔法にあてている時間では成功しなかった
本当は午前中を全部使って魔法の練習をしたかったが、生まれ変わったコロちゃんが動きたがった
コロちゃんのおねだりを放っておけるわけがない!
そしてそのまま、ココチカのダンジョンの5F、つまり蜘蛛の居るところまで来てしまった
「コロちゃん、ここの蜘蛛で今日は我慢し」
ぷるぷる
「ですよねー…」
ぱたぱた
「ま、待ってコロちゃん!なんか蜘蛛の割合が多くなってない?だんだん心臓がバクバクしてきたんだけど」
ぱたぱた
そうか、コロちゃんにとっては好物がわんさか湧いて出てくるだけの場所なのか
「わかった…この先が第六階層だ。俺もステータスが上がってるはずだし、行こう…」
最初のうちはまだいい
敵の反応もないし、後ろからの光が届いてる
本当なら自分の影に何か居ないか不安になるけど魔力感知があるから大丈夫
でもいずれは…
「光が届かなくなってきた…」
そろそろ次の光球を使うべきだ
心の準備はいいのか俺?
どうせいつまで経ってもそんなの終わらないだろうしむしろ嫌な予感がビンビンに
…なんか反応が近付いてきてるー!
「ひ、光よ!」
蜘蛛、蜘蛛、蜘蛛、蜘蛛、蜘蛛、蜘蛛、蜘蛛、蜘蛛、蜘蛛、蜘蛛
なんだかなー
やっぱリリアナお姉さんに詳細を聞いておけばよかったよなー
聞こうが聞くまいが待ち受ける未来は変わらないってねー
心臓がバックンバックン言ってますよ?
なんだか敵の動きがゆっくりに見えますね
内向きな思考だけどこれも【集中】の効果なのかなー
そんな説明だったかなー
「嫌だ触りたくない近付きたくない嫌だ嫌だ嫌だ伸びろ伸びろ伸びろ伸びろ伸び過ぎだー!?」
伸びたよ伸びた確かに伸びたでも俺の身長を超えてるよ多分倍以上だよ何これ何なの重さは変わらないけどこんなの長過ぎるよ振り回すの大変だよここまで要らないよ縮めよ俺の半分でいいんだよそうだよこのくらいで手元は伸びろよ片手で持つのかよ両手で握らせろそうだそれでキーキー五月蝿いよ聞こえてるよそんなに殺意を振り撒くなよ今相手してやるからでも来るなよキモい寄らば斬る
「だらっしゃー!」
思わず後ずさりながら斬るいや思わずじゃないこれでいいんだ先頭と一定の距離を保ちながら着実に片付けていけばいいそうだこれでいいんだ決して俺が臆病なわけではなく戦術的に正解な行動をとって引くことを覚えないカスではない証明であってそれにしてもこの武器よく斬れるな重さに頼らずとも敵を両断していくというか俺のステータスに耐えられる武器なら蜘蛛くらいは余裕で当然でしかも短剣の時と重さが変わらない気がするでもさすがに蜘蛛はキモいできれば視界に入れたく…あ
「おぉぉおおぉうわぁ〜!!!」
転ぶ
後ろに
脚を引っ掛けた
蜘蛛が迫る
だめだ
動けない
ぱたぱた、べちーんっ
べちんべちんべちべちんっ
「ぜー、はー、ぜー、はー…」
お、終わった…
なんかすんごい長時間戦ったような精神的疲労感だ
「あ、ありがとねコロちゃん…」
ぱたぱた
俺が斬り捨てたと思しき死骸も転がっている
「うあー…これ俺がやったのかー…」
よし、見るのやめよう!
いつもはコロちゃんにお任せして出来るだけ見ないようにしてるんだから今回もいいだろう!
「コロちゃん、俺、後ろ向いてるからどうぞ召し上がれ」
ぷるぷる
それにしても切れ味が凄かったな俺ニウム(笑)の…剣?刀?
「小烏丸?」
なんだっけ、鋒両刃造だっけか
短剣を伸ばしたから普通に剣の形をしてるかと思いきや何となく刀っぽく見えなくもない
あれか、剣のイメージと刀のイメージが俺の頭の中で変な具合に混ざった結果、こんな形になったのか
直刀だから鋒両刃造で合ってるよな?あれ?小烏丸造?非常に検索したい
ともかく俺にもあった厨ニ(笑)心が影響してるんだろうな
ロマン溢れる武器だし、うん
「まあ実用には関係ないし不便はなさそうだし…突いて良し、斬って良しって事で…」
刃筋を立てるのはともかく、引き斬りするとか関係なくて、切断に重量の助けも要らないとかホント鋭利過ぎるだろこれ
お陰で手に『ぶにゅ』みたいな嫌な感触も残らないで刃がすーっと入ってく感じで
「あ、食べ終わった?ってひぃっ!?コロちゃん!持って来なくていいから!全部コロちゃんの分だから!」
ぷるぷる
「いや俺、蜘蛛は食べたいとも思わないから…コロちゃんが全部食べて…」
ぷるぷる
食べて美味しいのがわかれば好きになる、か
コロちゃんの心遣いは嬉しいんだけど…
「ありがとねコロちゃん。でもごめんね、俺にとって蜘蛛は食べる対象じゃないんだよ」
ぷるぷる
「いや、コロちゃんの気持ちが嬉しいのは本当なんだよ?でも本当に、俺がコロちゃんを好きなのと同じくらい、俺は蜘蛛が嫌いなんだよ…」
ぷるぷる
なんとか説得できたか
コロちゃん好き好き具合を引き合いに出すのは卑怯だったかな…
でもそれで納得してくれるって、俺の気持ちはちゃんと伝わってるんだな!
「さて、スキルを得たら確認だよな」
===
ハジメ 人 18 リスガー
パーティ:コロ
状態:女神の加護(均衡)
Lv 0 Exp 0
HP 870/771 → 1,044
MP 167/241 → 321
SP 917/708 → 957 (15%↑ 体術Lv3)
ATK 833 → 1,116 (15%↑ 体術Lv3)
DEF 668 → 902
MATK 187 → 245 (10%↑ 魔力強化Lv2)
MDEF 170 → 226 (10%↑ 魔力強化Lv2)
SPD 737 → 1,037 (15%↑ 体術Lv3)
STR 851 → 1,159
VIT 793 → 1,093
MGC 274 → 382
AGI 738 → 1,050
スキル:体術Lv3、簒奪者Lv1、収納魔法Lv2、女神の加護Lv2、最適化、存在強化、ステータス改、基礎魔法、パーティLv3、魔力操作Lv2、魔力感知Lv2、体当たりLv2、短剣術Lv2、暗殺術Lv2、集中Lv2、剣術Lv2、棍術Lv2、弓術Lv2、遠吠えLv2、カウンターLv2、魔力強化Lv2↑、魔力効率化Lv2↑、魔力回収、魔法剣!Lv2↑、マジックフィルム!Lv2↑、ステータス抑制、PT特典、ステータスLv2、斧術Lv1、HP回復量上昇Lv2、回復魔法Lv2、保護色、熱感知、氷結魔法、振動感知
コロ エルダースライム 2 -
パーティ:ヤマト
状態:正常
Lv 41 → 44 Exp 342,478 → 482,302
HP 348/160 → 174
MP 190/77 → 95
SP 333/147 → 159 (5%↑ 体術Lv1)
ATK 160 → 172 (5%↑ 体術Lv1)
DEF 157 → 170
MATK 77 → 94
MDEF 76 → 93
SPD 176 → 189 (5%↑ 体術Lv1)
STR 174 → 187
VIT 173 → 187
MGC 82 → 100
AGI 192 → 206
スキル:捕食Lv3、真似っ子Lv3、指揮、回復魔法Lv2、保護色、熱感知、氷結魔法、振動感知、ステータスLv2↑、体術Lv1、体当たりLv1、集中Lv1、暗殺術Lv1、HP回復量上昇Lv1、カウンターLv1、変形
===
ーーー
魔法剣!
俺ニウムを武器に適用する
- Lv2
俺ニウムのコーティングを延長する MP50
マジックフィルム!
俺ニウムを身体に適用する
- Lv2
一点を強化しダメージを防ぐ MP25
ーーー
おー
ステータス4桁ってあったのか
まあここはどっちかと言うと初心者寄りのダンジョンみたいだしなー
もっと強い敵がワンサカ出てくる場所が存在する可能性もあるわけで
伝説のドラゴンみたいな存在が居たら、ステータスも5桁くらいあったりして
もしそれを倒したら、一度に3桁もステータスが上がるのか…
コロちゃんもだいぶ強くなったな
Lvはまだ適性より低いみたいだから、前より上がりにくくなったとは言えまだ上がりやすい部類なんだろう
俺ほどの高ステータスがここを出入りすると本来は効率的に不味いんだろうな
それが効率無視というか無関係に潜ってるからコロちゃんには効果覿面か
低LvでのExp独り占めってほんとすごいなー
ステータスもそうだけど高Lvってどれくらいを言うのか…聞きたいような聞きたくないような
魔法関係のステータスは倍化したらもう俺を超えてるんじゃないか?
もっとMGCの多い敵を探さないと俺の方が枯渇しかねないな
で、本題のスキルはー
なんか魔法関係が一緒に上がってる…
まさか連動はしてないだろうな?
ともかく、これで熟練度稼ぎに集中できるな
あとは魔力結晶を幾らか溜め込んで、本人の前で作っては消費でいいか
目安がわからないけど、とりあえず熟練度も魔力結晶も増やしておこう
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