第15話見つけなくちゃ!
ぼくは 多田さんに
LINEで連絡をとってみた。
しかし 既読もつかない。
ぼくは 上野公園の中を
必死に隅から隅まで探した。
誘拐などをされていたら
大変だ。
ぼくは
多田さんを守らなくてはいけないという
責任が たぶん あるのに…。
ぼくは 二時頃
博物館の屋上のベンチで集合するように
メッセージを送り
ベンチに座って待っていた。
二時になっても 来なかったら
もう一度 探し
それでもダメなら
公園の事務所の様なところに行き
アナウンスをしてもらおうと
思っていた。
ぼくは 多田さんが
無事であることを願い
ベンチで待っていた。
以前なら
無事でなかった場合
ぼくに責任があるから
それで 責められるのが怖くて
多田さんの無事を願っていたが
今は 純粋に
多田さんが無事で
あってほしいと願っている。
1時45分ごろ
既読がついた。
彼女は
ぼくからの連絡に気づいたのだろう。
ぼくは
ドキドキしながら
彼女を待った。
だが 2時になっても
彼女は来なかった。
ぼくは さらに
10分くらいは待つことにした。
5分後 彼女は
屋上に現れた。
彼女は ぼくの方へ走ってきた。
彼女は はぐれたあと
若い男の人に
声をかけられ
一緒に ランチをしようと
無理矢理誘われたらしい。
そして 無理矢理 店につれていかれて
一緒にランチをしたらしい。
彼女は 食事中に
その男の目を盗んで
逃げてきたらしい。
まぁ 何より
無事でよかった。
ぼくは ベンチから立ち上がり
彼女の方へ向かった。
そして ぼくと多田さんは
ハグをした。
多田さんは
泣いていた。
多田さんの涙が ぼくの服に染みた。
ぼくは 多田さんの頭を撫でた。
ぼくは このとき
恋の素敵さを知った。
いや 知りすぎたかもしれない。
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