第14話博物館デート中
ぼくと多田さんは
屋上に行った。
ぼくと 多田さんは
ベンチに座ることになった。
僕たちが座るベンチは
以前に ぼくがある女の子と
博物館にきたときに
座ったベンチであった。
ぼくは そのときの事を思い出した。
たしか ベンチに座る前に
自分のヘドロ具合を
確かめたような気がする。
ぼくの汚さで
ベンチが腐らないか
心配をしていたんだ。
まぁ 今のぼくは
以前よりは ヘドロ具合が
弱いので大丈夫だと思う。
多田さんがいるから
きっと大丈夫だ。
多田さんの良い匂いが
ぼくのヘドロ具合を
中和してくれているはずだ。
ぼくは ベンチに座った。
ベンチは腐らなかった。
多田さんは
遠くを見ていた。
ぼくは 遠くを見ている
多田さんの横顔を見ていた。
ぼくは
勇気を振り絞って
多田さんの手を握ってみた。
こういう行為は
一歩 間違えれば
犯罪だ。
確実に 大丈夫という確信を
もてないのに
そういう行為をするのは
とても 危険である。
まぁ 今回の場合は
ぼくと多田さんは
付き合っているということに
なっているので
大丈夫だと ある程度 確信していた。
多田さんは
ぼくの方を向いた。
そして 美しい笑顔を見せてくれた。
その後 多田さんは
ぼくの方へ寄ってきた。
そして 手をぼくの後ろに回した。
ぼくも 多田さんの後ろの方に
手を回した。
まぁ ハグと言っていいのか
わからないが
ハグみたいな かたちになった。
この時間がずっと続けば良いのにと
ぼくは 思った。
数分間は この状態でいたと思う。
数分後
多田さんは
急に立ち上がり
ランチをしましょうと言ってきた。
ぼくと多田さんは
上野公園のなかにある
店で昼食を食べることにした。
ぼくは 午前中だけで
結構疲れてしまった。
だが 多田さんは
まだ 元気であった。
多田さんとぼくは どこの店で
昼食を食べるか決めるため
上野公園の中をうろうろした。
多田さんは まだ
元気で どんどん進んでいった。
ぼくは 疲れていたため
多田さんに ついていくことは
できなかった。
だが
ぼくは 背が高いため
多田さんが どこにいるのかは
わかる。
しかし 一瞬
ぼくが 景色を見ている間に
ぼくは 多田さんを見失ってしまった。
ぼくは なんとなく
多田さんが行ったような方向に
行ってみて 多田さんを探した。
しかし
多田さんを見つけることは
できなかった。
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