第7話下校

ぼくたちは 駅に向かって歩いた

まぁ 急に 馴れ馴れしく近寄ってきた人には さすがに警戒をしているため

ぼくは あまり話しかけなかった

だが 彼女の方から 色々話しかけてきた

会話をしたというよりは たくさん質問をされたという感じだ

尋問されているような気分だった

好きな女の子とタイプとかも聞いてきた

そんな ぼくの好きな女の子のタイプを知ったところで なにも特はしないのに…

最初はふざけて ぼくより 背が低い女子といった

逆に ぼくより 背が高い女子は なかなかいない

逆にいたら 驚く


「じゃあ 私のタイプの男の子について話すね?」



別に 聞いてないぞ

勝手に話を始めちゃうぞ~🎵

そのとき 丁度 待っていた電車が来た

電車がホームにつく音と彼女の声が重なり あまり聞こえなかった

「私ね

 卑田くん……」

何て言ったのか わからなかったが

返事をしなかったら 無視をしたみたいになるため

適当に返事をした


「ほぉ~ そうなんだ~

 ありがとね🎵」


ぼくと彼女は電車に乗った

二人分の席は空いていた

しかし ぼくには 一緒にそこに座る勇気はなかった

そんなことを思っていたら 彼女が座ろうと目で訴えてきた

そして 彼女はぼくの袖をつかんで席までぼくを移動させた


いや~ それにしても

彼女は確かに可愛い

だが ぼくでは つりあわない

ぼくは 彼女と付き合ってはいけない人間なのだ

今 一緒に帰っているということも 罪である

ぼくは 彼女を幸せにするために 彼女と関係を断たなければならないのだ

そんなことを彼女からの質問ぜめを受けながら 考えていた


彼女の目はとても輝いていた

不純物が混じっていない 純度の高い金属のように輝いていた

彼女の髪は肩まであった

また 彼女は眼鏡をかけていた

ぼくも 眼鏡は基本的に眼鏡をかけている

運動をするときは コンタクトにしている

彼女の眼鏡の色はピンクであった

彼女は ぼくに質問ぜめをして疲れたのか 寝てしまった

彼女は ぼくに寄っ掛かってきた

彼女の髪が ぼくに触れた

彼女の髪がぼくの頬に触れた

くすぐったかった

彼女の髪からはいい匂いがした

まぁ シャンプーの匂いなのかもしれないがね

でも 彼女と同じシャンプーをした他の誰かではなく 彼女ではなくてはならない

それは 卑屈で臆病でボッチのぼくにも分かっていた

詳しいことはわからないが 彼女でないといけないという事は なぜか わかっていた

彼女が寄り掛かってきたから 

彼女の眼鏡を通しての 世界を見ることができた

自分の眼鏡のレンズと彼女の眼鏡のレンズの二つのレンズを通して世界を見ていため 少し歪んで見えた

しかし 彼女の眼鏡のレンズを通して 世界を見ることができたので 嬉しかった

彼女のレンズは ぼくのレンズとは違ってきれいであった

ぼくのレンズは曇っていて ホコリがついている

どんなに拭いても 気づいた頃には ホコリがついている

まぁ ホコリには モテているのだ

ぼくが乗り換える駅の一個前の駅についた

ぼくは 彼女を起こそうとした

しかし どのように起こそうか…

普通の人なら 肩をトントンするのかも知れないが

ぼくが 彼女の肩をトントンするのは あまりにおかしい

初めて会った 名前もわからない同じ学校の女子の肩をトントンするだなんて 一歩間違えれば 痴漢と言われてしまう

でも 一緒に帰ろうと言ってきたのは 彼女の方だから 肩をトントンしても大丈夫かな?…

そんなことを思っていたら ぼくが乗り換える駅についた

ドアが開いた 

ぼくは 席を立った

それと同時に彼女が横に倒れそうになった

ぼくは 彼女が倒れないように 彼女を支えた

このまま 支えたままでは ぼくは乗り過ごしてしまう

そのため ぼくは彼女を起こすことにした

ぼくは 彼女の肩をトントンした

なかなか 起きなかった

そのため 少し強くトントンした

そうすると 彼女は目を覚ました

彼女はキョロキョロして

何駅かを確かめた 

そして 焦ったような顔をして 急いで荷物を持った

彼女も ぼくと同じ駅で降りるようであった

ぼくと彼女は一緒に電車から降りた

彼女の寝起きの顔も素敵であった

彼女は ぼくの手を握った

ぼくは 別の電車に乗り換えた

彼女も 同じ電車を使うようであった

二本目の電車でやっと 彼女が何駅まで行くのかを教えてくれた

なんと ぼくの駅の二つ隣であった

彼女の方が先に降りることになる

二本目の電車では 彼女とは特に話しはしなかった

彼女も疲れていたのだろう

ぼくは四本の電車を使って登下校している

そんな レアな高校生がぼく以外にいるとは🎵!

それに それが女子高生というのには 驚いた

四本目の電車では彼女がやっと

名前を教えてくれた

名前は 多田 茉優実(ただ まゆみ)だ

彼女は 明日から 一緒に登校しようと提案してきた

ぼくが 女子と一緒に登校だなんて 犬と猫から人間が生まれるくらいあり得ない

そのくらい 考えられないような話であった

そんな話が急にきても 困る

待ち合わせ場所は 彼女の駅つまりぼくの利用している駅の二個隣の駅である

3号車の2番ドアのところ

そこに 6時30分に集合となった

彼女は この事を告げて 家に帰っていった

ぼくは 別にいいよとも言っていないのに 彼女はぼくの返事を無視して 家に帰っていった








ぼくは

次の日 しょうがなく 待ち合わせの時刻に間に合わせの場所にいった

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