第6話出会い

ある日

廊下を とぼとぼ 歩いていたら 

前から女子があるいてきた

ぼくは その女子と目が少しあってしまった

ぼくは なぜか 罪悪感を感じた

自分でも自分の存在を否定しているのだろう

ぼくは 女子と基本的に話をしないため

廊下ですれ違うときに 女子のいい匂いを感じている

ぼくは 女子と話すことは ほぼ不可能だ

だから ぼくは女子を匂いで味わうしかない

なんか、だんだん 変態の方に近づいた気がするがね

ぼくは 卑屈で 臆病で ボッチである

でも そんな ぼくも 最近は 確実に進歩はしてきたんだ!

最近 ぼくは レンタル彼氏始めましたという紙を作り 背中に張り付けて歩いている

まぁ 半分ネタで 半分付き合ってくれる人いないかな~って感じだ

そのおかげで男子とは仲良くなることができた

まぁ 友達というよりは ただの からかいなのだが 

それでも 少し嬉しい

小中学校の時は 目立とうとして やったことすべて あいつは変人だ と言われ引かれて終わった

変人と思われるのは良いのだが そこで引かれてしまうと ぼくは やばい奴ということなってしまう

変なことをして まわりが笑わなければ その人は イカれた危ない人と扱われるのだ




その女子は ぼくとすれ違うと同時に ぼくの事を見て笑った

まぁ レンタル彼氏のことだろう

その日の放課後 さすがに登下校中はその紙を張ったまま歩かないので

剥がすために 教室に残っていた

すると 教室に 廊下ですれ違った女子が来た

ぼくは 基本的に学年全員の名前と顔は一致させているのに 誰かわからなかった

その子は 自分のことを転校生と言っていた

まぁ 転校してすぐに レンタル彼氏始めましたという紙をつけた人を見たら 不思議に思うのは 当たり前だ


「卑田くんでしょ?」


「なんで 知ってるの?」


「まぁ 噂を聞いてね」


「あぁ 女子たちが ぼくの事をカッコいいと言っていたとか?」

あえて ふざけてみた

女子と話すときは ひたすら ふざける

これが 女子と話す時の ポイントだ

ぼくは ひたすら ふざけるを意識して女子と話をしないと 女子の悪口か卑屈な感じの話になってしまう…



「う…う~ まぁ そうなんだ~…

 私が聞いた噂は すごい卑屈でさらにボッチっていうことだよ」



なんだ この女子は ぼくに向かって笑顔で 卑屈だの ボッチだの言ってくるぞ

それに 他の女子とかの場合は ぼくをいじめていて 楽しんでいる感じの笑顔だが この子の場合は なんか違うぞ🎵




「まぁ ありがとう

 卑屈界のプリンスの卑田 正男です」


「面白い肩書きですねぇー」


「ありがとう 

 そんなに褒められちゃうと 照れるなぁ~」


頭のなかで テレフタル酸というものが 急に出てきた

やばい オヤジギャグの頭になっている❗


「褒めてないって(笑)

  あっ そうだ

 今度一緒に お出掛けしない?

 卑田くんの 卑屈具合を知りたいからさ♪」


「あっ はい

 こんなぼくでよければ…」


「じゃあ 上野の博物館に行こう!」


「まぁ はい…」

なんでよりによって 上野の博物館なんだよ!

思い出すじゃないか…

もしかして その事を知っていて わざとやっているのか この子は!

もし そうなら この子は悪魔だ

まぁ 見た目可愛いから 小悪魔と表現しておこう



「すみません… 

 まだ 名前を聞いていなかったので 教えてもらえますか?」


「秘密だよ🎵」


「えっ! なんでですか?(笑)」


「もし 名前を言ったら 私のこと調べるでしょ?

 卑田くんが いろんな人の情報を知っているという噂も聞いてね

 卑田くん 背が高いんだから もう少し しっかりしたら モテると思うよ」


出ました!

しっかりしたら モテるというやつ


「じゃあ ぼくが しっかりしたら ぼくの事を 好きになるの?」


少し意地悪を言ってみた


「まぁ わからないなぁ~

 でも たぶん 好きになっちゃうかも🎵」


「へぇー そうなのか…

 では 家に帰るので さようなら」


「えぇー もう帰るの? 

 もう少し 私と話してよ~🎵」


「じゃあ レンタル彼氏とならいいよ」


また 少し意地悪を言った


「いいよ 

 何円?」


何? というか 半分ネタでやっていたから 金額とか決めていなかった


「あっ アマゾンでおつかいを頼まれているんだった❗ じゃあね」


「アマゾンなら ネットで注文すればいいじゃん」


「アマゾンって 知らないの?

 アマゾン川とかの アマゾンだよ?

 だから 急がなきゃ?」


「ふざけないでよ~」



「まぁ 本当に 帰りたいから

 まぁ ついてくるくらいなら…」


「じゃあ そうする❗

 卑田くんって 噂で聞いているのと 全然ちがうね」


「そうかな~」

やばい!

また 心が乱されている

希望を持ったところで 潰されて終わるだけだ

ぼくは ヘドロだ!




ふたりは 高校から 駅に向かった

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