外伝第3話 轟く陰謀、その後




 突如として魔王城に乗り込んで来た赤髪と赤い装いの全身真っ赤な謎の男。


 その男が去ってから、魔王はほっと胸を撫で下ろす。


「なんなんだあいつ……。」


 突如乗り込んで来て「待ち詫びたぜェ!!! 俺の"願望機がんぼうき"ィィィ!!!」と叫び声をあげて、魔王が保持する"願望機"なるものを探りに来たと話した赤い不審者。


「何でたんだ……。」


 コタツに手を当て、魔王が緊張した面持ちで呟く。


 魔王が咄嗟の機転でをしてみたところ、赤い不審者も自身の勘違いだと思ったのか恥ずかしそうに撤収した。

 これで完全に諦めるのならいいのだが……、そう思いながらも魔王は気を引き締める。


「ますます注意しないといけないか……。」


 魔王は珍しく真面目な顔で呟いた。




 魔王は赤い不審者に嘘を吐いていた。

 魔王には大きな秘密がある。

 その秘密が語られるのは、もう少し先のお話。



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