第5話日常のひび割れ

 敗北した。


 私と百合子は水道で水を飲みながら汗を拭いていた……


百合子「魔王様、ごめんなさい。 私に力があれば……」


まどか「勝利だけではないと思う 楽しめたらそれでよいではないか」


百合子「はい、魔王様!!」


 私は百合子に世の中は勝敗だけではないと言ったが……

 悔しい、負けるのが悔しい……

 だが、本来なら私は百合子たちよりも年上であり、それ故に大人の対応をしなければならない。と私は心中で葛藤していた。

 

百合子「それよりも、魔王様」


まどか「なんにゃ」


 私は唐突な呼びかけに驚き噛んでしまった。私は手で口を隠した。


百合子「魔王様のなんにゃいただきました」


 私の”なんにゃ”を聞いて、百合子の顔に満面の笑みが現れていた。


百合子「汗疹ができると大変ですので、私が魔王様のお体を拭きますね!」


まどか「はぁっ」


 強めの”はぁっ”が出ってしまった。

 百合子の小さい手の中にはタオルがある。


まどか「なにを言っている百合子、そのタオルを私に渡すだけでよい」


 私は右手を百合子のほうへ向けタオルを置くようにと意思表示をする。

 だが、百合子はそれを無視て……


百合子「なにをいいますか、魔王様」

 

 私の体に無理矢理タオルを当て拭き始める。


百合子「これも私の仕事ですから」


 百合子は私の体を拭きはじめる。彼女の女性らしい肉体が私の体に密着する。転生前は男性だった私にとって彼女の体は刺激的だった。


 私と百合子が絡みあっているとグランドから叫び声が聞こえた。

 「なんだ!!」、私と百合子は声を出した後グランドに目視した。


 

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