エピローグ第2話 変革

陸軍記念日当日

「山村大将、お時間です。まもなく皇帝陛下がいらっしゃいますので御準備を。」

「わかった。総員配置につけ訓練通りにやるぞ私は皇帝陛下のお迎えに上がる」

「は!」

まもなく皇帝陛下が市ヶ谷本基地へと参られる。

山村大将は皇帝陛下をお迎えする為に準備をしていた。

「皇帝陛下の御成!」

司会者の宣言とファンファーレに招かれ皇帝陛下が基地の正門をくぐっていらっしゃった。

その時銃声が響き渡った。

一発の銃声と同時に皇帝陛下は倒れた。

「皇帝陛下が撃たれた、犯人を探せ誰も基地から出すな。緊急事態を宣言する」

山村大将の怒声が響いた。

それから数時間経ったが基地内ということもあり皇帝陛下を撃った銃も見つからず操作は難航した。

そして結果的には凶器も犯人も見つからず山村大将の責任追及や犯人の疑いがかけられた。

翌日には山村大将は切腹し不敬罪として子供と妻の逮捕が決定した。


アメリカ合衆国 首都ニューヨーク

私はレライのメンバーだ。

定例会は明日のはずなのに緊急要件としてメンバーの多くに呼び出しがかかった。

議長が挨拶を終え本題を話し始めだした。

「日本帝国皇帝陛下は暗殺されました。」

「な、何!?ふざけるな貴様らの差し金か悪魔崇拝者どもめ」

会場が騒めきだした。

「いえ違いますよ?アーリの刺客です。」

「アーリだと?彼らが神の力を持ち陛下と同等かそれ以上の力をもつ皇帝陛下を暗殺するはずが無いだろ何かの間違いだ」

「いえ事実ですよ。詳しいことは明日の定例会議で話しましょう。これにて臨時会議を終了します。会員各位は通常職務にお戻りください」

明日の定例会までの待機命令が出た。

僕は近くの宿舎へと戻った。


皇帝陛下暗殺事件の翌日

「なんでこんな事に、父さんは本当に悪いことをしたの?何にもわからない。どういうことなんだよ!出してくれよ!」

「煩いぞ囚人黙っていろ。貴様は皇帝陛下への反逆という最低かつ最不敬な罪を犯した糞野郎の息子だ終身刑なだけでもありがたいと思え!」

父さんが皇帝陛下を暗殺した。

僕と母さんも捕まった。

本当に父さんは皇帝陛下を暗殺したのだろうか信じられない。

いや、僕は信じたくない。

捕まってから数時間が経った頃たくさんの足音が聞こえてきた。

「君が山村大将の息子さんだね。私は近衛軍の西九条上級少佐だ。話をしたい。看守には話をつけてあるから一緒に行こう」

僕は西九条上級少佐に手錠を取ってもらい牢屋から出た。

その時だった看守が血相を変えて走ってきた。

「貴様脱獄は許さ…」

西九条上級少佐は表情一つ変えずに発砲した。

「この看守の遺体を片付けておけ。」

「上級少佐どういうことなんですか?」

僕は上級少佐に対して問いた。

「君のお父さんは冤罪だ。本件の黒幕は首相なんだよ。だから君は国家から命を狙われている」

僕の頭は混乱している。

でも一刻も早くここから逃げ出さなければならないと理解した。

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