エピローグ第1話 予兆
修文30年3月9日
陸軍記念日前日 首相官邸執務室
「いよいよ明日3月10日は陸軍記念日の式典ですね首相。明日皇帝陛下の暗殺計画を実行致しますがよろしいですね?」
「構わんよ。目指す世界の為には帝族や皇帝、神御使は邪魔な存在である。何があっても彼らから権力を奪い新世界想像の礎としよう。2000年以上もの神の時代は近く終焉を迎えるだろう。君も楽しみだろ?」
「もちろんです首相閣下」
「誰も君だとは予想しないだろ、国民もマスコミも頭が悪い連中だからな。では頼むぞ」
「もちろんです。お任せください」
首相が誰かと密談を行なっていた。
同日 関東衛戍地近衛軍地下第二会議室
「上級少佐、明日の件よろしいんですか?」
「良いわけないだろ、だが対応策が無い。陸軍基地内では近衛軍の交戦権も防衛権も無いのだからな…」
「上級少佐、我々は皇帝陛下の暗殺計画を事前に察知しているのですから何かしら対応を取るべきかと進言いたします。」
「田中近衛軍少尉の進言も最もではある。しかし下手に動けば近衛軍の存続さえも危うい。下手に動くべきでは無い」
「それでも…」
「安心しろ、手を打ってみる。」
西九条上級少佐と田中少尉と橘大尉を中心とした近衛軍第一中隊の一部軍人が会議を行っていた。
「今日は父さん帰ってこないんんですか?」
「明日の陸軍記念日の準備などで今日は帰ってないわよ。皇帝陛下が観閲にいらっしゃるのだから段取りなども難しいはずよ」
「そうですよね。」
陸軍記念日の前日の夜僕は母と父のことを話していた。
今日は父さんは帰ってこないみたいだ。
だけども皇帝陛下の為になる仕事、祖国の為になる仕事だからこそ誇らしい。
僕が高等国民学校で中心の地位を保てていられるのは父のおかげでもあると僕は思っている。
大アーリア帝国 帝都ノイエベルリン
「ジークハイル!大総統閣下、日本帝国首相からお電話が入っております。お出になりますか?」
「あぁ、出るから繋ぎなさい繋いだら出て行きなさい。」
「は!ジークハイル!」
「もしもし私だ。どうした?」
「もしもし総統閣下、計画は順調でございます。明日には皇帝は死に帝国と軍は我が党の言いなりになります。」
「そうかよくやった。君たちの働きには感謝しているよ。」
「有難きお言葉感謝いたします」
「悪魔新秩序世界の為に、そして神の抹殺の為に皇帝とバチカンは不要である。あとはバチカンだけだ君らの仕事に期待しているぞジークハイル!」
「ジークハイル!」
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