第3話エネルギー大国ニッポン!?(発見編)
日本がエネルギー大国?
そんな話を当時は誰が信じたものか・・・・
輸入に頼らなければ国のシステム維持ができないと揶揄されていたのは既に過去の話・・・
・・・それはある時起こった!研究所の事故である。
本来は全く別の目的であった粒子による実験だったはずだが、器材で実験中ある条件下でノイズが発生。実験の妨げになっていた。雇われ科学者の「ある者」が結果を出せず解雇まで秒読みと噂され起死回生の為に躍起になっていた。功を焦り寝ずにノイズを除去する実験を行い意識を朦朧とさせながら出力の調整を誤った時である。その一室にあった高価な機材が大破してしまった。爆発に似た衝撃はその棟の別室の計測機にまで測定され重大な過失による事故としてその責を問われることとなる・・・・そうなる予定だった。
事後処理のために検証が行われたのだが、本来発見するべきの無いモノの発見に成功。そして、その事故で発生したものはこれまでにもない効率の良い電気エネルギー発生の片鱗を見せることとなる。
太陽から発生する未知の透過型電磁波を見つけた。当時はそれだけの発表であった・・・・・・・が、後に他国が喉から手が出る程の代物が完成する。
”太陽透過型電磁発電装置”である。
形状はソーラーパネルの様に板状であるが、本来透過(通過)していた電磁波の為にこの発電板は場所を選ぶことはなかった。地面に埋めようが、壁に塗り込もうが発電させることができる夢の装置なのである。おまけに、日照時間すら関係なく太陽が存在し装置が生きている限り発電が可能となる。プロトタイプの発電板の実験でも自衛隊の73式小型トラック(通称ジープ)が補給なしで稼働し続け、パーツ破損によるメンテまで何の問題もなく供給はしていたという。
急に米国大統領が訪日する回数が増える。
本来、こういった技術は金持ちにとって邪魔になることが多く、案の定世界一の金持ちの一族がアメリカを動かし大統領が日本に警告を与えに来るのであった。ドルの発行権を押さえられてる以上、従う他なく「水で走る自動車と同じ顛末」となるはずだったが、世界二位以下の金持ち達が結託し水面下で組織的なやり取り(経済戦争)を経て、人類の新しいステージへの移行の為この新ソーラーエネルギーは生存することとなる。この時に世界一の金持ちの座は二転三転して落ち着いた(まず女性になり直ぐに男性になる)
石油原産国の「ある人物」はテロ組織に支援し日本で公のテロ活動が起こってしまう。のちに密告により関与が発覚し公開処刑される。
これにより日本は対テロ法案強化、軍備増強が図られるも決議や実装までに時間が掛かる。なぜか特定の野党が喚きたて採決を遅らせるからなのだ。だが、議長が古今例の無い発言で歴史が動く。国会において「日本国、日本国民の事を考えているのであれば妨害行為はやめなさい」こう発言したのである。こう言われて遅延行為を行った場合、確実に日本の敵として議員人生を終えることとなるので渋々譲るほかない。見事法案が通ることとなるが、議長も”時の人”となりその後に”暴漢騒ぎで隠居する”こととなる。
紆余曲折を経て新ソーラーパネル(ネットでは裏太陽電池と呼ばれる)が自衛隊と安全に地下に埋没・警備できる施設にまず置かれる事になる。総理官邸と国会議事堂も例外ではなく地中深くに埋められる予定だったが、ここでも野党が情報開示
が~よくわからないものを使うのはうんたらかんたらと喚きたて国会は除外される。渋々総理が「私のトコに置けばいい。私が安全を証明してみせる!」(本当は安全試験は済んでいるが意識的に受け入れられにくいからこう言ったとのちに語る)と言い、日本に新ソーラーエネルギーは優先度を決められ普及していく事になる。妙に野党議員が視察したがるが強化されたテロ法案により無事却下される。ネットでは笑いものとなる。
さて、発見者の話に戻したい。
例の事故を起こした科学者は高額な機器の賠償まで行きそうだったが、一転してとてつもなく厳重かつ慎重に、そして贅沢に囲われる。
「機材の代金?払わなくてよくなったよ。当たり前だろ?それにそれくらい私達にはに支払ってくれてるんじゃないかなぁ・・・間接的に近いのだろうけどね」
ある施設に移送されそこに暮らす形になっているという。
その施設の一棟は複合商業施設がそのままあり、主にそこの従業員や研究員が利用することが許されている。新ソーラーエネルギーの研究・技術者に到っては買い物の代金は研究所持ちになっている。た研究者達は最初は大はしゃぎで買い漁るが、元々物欲に乏しい者が多く、職業的な性か暫くすると合理的な買い物しかしなくなる。それでも喜んではいるようで、もっぱらの売れ筋は保温保湿防塵に優れたアンダーウェア類だという。
食堂は24時間幅広く品が揃えられており、ファストフードから定食のようなセットメニューがあるが、人気はハンバーガーセットやカレーライスや丼物である。特にカレーライスは妙に人気がありハンバーガー派とカレーライス派で二分した時期があったらしい。カレーライスの人気のポイントはスプーン一本で食べられること・肉と野菜がゴロゴロと入っていること・トッピングも楽しめる・そして食事の時間が短いのにかなり食べた気分になれる効率重視な観点により支持率が高く、ハンバーガー派と衝突という名の熱い議論をした事もあるという。(決着はついていない)
居住においては、研究者は徒歩移動可能なそこそこ広い部屋が一室与えられているという。ジムもあり運動には不自由しないらしい。
さて次回は新ソーラーエネルギーの活用と普及について語ることにしよう
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