「ゔがポイント」「💩❤️」「(ぷーぴーちゃん……)」

 父さんはやっぱ一人しかいなくて、スコラ野郎がどれほど父親ぶっても、そいつは父親になれない。何より信頼していなくて、恐怖を感じる奴なんていらない。


「君は何者でもないんだ」

「今の君の醜い姿をみろ」

「君は何も知らない。教育されていない」

「Winnerになれ」

「私は家庭で繁栄しているんだ」

「君のお母さんと私の間にできた、いわゆるフルーツなんだ」

「Fuck off」

「私は心配なんだ。君は妹と長い間一緒にいることが」

「You are NOT nice. You are NOT kind. You are NOTHING」

「悪い影響しか与えていない」

「ティーンエイジャーと言って、逃げているだけだ」


 また、言い合った。家へ帰えろうとするたび、怖くなる。教室で「おうち帰りたい」とか言うクラスメイトが羨ましい。

 横にそいつが通りかかるたび、身が動けなくなり、憎悪感に苛まれる。昨日は「貴方なんて大っ嫌い」と言った。

「貴方に与えられない愛を、代わりに妹に与えているの。だから一緒に遊んだり、ご飯を食べさせたりしているの。それはniceでもkindでもないと言うのなら、何になるの?」


 矛盾している言葉を投げかけられても、納得できない。それでも「受け入れろ」「適応しろ」と言われたら、私は自分自身を殺すことになると思うの。軋む心臓を握り締めながら、近寄ってくるそいつから、体を小さくさせ、逃げる。怖い。怖い。怖い。近寄らないで。近寄らないで。怖い。一歩ずつ、私に怒鳴りながら近寄るたび、私はそいつよりも早くベットの端に距離を詰めていく。これ以上近づかないで。怖い。怖い。怖い。

 暴力がないだけマシなのかもしれない。そう思っても、目に見えない刃物に突き刺され、透明な液体が溢れてゆく。

 後ろでそいつに「それ以上、彼女に近づいたら私、本気で怒るわよ」と母が言って、落ち着かせたけど、その映像をフラッシュバックさせるたび、恐怖心が湧きあがり、涙が込み上がる。怖い。怖い。怖い。怖い。これで、二度目。そんな男性性マスキュリニティー、私は望んでない。そして一生、望まないわ。


 ジョニーデップに抱きしめられて、眠りたい。大好き。帰るとしたら、ジョニ男くんの腕の中だな。とか納得しながら、今日も同じ曲をループさせて眠りに落ちる。


 青の洞窟よりも、からくり時計に驚き、喜んだ、私と友人。らゔゆー。はーとをそえて。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る