点滅する輝き。

 蛍光ピンクの髪色をした、人とすれ違った。カッコいいなぁと眺めながら、憧れた。た。た。た。たったたたたったた。たったらたらたらら。た。明日はお仕事をお休みする。師匠はまたも、どこかへ行っちゃった。


 何をしてほしい。何がお望み。私は、何がしてあげられる。言わなきゃ、わからないわ。君は、どうしてほしいの。言って。教えて。言葉にして。硬く閉じた唇をこじ開けて、血の滲んだ舌で、その文字を、つむぎだして、しぼりだして、あいしてあげて愛するのは、私の役目

 大空は真っ黄色で、大海は真っ赤。君の奥底は、洞窟で出来ている。空っぽで、真っ暗で、湿っぽい。そしてちょっぴり君が言うには、フローラルの香り付き。

 私、どうすればいい。光のとどかない場所にいる君に、どうしたら触れられる。


 君。

 あなた。

 私。

 みんな。


 線香花火の儚さのように、散りゆく美しさかな。扇子は髪なびかせる役目を買う。そうして黒く染まらぬ、髪揺らす。何たる日を送っているのでせうか。よきかな。よきかな。


 ルビ使うの、好き。隠されたメッセージを、映し出している気分がする。宝物。ルビは、きっと宝石なんだ。鈍く、紅く輝いているんだ。ぶぅーん。磨かなきゃ、ただの石っことだけどねぇー。いやーね。


 いし。

 意思。

 いしき。

 意識。


 水晶体が濁ると、瞳が乳白色へと変わってく。瞳孔は、真珠に。液晶は、命を繋ぐ液体に。

 スマホのせいなのか、本のせいなのか、右手が痛い。


 今日は英語の本、”Shatter me”を読んだ。まだ何の話がわからないけど、主人公は何年もコンクリートの部屋に閉じ込められている。誰にも触れれられず、喋らず、静かに生きる。なりたいのは、美しい羽の、黄金の王冠を被ったような模様の白い鳥。空を飛びたい。何度も、それを夢みた。

 ある日、目を覚めると男の子がいた。自分と変わらぬ歳の、金髪で、深い青色の瞳が綺麗な男の子。名はアダム。好きな名前。口に出すと、慣れ親しんだように、舌を巻きついた。

 と言う具合である。主人公には、何かしらの障害があるらしく、触られてはいけないみたい。触ると、殺してしまうようなチカラを持っている。的な感じ。まだ、序盤である。それにシリーズもの。友人たちがキャッキャしながら、読んでいたので気になってしまった。

 侍とデストピアな閉鎖世界。どちらを読めばいいのか、行ったり来たり。今のところ、英語の気分だから、そっちを読もうと思う。(岸辺露伴、返したるで。)


 いっそのこと、綺麗に枯れてしまいませう。誰の記憶にも残らぬ散り方で、無残に忘れ去られて、捨てられて。悲しく、虚しく、恋しい終わり。幕は下がれも、幸福はきっと、消えませぬ。さぁ、薔薇の花束、片手に寄って。口付け一つ、瞼にしまする。愛しいの拍手で、眠りませう。囁き声一つが、お代わりよ。


 おやすみ、世界。

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