「僕メンヘラなんだ」また、そんなことを言われた。「えーと、おめでとう」突然のこと過ぎたから、笑いながら答えてあげると、満足げに帰っていった。え……?
素敵な褒め言葉が書けなくて、思ったことを伝えればいいのよ、と誰かが言うのだけど、私の思うことは実態のない感情だけではなく、触れられる物体や肌で感じるものばかりだから、伝え方がわからない。
——色彩。温度。音。味。触り心地。空。
ろくな感想が書けないから、レビューが全然書けん。なんだか、読んで何も感じなかったみたいじゃない。感じた。想った。けど、言葉にできないの。全く関係ないことを言っちゃいそうで、怖い。
「凄い。水色がグワッと目の前に広がって、さざ波が引き起こす細かな泡が真珠へと変化していきました。そして、脳内では鳴り止まない鐘の音がピタリと止まって、紅色、瞑色、藍色が踊っていました。
苦しいのに、何だか暖かくて、恋しい気持ち。王女さま、あなた、本当に彼のことが好きなのね。彼女に寄り添いたくなりました。それなのに、それなのに、王子の気持ちも理解できて、苦しい。辛いの。うっ、綺麗。人魚さん、人魚さん……」
こんな感想しか、浮かない。
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性的マイノリティーという枠組みが気に入らない。あいつはあいつ。俺は俺。そんな世界だったら、いいのにな。
あいつは、ちょっと変わってる。俺も、あいつとは違うけど、別の変わってるを持っている。それだけ。
そんな考え方ができれば、楽しそう。元から、人間なんて、変わったやつばっかりだから。
人の話し方などがよく移るから、「俺」と言う人のそばにいると、自分まで「俺」と言いそうになる。
俺。私。僕。うち。
通じれば、何だって良い。いちいち反応しないでほしい。
「必殺」という言葉は、なぜか滑稽さを含まれていて、なんだか好き。子供が頑張って頭をひねり、思いついた言葉のよう。必殺。
ぼくのひっさつわざ、しゃきーん!
(ツイッターに記したこと)
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何故か私、「滑稽」という言葉が好きなの。なんか、面白い。こっけー。鶏みたい。こっけーこっけーこけこっこー。
突然、幼なじみに会いたくなった。今、何してるかなー。野原を自転車でぶいぶい走り回ってるのかな。なんて思ったけど、絶対違うな。って。だっていま、あっちは大雪だから。あっちはまだ梅は咲いてなくて、熊も冬眠してるんだろうな……。あ、梅咲いてないっていうか、ないんだっけ。
まぁ、何でもいいや。多分、暖かい煮込みでも食べながら、生きてるし。
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