どうでもいい。どうでもよくない。めんどくさい。

 もう、一万字を超えていた、このエッセイ。

 よくよくよくよく考えたら、この文字への執着を小説の方に捧げるべきだと、思った。一日、千文字。十日で、一万文字。卍。マジ卍。卍の書き方、教えてもらったけど、忘れてしまった。なんか、奇妙な書き方だった気がする。


 誰かと話したくなって、LINEを開いた。友人が《トーク》の中央で陣取っていた。ムッとしながら、そのチャットを開くと、いつの時か聞かれた質問を思い出した。確か「恋愛って何ですか?」だった気がする。深夜に突然送られた、そのメッセージ。なんて答えたのかは、忘れた。戸惑って、ありふれたことを書いてしまった気がする。けど、今はそれはどうでもいい。

 私は、誰かと何でもいいから、会話をしたかった。一日中、知らない人としか接していなくて、寂しかったんだと思う。だから、友人に聞かれた質問を、聞き返すことにした。意味もなく「恋ってなんですか?」と、深夜のテンションで送ってやった。すると、ピコンッ、緑色のアイコンに赤い文字。あ、届いた。

 わくわくしながら、開くと、「参ったなw」との返事。数秒し、新しいのが届く。「うーん」ふふっ、迷ってる。少しイジワルな気持ちになりながら「私がこういう話をするの、珍しっ!」意味のわからないスタンプを押してやった。そうして、ベラベラと無駄話をすると、ふいに「紅蛇、恋したことあるの?」なんて文字が黒い背景から浮かび上がる。なんて失礼な。ムッとして、「ある」と書いてやった。あいつ、絶対信じてないし。ウッザ、なんて思っていましたが、真面目に答えてあげました。えぇ、から。

 けど私、やっぱりこういう話、苦手みたい。彼急に、運命とかの話をし始めたのよ。無理だなぁ。嫌いな言葉の一つだもの。ロマンチシズムに溢れている。溢れすぎている。まぁ、自分から聞いたくせして、別の話をしてというのも嫌だから、適当に返事をしていると、「紅蛇もモテるのにな」との一言が。

「けど、何考えているかわからないから、アプローチできないみたいだよw」

「そっかー。何もないのにね。」

「まぁ、そこがいいんだろうけどね。」

「何事にも「どうでもいい」と考えて動いているのみ」

「よく分かるよ」

 私、ここまで会話をして思いました。こいつ……!!!とね。少し、おかしみを覚え、「あなたそれ、他人とかの意見じゃなくて、自分のでしょ? そこがいいって……」と書きそうになりました。けど、グッと堪えて(そこまで私はイジワルじゃないもの)流してやりました。ムムッ。

 あれよね。少し、小説のワンシーンみたいな気分になり、良い感じの眠気も襲ってきて、人と会話ができて満足できたからよかったのですが、もどかしい。もどかしいったらありゃしませんよ、もう。

 また、してくれた返事を忘れてしまったあたり、私にとってこの質問は「どうでもいい」事の一つなんだろうなぁ、と思った。


 また読者を忘れて、書いてしまった。どうでもいい(かもしれない?)話を、ごめんね。どうしてもどこかに吐き出したかったから、つい。ロマンチシズムが入ってこないと、こいつは良いやつなんだけどな……。うーん。

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