第十二章 魔法女子ほのか最終回 そして

第01話 ほのかゼロ

 ごろごろと、はるかの身体が横に転がる。

 転がる勢いで上体を起こし片膝をつくと、素早く顔を上げ、歯をぎりと軋らせながらきっと前方を睨み付けた。


 だが、その視線は空をきった。ほんの一瞬前までそこに存在していたはずのものが、存在していなかったためである。


 上!

 何かを察したその瞬間、大きく横っ飛びしていた。


 ほんのわずかでも判断が遅れていたら、はるかの頭は叩き潰されていたかも知れない。


 真っ赤なブーツの踵が、ぶうんと風を切って振り下ろされてきたのである。


 どむ。

 低く重たい爆音。

 地面が粉々に砕けて、間欠泉のように高く噴き上がった。


 さらさら落ちる砂の雨の中、ダークシルバーの魔道着を着た魔法女子はるかは立ち上がると、改めて目の前に立つを睨み付けた。


 真紅の魔道着。

 魔法女子、ほのかを。


 唸る獣のように、鼻に筋を立て顔を歪めるはるかであるが、反対に、ほのかの顔にはまったく戦意というものが浮かんでいなかった。


 地が噴き上がるほどの、とてつもない破壊力を見せたばかりだというのに。

 それすら無意識の反応に過ぎなかったかのように。


 赤毛の魔法女子、ほのかは、不思議そうな顔で、自分自身の手や足を眺めている。手を顔に近づけて、握ったり、開いたり。


「……全然、違和感がない。なんだか、生まれた時から、この身体だったみたい……」


 呆けたような表情で、ほのかはぼそり呟いていた。

 はっとしたように顔を上げると、その顔を、横へ向けた。


 視線の先、地面になにかが落ちている。

 倒れている、といった方が正解に近いだろうか。


 何故ならそれは、赤いスカートから伸びる、ひからびて黒く変色した、人の足だったのである。

 はるかのデスアックスに両断され、生気を吸い尽くされた、ほのかの下半身であった。


 少し離れた場所には、やはりミイラ化して赤毛が頭皮から完全に抜け落ちた、ほのかの上半身が転がっている。


 ほのかは目を見開き、瞳を潤ませた。

 目をぎゅっと閉じ、顔をそむけるが、すぐ振り払うように首を左右に振ると、はるかへと向き直った。


 はるかは肩を大きく上下させながら、唸り声をあげる狼のようにけわしく顔を歪ませていたが、ほのかの視線を受けると、にいっと唇の両端を吊り上げた。


「ディル バズム ラ ローグ」


 小さく口を動かし、ぼそり呪文の詠唱をするはるかの右手に、いつの間にか不気味な黒光りを放つ幼児の身体ほどもある巨大な斧が握られていた。

 はるかの魔装具、デスアックスである。


 巨大な金属の塊だというのに、はるかは右手だけで楽々と柄を握り締めている。


「またさあ、おんなじ目にあわせてあげるよ。何度、別の肉体に入ろうと、片っ端から破壊してやるよ」


 柄に左手も添えると、凄まじい雄叫びを上げた。地を蹴って、ほのかへと飛び掛かっていた。


 消えていた。

 はるかの姿が。

 空気に溶けるように。


 ほのかは、仁王立ちのまま微動だにせず、少しだけ視線を上に向けた。


 上。

 はるかが、両手にした巨大な斧を、ぶんと振り下ろした。

 デスアックス、先ほどほのかの胴体をバターを切るよりたやすく両断してみせた魔装具を。


 だが、

 なにも、起こらなかった。


 破壊力が爆発を生むこともなければ、

 風が巻き起こることすらも、

 ましてや、ほのかの頭部や胴体が再び両断されることも。

 なにも、起こらなかった。


 斧の刃を、ほのかが受け止めていたのである。

 右腕一本。いや、人差し指と親指、たった二本の指で。


 宙から降り立ったはるかは、ちっと舌打ちすると、再びデスアックスを振り上げようと両腕に力を込める。


 だが、ほのかの二本の指に軽くつままれたように見える黒い斧は、そこにいかほどの力が加わっているのか、振れどもひねれども、引き抜くことが出来なかった。


 苛立つ声を上げて、両手に握った柄をさらにぶんぶん振って、なんとか奪い返すと、


「死ねえ!」


 はるかは両手に握った斧を、渾身の力を込め、ほのかの頭部へと振り下ろした。


 ほのかは、避けなかった。

 まだ肉体に馴染んでおらず反応出来なかったのか、理由は分からないが、分かっていることが一つ。


 直後、はるかの顔に浮かんだのが、喜悦の笑みではなく、驚愕の表情であったということ。


 握っていた柄が、折れたのである。

 ほのかの額に刃を叩きつけた、その瞬間に、ミリバキと音を立てて、見るもあっさりと。


 斧が、くるくる回り、どおんという重たい音とともに落ちた。どれほどの重さがあるのか、周囲の地面が粉々に砕け砂塵になって舞い上がった。


「あたしの……デスアックスが……」


 じいいんと襲うしびれに手を振りながら、唖然とした顔のはるか。ほのかが一歩踏み出したことに、すっと腕を上げて身構えた。


 二歩、三歩、ほのかは、地面に落ちた斧へと近寄ると、


「もう、終わりにしましょう」


 寂しそうな声、表情で、軽く屈み斧を拾った。


 いや、

 拾ったのではなかった。


 くっついていた。

 ほのかの右腕に、斧の刃が。

 皮膚と金属が、お互い溶け合うように。まるで、最初からそういう右腕であったかのように、ほのかの右腕から黒光りする巨大な斧が生えていたのである。


 信じられない光景に、はるかは、目を見開いて、ひっと息を飲んだ。


しんゆうごう。……古代に失われた技術のはずなのに」


 一歩、二歩、と後ずさるはるかであったが、ぶるぶるっと身体を震わせると、その顔に笑みを浮かべた。作り物めいている、強張った笑みを。


「お前ごときに扱える神魔融合ではない。どこで技の存在を知ったか知らないが、そんなハッタリに、このはるかが、恐れをなして退くとでも思ったかああっ!」


 はるかは絶叫しながら、地を蹴ってほのかへと飛び掛かっていた。

 その残像も消えぬうち、骨の砕けるような嫌な音と、地も裂けるような悲鳴が上がっていた。


 どさり地面に叩き付けられて、顔を苦痛に歪めているのは、はるかであった。彼女のまとっているダークシルバーを基調とした魔道着、その胸部が、ざっくり深くX字に切り裂かれていた。


「そ、そんな、そんなバカなあ! あたしがっ、神に等しい存在である、この、はるかがっ、お前ごときにっ、お前ごときにいいいい!」


 身を襲う激痛と、受け入れがたい現実とに、はるかは顔を醜く歪ませて、ばたんばたんとのたうち回っている。


 ほのかは、そんなはるかを、無表情に近い顔でただ見つめていた。

 やがて、そっと右腕を振った。

 ぬるーう、と融合が解除されて、巨大な斧が足元に落ちる。どおんと低く震える音とともに、斧が地面にめり込んだ。

 ほのかは、そっと目を閉じる。


「ティル トーグ ラ ローグ」


 小さく口を開いて、ささやくような呪文詠唱が始まった。


 地に倒れているはるかの、激痛と自尊心崩壊に醜く歪んでいる顔に、変化が起きた。表情の構成要素が追加された、といった方が正しいだろうか。

 加わった表情とは、驚愕、そして焦り、であった。


 手を、足を、動かそうと力を込めるダークシルバーの魔法女子であるが、四肢に枷をはめられて台にがっちり固定されているかのように、まったく動かすことが出来ないのである。


 呪詛の言葉を吐きわめきながら、腰を捻って必死にもがいているうちに、またその顔に変化が起きていた。

 今度は感情表情の追加ではなく増幅、読み取れる驚愕感情が桁違いに膨れ上がっていた。まぶたが張り裂けんばかりに見開かれていた。


 上空に輝いている太陽が、どんどん、大きくなっているのだ。


 当然だが太陽は遥か上空どころかまったく異なる天体。だというのに、まるで、すぐ頭上にあるかのように、どんどん、どんどん、それは大きく膨れ続けていた。いまにも落ちてきそうなほどに。


 はるかのダークシルバーの魔道着から、ぷちぷちという音がしていた。あまりの高熱に、耐えきれず焦げ始めているのだ。


 絶叫。

 耐え難い苦痛と、恐怖に、はるかは身を暴れさせながら絶叫していた。


 炎すらも溶かすほどの業火の中で、ほのかは、平然と立っている。

 苦痛に顔を歪めるはるかと正反対の、涼しい顔で。


 はるかの顔や手足、皮膚の露出した部分は、すっかり水分がなくなってがさがさになり、それどころか、ところどころが黒く焼け焦げていた。

 ダークシルバーの魔道着がすっかり防御力を失って、まとっている者の身体を守れなくなっているのだ。


 どれほどの苦痛が身を襲っているのか、はるかは意味をなさない言葉をでたらめに叫びながら、ばたばたともがき続けた。


 腰をぐいぐいと捻って、なんとか逃れようと必死に暴れるが、だが彼女の四肢は透明な枷でがっちりと固定されて、どうあがいても逃れることが出来なかった。


 彼女の身体が、ひからびていく。

 水分を失ってがさがさになった黒い部分など、いつ燃え始めても不思議でないくらいであった。


 その黒い部分が、どんどん広がっていく。

 どんどん、醜くなっていく。

 朽ちていく。


 冷たい表情でダークシルバーの魔法女子の滅びを見つめ続けていたほのかの目が、はっとしたように見開かれていた。


「ほのか……ちゃん」


 はるかが、あどけない、苦悶の表情で、救いを求めるように、ほのかを見つめていたのである。


 それは、転校してきたばかりの、

 ほのかたちに溶け込んで、仲良くなった頃の、

 あの顔であった。


 そんな、無邪気な彼女の顔が、今、黒くすすけ、ひからびて、業火に焼かれている。

 滅びようとしている。


「はるかちゃん……」


 ほのかは、ぎゅうっと目を閉じ、首を小さく左右に振った。


 青い空。

 太陽が、遥か遠く、遥か高くに、さんさんと輝いている。

 まるでずっとそうであったかのように。


 だが、地上に視線を落とせば、そこには現実があった。

 ダークシルバーの魔道着と、その下の肉体がすっかり焦げ、ただれ、身を襲う地獄の苦痛に、うずくまり、涙目ではあはあと息を切らせている、魔法女子はるかの姿が。


 痛みと惨めさとがないまぜとなった表情で、ぎぎゅっと強く地面をかきむしった。


 と、その時である。


 一陣の、旋風が巻き起こると、

 そこに立っていたのは、黒装束の男と、半身半馬の怪物。


 魔帝ジャドゥーグに仕える副将軍サーガイトと、その手下であるマーカイ獣である。


 黒装束、サーガイトのマントにくったりした様子でくるまれ、はるかはかぼそく呼吸をしている。


 現在、はるかたちのてんきゆう|界と、魔帝は、共同戦線を張る関係なのである。

 とりあえず助けにきた、ということであろう。


「やれっ、マーカイ獣ヒヒンマ!」


 サーガイトの命令と同時に、馬に似た怪物であるマーカイ獣ヒヒンマが、ほのかへと襲いかかる。

 凶暴そうないななきを発しながら、上体を起こして前足二本を高く振り上げた。


 ほのかは、表情一つ変えることなく、自らすっと一歩踏み込んだ。立ち上がったことであらわになったマーカイ獣の腹部に、ぱしり払いのけるように手の甲を打ち付けていた。


 ただそれだけに見えたというのに、一体どれだけの威力がその打撃に込められていたのか。

 マーカイ獣ヒヒンマは、悲鳴を上げる余裕すらなく地に叩き付けられており、叩き付けられたその瞬間には、既に身体が完全に潰れてのし紙のようにぺちゃんこになっていた。そして、砂になって消えた。


 ほのかは、そんなことよりも、と首を軽く振って、左右を小さく見回した。


 サーガイトと、はるかの姿が、消えていた。


 風に乗って、声が聞こえてきた。息も絶え絶えといった、女性の声が。


「バカな、やつ、だ。いまのが、あたし、を、倒す、最後の、チャンス、だった、のに。今日は油断しただけ。次は、遊ばず、最初から全力で、一撃で、一瞬で、殺してやるよ。魔法女子……ほのかあ!」


 絞り出すような狂った笑い声。それがだんだんと小さくなって、風の音に消えた。


 ほのかは空を見上げ、ぎゅ、と拳を握った。

 その顔に浮かんでいるのは、不安よりは、寂しさであっただろうか。


 そっと顔を下ろすと、その表情が変化した。悲しそうであることに変わりはないが、質、ベクトル、といったものが明らかに異なっていた。

 ほのかの視線の先には、


 あおい、

 しずか、

 ひかり、


 青、緑、黄、三人の魔法女子が、うつ伏せに倒れている。


 ほのかは、ためらうような小さな足取りで、ゆっくりと近寄っていく。


 三人は、ぴくりとも動かない。

 彼女たちはみな、地に頬をつけ、まるで眠っているかのように、すべてをやりきった満足げな表情で横たわっていた。


 ほのかは、悔しそうな、寂しそうな、苦い表情で唇を噛んだ。

 ぎゅっと拳を握った。


「私なんかを、助けるために……」


 瞳が潤んだかと思うと、一条の涙が、頬を伝い落ちていた。

 うくっ、としゃくりあげると、もう感情を抑えることが出来ず、立ったまま、両の拳を握ってわんわんと泣き続けた。

 空を見上げ、涙をぼろぼろとこぼし続けた。

 どれだけ、続いた頃だろうか。


 くく、

 という声に、

 ほのかの肩が、ぴくり震えた。


 顔を落とし、泣きはらした真っ赤な目で、きょろきょろ見回した。

 震えたのは……震えているのは、ほのかの肩だけではなかった。うつ伏せに倒れている、あおいの青い魔道着が、全身が、細かく震えていた。

 細かい震えは、すぐにぶるぶると大きなものになった。


「ええっ!」


 ほのかが驚きに目を見開いた、その瞬間であった。


「わはははははは!」


 大爆笑。

 あおいが苦しさと可笑しさの混じった顔で、大声で笑いながら地面をがりがりと引っかいた。


 やがて仰向けになり、スカートだというのに足を広げてバタバタ、両手で腹を押さえてなおも笑い続けた。


「あおい、ちゃん……」


 状況が理解出来ずすっかり呆けた顔になっているほのかの、肩がまたびくりと震えた。


「し、しずっ……」


 いつの間にかしずかが上体を起こし、おままごと座りで、静かに微笑んでいたのだ。

 さらには、


「よっと」


 掛け声とともに、黄色い魔道着の魔法女子が元気よく跳ね起き、地に立った。


「ひか……」


 まだぼおーっとしているほのかに、とどめの一撃が炸裂した。


「ひでえめにあった畜生っ! でっ、倒したのかあ?」


 地中から、猫の妖精ニャイケルがぼこおんと飛び出してきたのである。


 なにがなんだか分からず、きょとんとしているほのかであったが、やがて、目を白黒させはじめ、そして、


「え、え……ええーーーーっ!」


 アゴが地面に突き刺さりそうなほど大きく口を開き、叫んでいた。

 仰向けゴロゴロようやく爆笑のおさまったあおいが、まだおかしそうな顔で、立ち上がった。

 青い髪の土埃を、両手で払いながら、


「バカだなあ。あたしらが、あんな程度で死ぬわけ……って、お、おいっ、ほのかっ!」


 あおいの青い魔道着に、ほのかが飛びついて、ぎゅうっと抱き締めたのである。


 ほのかは両手を伸ばし、しずかとひかりをそれぞれ掴んで引き寄せると、大きく腕を回して、三人全員をまとめて抱き締めた。


 笑っていた。

 ほのかは、笑っていた。


 あおいたちに、頬をすり寄せ、

 ぼろぼろと、大粒の涙をこぼしながら、

 空気にとろけてしまいそうなほどの、幸せそうな笑顔で、笑い続けていた。


 澄み渡る青い空に、太陽がやさしく輝いている。


 ピアノ、弦楽器の音が静かに流れ出し、

 画面に、「声の出演」と字幕が表示された。


 エンディングである。


 画面下に歌詞が出る。




  ♪♪♪♪♪♪


 そっと目を閉じていた

 気付けば泣いていた


  ♪♪♪♪♪♪




 自分の家の、二階の窓から、ほのかが両手にほっぺたを乗っけて、夜空を見上げている。

 なんだか、寂しそうな顔で。




  ♪♪♪♪♪♪

 

 崩れそうなつらさの中

 からだふるわせ笑った


  ♪♪♪♪♪♪




 セピア色の画面。


 雨が降っている。

 制服姿の男子女子が、傘を差して道路を歩いている。

 ほのかもその中の一人であるが、彼女だけカラーで描かれている。


 肩を落とし、辛そうな顔。

 前方に、あおい、しずか、の二人を見かける。

 声を掛けようとするが、どうしても掛けることが出来ず、電信柱に隠れてしまう。

 俯いて、胸をそっとおさえる。




  ♪♪♪♪♪♪


 生きてくっていうことは

 辛く悲しいものだけど


  ♪♪♪♪♪♪




 子供の頃の、ほのかと、あおい。

 まだ幼稚園くらいか。


 走り回って、

 落書きして、怒られ、

 川で遊び、

 男の子にいじめられるほのかを、あおいが庇い、

 蜂の巣をつついて、刺されて二人で泣き、

 ぎゅっと手を繋ぎ、満天の星空を、二人で見上げる。




  ♪♪♪♪♪♪


 それでも地を踏みしめて

 歩いてくしかないよね


  ♪♪♪♪♪♪




 雨が上がっている。

 ほのかは傘を閉じ、元気の無い足取りでまた歩き出す。

 水たまりだらけの道を。




  ♪♪♪♪♪♪


 笑えるって素敵だね

 泣けるって素敵だね


 もう迷わず


 輝ける場所がきっと

 待っているから


  ♪♪♪♪♪♪




 はっとした顔で、ほのかは立ち止まる。

 笑顔のしずか、ひかり、

 気まずそうな顔の、あおい。


 あおいは、しずかに背中を押され、とと、と前に出る。

 真っ赤な顔になって、ほのかへと深く頭を下げると、照れを隠すように笑った。




  ♪♪♪♪♪♪


 見上げれば青い空

 大地には花 風は静か


 永遠の中


  ♪♪♪♪♪♪




 どうしていいか分からず、一瞬、顔をそむけるほのか。

 俯いていた顔を上げ、微笑む。

 瞳を潤ませながら、傘を投げ捨て走り出す。

 溶けるような笑顔で、あおいの胸の中へと飛び込んだ。


 夕暮れ、

 逆光に浮かぶ、四つのシルエット。




  ♪♪♪♪♪♪


 出会えたこの奇跡に

 小さな花が心に咲いた


  ♪♪♪♪♪♪




 フェードアウト。画面が、すーっと真っ黒になる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る