第十一章 遥か、はるか

第01話 はるかの遥かな力

「はるかの、遥かな力が、神の雷となり正義の鉄槌を下す!」



 魔法女子はるかの、両手にはめたグローブが、彼女のまとう魔道着と同じダークシルバーの鈍い輝きに包まれた。


 自らの手に宿るオーラのゆらめきを、じっと見つめていたかと思うと、たん、と不意に地を蹴っていた。

 蹴ったその瞬間には、駆け抜けていた。

 四つの、影の中を。


 ばりばり空気をつんざく雷鳴のような轟音、そして爆風。

 四人の魔法女子、ほのか、あおい、ひかり、しずか、は、その圧倒的な攻撃力の前に成す術なく、巨人の手にすくい上げられるかのように軽々吹き飛ばされていた。


 どさりどさり、と受け身すらも取れず地面に落ちた。


 激痛に呻きながらも、なんとか起き上がろうとする彼女たちであったが、ままならず、ただその顔を歪めるばかりであった。


 はるかはその様子を見ながら、端整な顔に苦笑を浮かべた。

 薄灰色の髪の毛の、前髪に人差し指をくるくる巻きつけながら、


「弱いなあ。いくら正義は勝つものとはいえ、こうも悪がだらしないんじゃなあ。物語が盛り上がらないじゃないか」


 不満げにぼやいた。


「な、なに、勝手なこと、ぬかしてんだ、てめえ……」


 青髪の魔法女子、あおいの、震える声。

 ぎりぎりと歯を食いしばりながら、地に、片膝に、手をつき、よろめきながら、必死の形相で立ち上がった。


 ほのか、ひかり、しずかも続く。

 なんとか立ち上がった四人であるが、みな、はあはあ息を切らせ、膝はがくがくぶるぶる生まれたばかりの鹿のようで、放っておいても倒れてしまいそうであった。


「私、たちは……」


 ほのかは、肩を大きく上下させながら、気力を振り絞り意識をたもち、きっ、とはるかの笑顔を睨み付けた。


「てめえ、なんかに……」


 あおいが、やはりはるかを睨み付けながら、ぎりと歯をきしらせた。


「ぜえーーったいにっ!」


 ひかりが、両手の握り拳で天を突き、続いてはるかへと突き出した。逆境下で気合を入れる時にいつもとるポーズである。


「負けない!」


 しずかが、静かに闘志を爆発させた。


「うっしゃああ、いくぞみんなあ! 四人の絆パワーで、一気に決めるぜえ!」


 あおいが腕を突き上げ絶叫すると、他の三人は、こくりと頷いた。



「母なる静かな大地よ……その静寂を、いま、破れ!」



 しずかは、普段のおとなしくはかない態度から信じられないくらいの、大きな叫び声をあげた。

 黄金色のオーラが右拳を包み込むと、その拳を、屈みながら足元へと打ち付けた。


 地が揺れた。

 重低音の唸りを上げて、ぐらぐらと、激しく。


 打ち付けた箇所から、まるで稲妻のような亀裂が走り出す。地が裂け、その裂け目から、凄まじいエネルギーが間欠泉のように噴き上がった。



「この風に、光よ、輝けえ!」



 ひかりが、タクトを振るうようにすっと左右の腕を振り上げた。


 きらきら光る粒子が、ふわり風に舞って、しずかが生じさせた地からのエネルギーへと溶け込んだ。

 融合し、触れば弾かれそうな、明らかな質量を持ったエネルギーは、うねり、風を起こし、砂塵とともに、あおいとほのか、二人の魔法女子を宙へ舞い上げていた。



「この、胸にたぎる激流とっ!」



 上空で、あおいの全身が光り輝いた。


 ぶん、と振るう両手から放たれた青い光が、ほのかの全身を包み込んだ。


 輝く、ほのかの身体。

 落ち始める、ほのかの身体。

 自由落下ではない。身体から赤い粒子が噴き出したかと思うと、一瞬にして、目で追えないほどの凄まじい速度へと達していた。



「胸の奥で、ほのかに燃えているからこそ、絶対に消すことの出来ない、この炎でっ!」



 ジェット機を超える速度で急降下しながら、ほのかは、魔装具を装着した右手を振り上げて、叫んだ。


 黄、緑、青、赤、四匹の龍が、まとわりつくように周囲をぐるぐる這うようにうねる。


 ほのかは一匹の、長い長い、巨大な龍になっていた。



「エレメンタルエクスプロージョン!」



 魔法女子四人の、魂の絶叫に、龍が大きな口を開け、咆哮した。


 なにをする気だ、と、驚きと興味に立ち尽くしている、魔法女子はるかの頭上へと、それは落ちたのである。


 すべてが白い光の中に溶け、

 わずかに遅れて、



 どどおおおおおおおん、



 鼓膜どころか脳味噌すらぐちゃぐちゃにされそうなほどの、凄まじい轟音。

 爆風に、光の粒子が激しく噴き上がり、雲を焼いた。


 ごご、ご、と低く唸る振動。それは、やがて小さくなり、

 視界が少しずつはっきりしてくると、

 そこは、それまで立っていた荒れた平原ではなく、巨大隕石いや小惑星が激突したかのように、大きく半球状にえぐられた、広大な地面であった。


 ほのかたちの超必殺合体技、エレメンタルエクスプロージョンの破壊力である。


「や、やったんか?」


 うつ伏せに倒れていたあおいは、顔を上げ、四つん這いになり、よろめきながらなんとか立ち上がった。


 すぐ近くで、ほのかが、ぜいぜい息を切らせ立ち上がりながら、


「て……手応えは、ありました」


 息を吸うのも苦しそうな、痛みや疲労に歪んだ顔。

 四人の合体技とはいえ、超高速落下で実際の攻撃を放ったほのかが、一番消耗が激しいのは当然だろう。


 ただ、彼女の表情から読み取れるのは、苦痛よりはむしろ不安であった。


 爆煙、砂塵が晴れ、さらに視界がはっきりしてくる。


「く」


 あおいが呻いた。


「そんな……」


 ほのかの目が、驚愕に、大きく見開かれていた。

 少し離れた場所に立っている、しずか、ひかりも、ほのか同様に驚愕の……いやそれどころか恐怖感、絶望感さえ、その顔には浮かんでいた。


 当然だろう。

 四大精霊大爆発により、周囲のすべてが燃え、溶け、吹き飛んだのだ。そこまでの、攻撃を放ったのだ。だというのに、爆発ですり鉢状になった地の中心に、ダークシルバーの魔道着、はるかが平然と、薄笑いさえ浮かべ、立っているのだから。


 く、

 かぼそく呼気を漏らすと、ほのかは指先を震わせた。


 はるかは、ゆっくりと、ほのかへと近づいていく。


「いい加減に、してくれないかなあ」


 顔に浮かんだ薄笑いは、余裕を示すものというよりは、苦笑いのようであった。目元や眉が、自分の感情をどう持っていけばいいのかなんとも困ったような、そんな複雑な表情を作っていた。


 だが、その揺れる感情の方向性が定まるまで、さしたる時間はかからなかった。


「なに、手を抜いてるのかなあ。 ……バカにしてんのかああああ!」


 怒りの絶叫が、地を、空気を、激震させた。


 ぼふっ、という鈍い音とともに、ほのかの身体が後ろへ吹っ飛んでいた。

 はるかの膝蹴りを、腹部に受けたのだ。


 激痛に顔を歪めながらも、なんとか意識を保ち、とっ、と足をついて踏ん張り勢い殺すほのかであったが、そのすぐ眼前に、瞬時に距離を詰めた、はるかの顔があった。


 ごぎん、となにかが砕けるような鈍い嫌な音とともに、ほのかの身体は、高く宙へ飛んでいた。

 はるかの強烈なアッパーカットが、炸裂したのである。


 だというのに、既にはるかは、ほのかよりもさらに上空へと舞い上がっていた。そして、組んだ両手をハンマーのようにして振り下ろし、ほのかの背中を叩き潰した。


 ひとたまりすらあろうはずなく、ほのかは受け身も取れず地に激突し、地を砕きつつ小さくバウンドした。


 頭上から無数の光弾が、雨あられと降り注ぐ。光、爆煙、巻き上がる砂塵に、ほのかの姿は完全に見えなくなった。

 それでもさらに容赦なく上空から光弾が注ぎ続けられた。


 はるかの、あまりの圧倒的な戦闘力に、しずか、あおい、ひかり、三人の魔法女子は動くことを忘れて、小さく口を開いて立ち尽くすことしか知らなかった。


 青髪の魔法女子、あおいが、なにかを感じたように目を見開くと、同時に腕を軽く上げて身構えた。

 その本能的な勘は素晴らしいものであるが、ただ、この場においてはまるで意味をなすものではなかった。


 巻き起こる爆煙砂塵の中から、はるかが、目にも止まらぬ速さで飛び出したかと思うと、圧倒的パワーの回し蹴りを放って、あおいをガード体制のまま真横へと吹き飛ばしたのである。


 ごうと唸りをあげて飛ぶ、あおいの身体であったが、次の瞬間、その身体は慣性の法則を完全に無視して、真下へ。巨大なハンマーで叩かれた巨大な杭のように、足先から肩まで、地面へと突き刺さっていた。

 あおいの頭部へと、はるかが真上から踵を振り下ろしたのである。


 タフなあおいもさすがにたまらず、地面から顔だけを出した状態で、すっかりぐったりとなってしまった。


「あおいちゃん!」


 しずかの叫び声。

 だが、声の発せられたその地点に、既にしずかの姿はなかった。


 何故ならば、発したその言葉が終わらぬうちに、顔面を殴り付けられ、音速を遥かに上回る速度で吹き飛ばされていたからである。


 落ち、倒れ、ごろごろ転がるしずかに、ひかりが駆け寄ろうとするが、寄れなかった。後ろから襟首をぐいと掴まれ持ち上げられ、地面に叩き付けられていたから。顔面を、激しく。


 ひかりは、恐ろしい力で強制的に起こされると、今度は後頭部を押さえられ、再び地へと叩き付けられた。


 二回、三回、何度も顔面を打ち付けられて、地面がえぐれて亀裂が走った。


 はるかは立ち上がり、意識朦朧としているひかりの髪の毛を掴み引き起こすと、掴んだまま腕を振るってポイと投げ捨てた。


 どさり、頭から落ちたひかりは、ぐっと呻くとそのまま気を失った。


「どいつもこいつもさあ。そんなカス!みたく弱いくせに、なんで本気を出さない? あたしはさあ、舐められるのが一番ムカムカすんだよね! 格下のくせに! こんな世界に、せっかく、わざわざ、このあたしが、降りてきてやったってのにさあ!」


 イラつきを爆発させ、獣のように吠えるはるかであったが、

 次に爆発したのは、彼女自身であった。


 どおん、という爆音、顔に疑問符を浮かべる暇もなく、はるかの身体は吹き飛んでいた。


 爆音の中から、ほのかの叫び声、


「だったらてんきゆうかいへ帰れええ!」


 ほのかが、自らの全身を爆発させながら、はるかへと体当たりしたのである。


 はるかは、不意をつかれながらも、とん、とんと地につま先をつき、飛ばされる勢いを殺した。

 しかし、その瞬間、がつっ、という音とともに、顔がのけぞっていた。

 頬に、ほのかの拳が炸裂したのである。


「あなたなんか、誰も呼んでないっ!」


 よろけるはるかの顔に、さらに左、右、左と、炎に包まれた拳が打ち込まれていく。


「勝手な正義を、押し付けるなああ!」


 かつてない力を込めた、ほのか渾身の一撃であったが、だがそれは、はるかの手のひらに、受け止められていた。


 はるかは、受けた拳をそっと握ると、ゆっくりと、ぎりぎりと、力を込めていった。


 痛みに顔を歪めながら、ほのかは、はるかを睨み付けた。


「信じて、いたのに。……はるかちゃんが、転校、してきて、すぐ仲良くなって、変身して、五番目の、魔法女子、一緒に世界を守るんだ、って、信じていたのに」

「度し難いバカだな、本当に。こんな世界、守るに値しないだろう。だけど、天生中的には存在させておかねばならない。ならば、守るに値する世界に作り変えてやるしかないだろう」

「それがっ! それが勝手な正義だというんです!」

「勝手な正義? あたしのいうことが正義に決まっているだろう。じゃあ正義にはむかう方が……」


 口を動かしながら、はるかはふと、視線を自分の胸元へと向けた。


 ダークシルバーの魔道着が、腹から胸にかけて、焦げ、破れ、穴が空いていた。

 ぴくり、と肩を震わせると、左手の甲で口元を拭い、その甲へと目をやった。

 血がついていた。


 はるかは、ほのかの手を払うように離すと、一歩下がり、口の端を釣り上げながら、ふっと呼気を漏らした。

 軽く、頭を下げた。


「これまでの失礼を詫びよう。魔法女子ほのか。ようやく本気を出してくれたようで、嬉しいよ」


 ほのかは、ぜいぜいと息を切らせながら、なにをわけの分からないことをいっているんだとでもいいたげな、いぶかしげな表情を、その顔に浮かべた。


 はるかは、続ける。


「それと、さっきの発言を訂正しよう。舐められるのが一番ムカムカする、といったこと。もっと我慢ならないことがあったよ」


 はるかは、ただ微笑み続けているだけ。

 しかし、明らかにその微笑みの質が変わっていた。


 ほのかの身体に、ぞくり鳥肌が立っていた。


「それは、この身体が傷つけられること。ええと……つまり、覚悟している、ってことでいいんだよね? あたしを傷つけたってことはさあ。……ねえ!」


 はるかの顔が、一瞬にして、狂気憎悪に満ちたものになっていた。なったというよりは、開放したというのが正しいだろうか。そして、一歩、踏み出した。


 無意識に、じりと一歩引くほのかであったが、その瞬間、顔面がどおんと爆発した。はるかが瞬時に距離を詰めて、頬へと拳を叩き込んだのだ。


 惑星をも砕くような重たい一撃であったが、だというのに、ほのかの身体は飛ばされることなく、同じ位置に存在していた。何故ならば、打ち込まれた瞬間、はるかに胸ぐらを掴まれて、引き寄せられていたからである。


 次の一撃がほのかを襲った。今度は膝である。

 はるかの膝が、腹にめり込んでいた。


 あまりの激痛、嘔吐感に、ほのかの顔が醜く歪んだ。

 ふらりと崩折れた。


 いや、崩折れ膝を付く寸前、髪の毛を掴まれて、ぐいと張り付けされるように持ち上げられていた。

 ほのかの身体は、そのまま地面へと叩き付けられた。


 はるかは身を屈め片膝を付くと、ほのかの顔面を鷲掴みにして、再び地面に叩き付けた。怒りと喜悦のないまぜになった表情で、何度も、何度も、何度も。


 立ち上がりながら、ほのかの髪の毛を掴んで引っ張り起こすと、すっかりぼろぼろになって意識朦朧としているその顔へと、拳を叩き込んだ。

 二発、三発、と容赦なく叩き込んだ。


 ぺしり、


 ほのかが、朦朧としながらも頬を叩き返していた。


 が、次の瞬間、ほのかの鼻っ柱を、突き出されるはるかの拳がぶち抜いていた。


 よろけるほのかの腹部に、はるかの膝が再びめり込んでいた。

 激痛と、こみ上げる気持ち悪さとに、ほのかは顔を歪めて前かがみになる。


 その背中に、はるかの両拳がハンマーのように打ち下ろされて、ほのかの身体は地に崩れた。


 はるかの攻撃は終わらない。

 倒れているほのかの背中を、何度も何度も踏み付ける。


 どおん、どおん、と、その都度、大地震のように地面が激しく振動する。

 ほのかの身体の半分以上が、地面にめり込んでいた。


「飽きた」


 はるか、不意につまらなさそうな顔になって、ぼそり。


 地面に陥没しているほのかの魔道着を掴んで引っ張り起こすと、その身体を、紙くずか木ぎれかのように宙へ軽々高々と放り投げていた。


 空高くに浮くほのかの身体であるが、いつ追い越したのか、それよりも遥かに高く、はるかの身体はあった。


 はるかは、口を開く。


「汝に贄を与える。存分に血を吸うがいい、デスアックス。契約者は、我、はるかなり!」


 宙を舞うはるかの右手に、幼児の身体ほどもある巨大な、黒い斧が握られていた。


 すぐ眼前には、すっかり意識をなくしている、ほのかの身体。

 はるかは微笑みをたたえたまま、巨大な斧の柄を改めて両手で握り直すと大きく振りかぶり、そして、振り下ろした。




 映像画面が切り替わる。

 オレンジ背景の、シルエット画へと。

 からみあう、二つの黒い影。

 影の一つが、両手にした巨大な武器のようなものを、振り下ろした。

 もう一つの影が、真っ二つに分かれていた。




 通常の映像画面に戻る。

 たん、と、空から舞い降りて軽々と着地したのは、ダークシルバーの魔道着、魔法女子はるか。


 続いて、どさりとなにかが地面に落ちた。

 それは赤毛の魔法女子、ほのかであった。


 落ちた痛みも感じないのか、ほのかは意識混濁といった様子で、薄目で天を見上げていた。

 ごぼり、と口から大量の血を吹き出した。


 どさり、少し手前に、また、なにかが落ちた。

 ぼやけた映像から、ゆっくりと手前にフォーカスが合うと、それは、

 ふんわり赤いスカートからすらり伸びた、女性の足であった。


 再び、ほのかの顔にフォーカスが合う。


「まも、れなか、った、ごめん……ごめん、みんな」


 ごぼごぼと血を吐き続けながら、ほのかは、小さく口を動かし、かすかな、かすれるような、声を出した。

 どこを見ているのか、まったく焦点の合わない視線で。


 やがて口の動きがとまり、

 ゆっくりと、まぶたが閉じる。

 ほのかの視界は、完全に真っ暗になった。




 真っ黒な画面。

 無言無音の音無し状態。


 画面中央で、つまり、遠くで、なにかが小さく光った。


 人の……女性の声が、静寂を破った。


「勇気。……君に、あるかな?」




 ぱっ、と画面が明るくなり、軽快な音楽が流れ、

 ほのか、あおい、ひかり、しずか、の四人が踊る3DCGによるエンディングが始まった。


 笑顔楽しげで始まって、

 星を見上げてちょっと寂しげに終わると、


 続いて、次回予告。


 予告については、その音声だけを抜き出して紹介しよう。

 何故ならば今回は、回想シーンや、顔面アップなどばかりで、次回の話を想像出来るような要素が完全に排除された予告だからである。




 ひかり「えーーーっ、こ、これどうなっちゃうのお!」


 しずか「来週までのお楽しみ」


 ひかり「待ちきれないよお。というか、お楽しみとかいう状況では、ないような……」


 あおい「だよなあ。しっかしハードな展開やなあ、ほんまにい。このあと半からの『ひぽぬらぴたん』と、雰囲気違いすぎますやろ」


 しずか「な、なぜ関西弁」


 ひかり「というわけでっ、次回、魔法女子ほのか、第八話」


 三人「『勇気』」


 しずか「みんな、みてねー」


 ひかり「チャンネルそのままで、『ひぽぬらぴたん』もよろしくー」


 あおい「いいよ別に変えちゃっても。あんな変なアニメ」


 しずか「しーっ! しーっ! スポンサー一緒! スポンサー一緒!」


 あおい「え、ええーーっ! ひひ、ひぷぱらぽんもヨロシクう!」


 ひかり「いえてないし」

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