第313話 機動戦士ガンダムSEED DESTINY その4 ロボとしては正統だがガンダムとしてはレア編

 『DESTINY』語りの5回目は残りのガンダムです。中でも一番印象的だったのが「ガイアガンダム」なので、サブタイトルはこうなりました。


 前作『SEED』に引き続いて、『DESTINY』もいわゆる「強奪イベント」からのスタートです。『Zガンダム』と『0083』が強奪イベント(敵に奪われる)スタートで、『ZZ』と『X』が盗難イベント(主人公が盗む)からのスタートですから、ガンダム系では定番のスタートなんですが、さすがに二作連続ってやり過ぎじゃないかと(笑)。もっとも、前作とは盗まれる陣営が逆なんですが。


 それで盗まれるのが、インパルスとセイバーと同世代の新型ガンダム三体でして、そのうちの一体がガイアです……って、こう略すとロボ的には六神合体の中核ロボを思い出しますが、ガンダム的には黒い三連星のリーダーでしょう(笑)。


 さて、こいつ変形ロボです。それも、ライオンとか虎系の肉食獣に変形します。要するに、前作に出てきたバクゥ系の獣型MSに変形するんですよ。


 これ、巨大ロボとしちゃあ結構正統派の変形なんですが、ガンダムとしては異端もいいところだったりします……と思ってサブタイトルもこうしたんですが、ここでよく考えてみたら単体で肉食獣に変形するロボって意外に新しいことに気付いたり(笑)。主役ロボとしては実はダンクーガの両足になるランドライガーとランドクーガーが最初なんですよ。ダルタニアスやゴライオンのライオンって巨大ロボの一部でしかないという。単体でロボになるのはトランスフォーマー系とか勇者ロボには結構いるんですが、こいつらもダンクーガよりは新しいので。


 さて、そのガイアですが、ガンダム系定番の「悲劇の強化人間ヒロイン」であるステラ・ルーシェに奪われてそのまま彼女の愛機となり、序盤の強敵ライバル機となります。


 ところが、中盤に単独行動したときにインパルスやセイバーとの交戦で行動不能に陥って捕獲されるという。ステラも同時に捕虜にされています。


 それでフェードアウトかと思いきや、何と終盤になってアンドリュー・バルトフェルドの愛機として再登場しました。カラーリングも黒系から黒赤系に変更になっています。ただ、活躍してるのが例のキラがストライクルージュに乗って苦戦してるのを助けたときの印象しか残っていないという(笑)。


 さらに、バルトフェルドが最終盤ではエターナルの艦長職に専念するので出番が無いという。このため、序盤ライバルロボとしては珍しく最後まで無事に残っているのですが、果たしてそれが良かったのかどうか(笑)。


 まあ、同時に盗まれた残りの二体である「アビスガンダム」や「カオスガンダム」に比べればマシなのかもしれませんが。


 このうちのアビスは水陸両用MSです。水中戦用形態に変形します。ただ、変形後のMA形態はどちらかというとアッシマーとか円盤獣ですけど(笑)。その特性を活かして地球降下後の海洋戦闘で活躍しましたが、見せ場はそれだけで、結局撃破されて終わりでした。


 カオスは宇宙戦闘用MA形態――と呼ばれていますが実のところ『マクロス』系のガウォークにしか見えない(笑)――に変形します。大気圏内飛行も可能です。


 さらにビーム砲とミサイルを積んだバックパックが分離して無線誘導できる戦闘ポッドになるので、オールレンジ攻撃が可能です。


 一応序盤の強敵扱いなのですが、ガイアやアビスに比べると戦っていたときの印象が薄いんですよね。しかも、撃破されるときもインパルスやセイバーに負けたのではなくオーブのMS集団にやられているという。


 さて、残りのガンダム系のうち「レジェンドガンダム」はデスティニーと並ぶ事実上のラスボス機になります。前作ラスボス機だったプロヴィデンスの後継機で、ドラグーンシステムを積んでおり、無線子機によってオールレンジ攻撃をしかけます。プロヴィデンスと同じで仏像の光背みたいなドラグーンが強烈なので、逆に各部の印象が残っておらず、プロヴィデンスとの違いがよく分からないという(笑)。今回ググってみたら腹回りのデザインが少しスッキリしてましたね。


 主人公シンの同僚であるレイ・ザ・バレルの愛機として終盤戦でストライクフリーダムと激戦を繰り広げました。ただ、ストライクフリーダムとの戦いでダメージは受けたものの撃墜はされずに戦場から離脱します。


 強力なMSなんですけど、いかんせん登場が終盤だったので、大した印象が残ってないんですよね。


 最後に紹介するのが「アカツキ」です。これはオーブ系のガンダムになりますが、対ビーム装甲のおかげで全身金色という百式系のMSだったりします(笑)。顔はちゃんと角がついたガンダム顔してますけど。


 本機はオーブの旗機として作られたので最初はカガリが乗るのですが、いかんせんカガリの実力では宝の持ち腐れ(笑)。それで最終盤には復活したムウ・ラ・フラガが乗って活躍します。そのためかドラグーンシステムを積んでるんですよね。カガリに使えるのかと(笑)。


 ただ、このドラグーンはνガンダムのフィン・ファンネルがIフィールドを展開するみたいな感じで対ビームバリアを張れます。その能力を使ってミネルバの陽電子砲からアークエンジェルを守っています。前作終盤でムウがストライクで盾になったことの再現だったのですが、機体性能の差で今度は守り切ったという(笑)。そこが一番の見せ場ですね(笑)。


 というわけで、前にもどこかで書いた「金色は中間管理職の色」というのは本機でも受け継がれていたりします(笑)。


 ただ、本編見てたときはアスランが『Zガンダム』のクワトロ・バジーナっぽいポジションだと思っていたので、金色のMSに乗るのはアスランであるべきだろうとか思っていましたけど(笑)。


 ガンダム系MSについては、こんなものでしょうか。次回はいよいよザフトの量産型MSについて語りたいと思います。

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