第262話 勇者王ガオガイガー その13 空はいいぞ……編 

「君たちに最新情報を公開しよう!」


 今回はライバル編ということで「ソルダートJ」や、彼の仲間である「トモロ0117」と、この二人を率いる謎の少年「戒道かいどう幾巳いくみ」について語りたいと思います。ですので今回のサブタイトルはソルダートJの口癖からいただきました。


 前にも軽く書きましたが、彼は最初ゾンダー側の「機界四天王」のひとりであるピッツァでした。口癖どおり、空に関係したゾンダーロボを多く作ってきています。人間のストレスの原因である感情を失ったはずの機械生命体なのに、口癖にあるように妙に空に対するこだわりを見せています。また、常に物憂げな雰囲気も漂わせているのですが、ガイに対してはライバル的な執着を見せることもあります。


 そのため、仲間の機界四天王ペンチノンから忠告を受けることが多々あり、そのたびに「わかっているさ、ペンチノン」と物憂げに答えるのも定番の会話でした。


 空に生きることに誇りを抱いていたのですが、実はそれはライバルのガイも同じで、元はスペースシャトルのパイロットだったという「空に生きる者」の誇りがありました。お互いの誇りをかけて戦った結果として、ハイパーモードのガイが勝利をおさめます。


 それでボロボロになって死をむかえようとした直前に「それでいいのか?」と現れたのが戒道少年。彼の力で浄解されたピッツアは、本来の姿である「ソルダートJ」として復活したのでした。


 なお、このときペンチノンも別のところで浄解されてトモロ0117に戻っています。


 そして、彼らが本来の姿に戻ったことで、阿蘇山の火口に隠されていた宇宙戦艦ジェイアークが復活します。


 実は、ジェイアーク級戦艦やソルダートJ、トモロなどは量産されています。合計三十一隻のジェイアーク級戦艦が作られて並んでいるのが回想シーンで見られました。


 また「ソルダート師団」という名前でソルダートJそっくりのサイボーグが大勢整列しているシーンもありました。


 ソルダートJも正式な名前は「ソルダートNo.Jー002」なんですね。


 ただ、アンドロイドではなくサイボーグです。ソルダート師団は皆同じ顔なので、クローン人間を元に作られたサイボーグである可能性も考えられます。


 ソルダートJになったあともガイとはライバル関係でしたが、敵は機界三十一原種であると認識しており、最終的には共闘することになります。


 こいつ、敵だったときにも強敵キャラだったのに、味方になったらもっと強いという反則野郎だったりします(笑)。普通は強敵でも味方になったら弱体化するものなのですが、こいつ敵時代に自分で変身したゾンダーロボよりも遥かに強力なキングジェイダーにメガフュージョンできるようになったせいで、味方時代の方がよっぽど強いという(笑)。


 ガイと対等以上に戦える技量の持ち主であり、クールなライバルキャラとして前半も後半も大活躍していました。


 なお、ペンチノンの方は機界四天王時代はボルフォッグをライバル視しており、ボルフォッグの方でも意識していました。やはり最後は一騎打ちで対決するものの、ボルフォッグが辛くも勝利します。


 トモロ0117の方は元に戻ったあとは、特にボルフォッグをライバル視してはいませんでしたが、ペンチノン時代に因縁があったためか、逆にボルフォッグに一目置いており、ボルフォッグの方でもトモロ0117を「友人」と思っていたようです。


 この二人を率いる戒道少年は、実は赤の星の指導者「アベル」のクローンを元に作られた生体兵器である「アルマ」です。彼も赤ん坊の頃にジェイアークと共に地球に飛来して、戒道夫人に拾われて育てられたという経験の持ち主です。経緯は護と似ているのですが、彼には「アルマ」である記憶と自覚があったため、己が原種と戦う使命を帯びていることを知っており、周囲とはあまり親しくしていませんでした。


 このため、前半部でも護の同級生として頻繁に登場してはいるもののストーリーには関係していませんでした。ただし、ゾンダーが戒道少年に出会うと恐れて逃げ出したり、ゾンダーの攻撃が効かなかったりといった不思議な現象が起きており、いかにも「謎の少年」といった感じで伏線が張られていました。


 アルマとしての自我を持っているため、ラティオとしての自覚が無い護に対して歯がゆい思いを抱いていたような感があり、時には責めるような言動をとったり、あるいは逆に「いつかは地球の人々と別れるときが来るのだから親しくすると辛いだけだ」といったような助言をしたりしていました。


 ただ、育ての親である戒道夫人に対しては愛情を抱いていたようで、戒道夫人が原種に取りつかれてしまったときには、少しだけ取り乱した様子を見せていました。冷静さを取り戻したあとも、表面上はクールに敵として扱いながらも、何とか助けようとしており、無事に助け出せたあとは安堵していました。


 この三人は、最後には機界三十一原種の集合体である「Zマスター」との最終決戦で謎の「ザ・パワー」を暴走させながら戦い、最後はZマスターの崩壊に巻き込まれる形で行方不明となります。


 その間際に戒道少年は「ありがとう、地球の友達」と護にメッセージを残しています。彼も最終的には護を友達だと思うようになっていたんですね。


 まあ、行方不明ということで死んではいないだろうなあとは思っていたんですが、案の定『FINAL』ではあっさり再登場します(笑)。これについては『FINAL』のところで語りましょう。


 といったところで、味方系ライバル三名は語れたかなと思います。にしても、ガイと護にライバルがあるのはわかるのですが、残りひとりがボルフォッグというのはなかなか優遇されてるなあとか思ったり(笑)。


 次回は、味方の濃い面々について語りたいと思います。ということで……。


「次回も、このサイトでファイナルフュージョン承認!」

「これが勝利の鍵だ!」 → 大河幸太郎

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