第201話 機動武闘伝Gガンダム その14 シュバルツ散る!ドモン涙の必殺拳編
「
Gガン語りの14回目はシュバルツとアレンビーについて語りたいと思います。なので、サブタイトルはシュバルツが散る第44話のサブタイをいただきました。
このシュバルツ・ブルーダーについては、名前でネタバレしていると以前に書きました。そう、ドイツ語で「黒い兄弟」の意味なんですね。
目だけだした覆面をかぶっているというのは、実は前作Vガンのクロノクルと同じなのですが、実力は段違い(笑)。ゴッドガンダムに敗れるまで無敗ですから。実はギアナ高地で一度負けた東方先生より作中勝率は高いんですよ。
その正体は、ドモンの兄キョウジの人格を付与された生体アンドロイドでした。キョウジはウルベ少佐がデビルガンダムを接収しようとしたのに抵抗してデビルガンダムを奪って逃れますが、地球突入の際に大破したデビルガンダムに取り込まれて生体コアにされてしまいます。
その落下した先で、偶然ネオドイツ代表である本物のシュバルツ・ブルーダーが駆るガンダムシュピーゲルと遭遇し、戦闘になります。既に自分の意志を失いかけていたキョウジはデビルガンダムを止められず、シュバルツは敗れて殺されてしまうという。
そこで、キョウジは最後の力を振り絞って、DG細胞によって本物のシュバルツの肉体を修復し、自分の記憶と意志を移植して生体アンドロイドとして復活させます。それ以降、新生シュバルツはネオドイツ代表としてガンダムファイトに参戦しながら、陰に
キョウジ本人は、それで完全にデビルガンダムの支配下に取り込まれて正気を失ってしまいます。最後に、シュバルツがコクピットに乗り込んだときに、わずかに正気を取り戻したかに見えましたが、そこでシュバルツに叱咤されたドモンが石破天驚拳で二人を吹き飛ばし、キョウジとシュバルツを苦しみから解放したのでした。
その一方で、複製であるシュバルツの方はDG細胞で作られた存在にもかかわらず、デビルガンダムの支配からは完全に独立しています。それが意志力によるものなのか、キョウジがそう作ったからなのかは不明です。とにかく、DG細胞に感染しているのに自分の意志を失っていないという意味では、東方先生と並ぶ希有の存在でした。
その正体を知ったドモンは、シュバルツのことも「本物の兄さん」と呼んでいました。
このシュバルツについては、その強さの源がどこから来たのかに疑問があるんですね。キョウジというのは父ライゾウ博士の助手をやっていた優秀な研究者なんですよ。それに反発した弟ドモンが兄を超えたいと思って格闘技に走ったので、キョウジには格闘技の素養があるわけでは無いはずなんです。もっとも、デビルガンダムで逃げるときに軍人をのしているので、アムロと一緒で実は格闘能力が高い可能性はありますが。趣味で格闘技……というか忍術?(笑)をたしなんでいた可能性もありますね。『ダイモス』の和泉博士とかも研究者のくせに空手強かったですし。
ただ、どう考えても東方先生に「できる!」とか言わしめるほどの格闘能力は無いはずなんですよ。だとすると、こいつの強さの根源は「本物の」シュバルツに依存しているとしか思えないんですね。
だとしたら、デビルガンダムと戦って敗れた本物のシュバルツ・ブルーダーは、やはりゲルマン忍術の達人だったことになります。しかも、ギアナ高地での修行の前に「明鏡止水」の境地についてドモンに教えていることから、自分もその境地に立っていると考えられます。これも本物のシュバルツの知識を継承していると考えられます。いやまあ、キョウジが研究の合間に禅とかやってた可能性もありますが。
そう考えると、本物のシュバルツって実はムチャクチャ強い優勝候補だったんじゃないかなあとか思ったり。それが何で不完全状態のデビルガンダムに負けたのかなあというのも疑問ではあるのですが、デビルガンダムと初めて遭遇したのだったら、倒したと思ったところで再生されて不意打ちをくらって敗れた可能性はありますね。明鏡止水の境地に達した格闘家としては油断でしょうが、普通は倒したロボが再生したりはしないものですから。
とにかく、頼れる兄貴分として最後までドモンのほか、シャッフル同盟も見守ってデビルガンダムと戦い抜いた熱い兄貴でした。
さて、お次はサブヒロインのアレンビー・ビアズリーに行ってみましょう。エメラルドグリーンのショートヘアで、搭乗ロボに操られるという、ガンダムシリーズの伝統に忠実なサブヒロインだったりします(笑)。
性格は明朗快活。無理矢理戦わされていることに多少の葛藤があったりはしますが、基本的には明るく乗り越えていくタイプです。
新体操モチーフの技で戦っていますが、戦闘能力は非常に高く、ノーベルガンダムの所でふれたように、ガンダムファイトではシュバルツと並んで負け数が少ないんですね。
バーサーカーシステムは一度はドモンに壊されるものの、修復されて再び操られてしまうという。そこでDG細胞に感染してウォルターガンダムに乗せられるのですが、レインとの一騎打ちで再びバーサーカーシステムを破壊されて救出され、DG細胞も除去されます。
ガンダムファイトでは戦ったり、タッグを組んだりしているうちにドモンを慕うようになっていきますが、ドモンはレインが好きであることに気付くと、ドモンの後押しをするように叱咤して、自分の気持ちにケリをつけています。いい女なんだよなあ。
結果的に失恋はしているものの、ガンダムシリーズのサブヒロインとしては珍しく生を全うしてハッピーエンドの一翼を担っています。そのうちきっとイイ男が現れるさ。
もっとも、最後にドモンとレインを祝福するときにキラルと一緒にハートマークを描いてしまったので「キラルとカップル」説が流れたこともあるのですが、さすがにそれは無いでしょう(笑)。いや、キラルって作中じゃあ東方先生やシュバルツとかシャッフル同盟とアレンビー本人を除くと、たぶん最強のキャラだとは思うんですけど、さすがにちょっと……(笑)。
ということで、次回はそのキラルをはじめとする各国ガンダムファイターについて語りたいと思います。それでは……
「ガンダムファイトぉー、レディーっ、ゴォォォォォッ!」(爆)
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