第118話 戦え!超ロボット生命体 トランスフォーマー その4 俺様がデストロンのニューリーダーだ!編

 さて、今回のトランスフォーマー語りですが、デストロンの気になる面々に行ってみましょう。実のところ、サイバトロンで語れる人……というか、語りたい人って少ないんですよ。個性的で面白い人は悪役に多い、というのはよくある話なんですが、トランスフォーマーでも同じことが言えたりします。ということで、まずはデストロンのサブリーダー、航空参謀スタースクリームから行ってみましょう。今回のサブタイも、スタースクリームの定番セリフからいただきました。


 さて、このスタースクリームはメガトロン様の回でも書きましたが、デストロンのナンバーツーです。トップのメガトロン様を補佐する名副官……というタイプでは全然ありません。そっちは、どちらかというとサイバトロンの副官マイスターですね。影薄いけど(笑)。


 こいつは、とにかくトラブルメーカーです。実力が無い割には自信過剰で、サブタイのセリフを吐いてはメガトロン様につっかかり、逆に返り討ちにされて「許してくださいメガトロン様」とか許しを請うことが多々あるという(笑)。


 また、そもそも地球でデストロンとサイバトロンの戦いが再開してしまったのも、こいつが戯れに撃ったビームの一撃で偶然ロボ再生機が再起動してしまってサイバトロンが復活したからだったりします。こいつが余計なことをしなければサイバトロンの邪魔は入らず、とっとと地球のエネルギーを奪ってセイバートロン星に帰れていたわけで、デストロン全体にとって疫病神なんですね。


 もともとダイアクロンのジェット機ロボだったので、F-15イーグルに変形します。顔まで同じ同系の色違いロボがほかに二体いて、スカイワープとサンダークラッカーという名前ですが、こいつらがほとんどモブ(笑)。特にスカイワープの方は、名前どおり短距離ワープができるという得意技があるのに、作中それで活躍してるのを見た記憶が無いという(笑)。まあ、そんな特徴すら無いサンダークラッカーに至っては完全に「その他大勢」の中のひとりだったりしますが。


 ほかに準同型で主翼の形だけちがうラムジェット、スラスト、ダージという連中もいて、こいつらはアニメだと頭が尖っています。玩具でも、変形後に機首を後ろに折りたたまなければ同じ形を再現できます。なお、スタースクリームたちも同様に尖り頭にすることが可能です。実際に玩具で試してみたことがあります(笑)。なお、こいつらのうちダージだけは、市販されずに玩具の箱についてくるポイントを集めることで貰える非売品玩具でレア物でした。


 こいつらはジェットロンと総称されていて、名前ありの連中のほかにも同型ロボが何体も出てきていますが、名前ありですらサンダークラッカーとかほとんどモブ状態なので、名無し連中は完全にモブでした(笑)。


 その中で強烈な個性を発揮していたスタースクリームは、やはり大したものだと思います。


 声優は鈴置洋孝で、破嵐万丈とかブライトさんとかのほか美形役が多いんですが、このスタースクリームも当たり役のひとつじゃないかと思います。本来のカッコ良い声質でセコくて卑怯なスタースクリームを演じるというギャップの面白さですね。


 実は『ザ・ムービー』は英語字幕版を最初に見たんですが、スタースクリームが甲高いキーキー声だったので、ちょっと愕然としたという(笑)。確かにスタースクリームの性格だとキーキー声の方が似合ってるとは思うんですけど、鈴置版を聞き慣れていると、どうしても違和感があるという。


 メイン武器は腕についているビーム銃「ナルビーム」です。定番セリフに「俺様のナルビームを喰らえ!」というのがありまして、武器の名前が作中で明確になっているという珍しい例だったりします。ただ、相手を殺しちゃいけないアメリカアニメの通例によって、威力は大したことがないという(笑)。まあ、それはメガトロン様の融合カノン砲でも同じだったりはするのですが。


 TVシリーズだと、何回メガトロンに刃向かったかわからないほどなんですが、いつも元サヤに収まっていたという。ところが『ザ・ムービー』ではとうとう本気で反逆して瀕死のメガトロン様を宇宙に投棄し、めでたくデストロンのニューリーダーに戴冠……する前に仲間のあらかたが「自分の方がリーダーに相応ふさわしい」と名乗りを上げるあたりにスタースクリームの人望と実力がうかがえたりするのですが(笑)。まあ、それでも何とか他のメンバーを抑えてニューリーダーとして戴冠しようとした瞬間に、ユニクロンによって強化再生されたガルバトロン様が戻ってきて、一瞬で跡形も無く処刑されるという死に様でした。


 ただ、それで大人しく退場するようなタマでもなく(笑)、続編『2010』では幽霊として復活してたりします。さらに実体の方まで復活してたりもするのですが、そのまま宇宙の果てに飛ばされて行方不明になるというオチ(笑)。


 後年の『ビーストウォーズ』にも幽霊キャラで登場しているあたり、日本でもアメリカでも人気があることをうかがわせます。


 トランスフォーマー語りは、まだまだ続きますよ。


 「さあ、戦いだ!」

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