第114話 番外編 ダイアクロン(1980-84年) 〔2018/5/15内容変更〕

 2018年4月23日から5月14日まで、リアルでの仕事が忙しく活動を休止しておりました。この第114話には、その旨の告知を載せていたので活動再開に際して削除しようかとも思ったのですが、せっかく応援♡をもらったのに消してしまうのも何だと思いまして、番外編を掲載することにいたしました。


 番外編ということで、アニメになっていないので扱っていなかった玩具オンリー展開の巨大ロボ物『ダイアクロン』について語ろうかなとか思います。もちろん、これは連載再開後の作品が『トランスフォーマー』であるからなんですが。


 タカラというと、マグネモシリーズや『ダグラム』『ボトムズ』『ガリアン』などの高橋監督作品や『ゴーグ』など、普通にアニメの巨大ロボも玩具化しているのですが、玩具オリジナルのシリーズも二つ展開していました。それが『ミクロマン』と『ダイアクロン』です。


 このうち『ミクロマン』は、手の平サイズの小さな人間が活躍するシリーズなので、ロボも出てくるのですが基本的に手の平サイズのガジェットがロボに変形するというもので、あまり巨大ロボという印象はありません。変形するメカも、カセットレコーダーだったり、カメラだったり、拳銃だったりしました。それはそれで魅力的ではあったのですが、同じく手の平サイズのライターから変形するゴールドライタンのように巨大化するわけではないので、「巨大ロボ」という感じはありませんでした。このためか、私はミクロマンの玩具はほとんど持っていませんでした。弟は少しだけ持っていましたが、ミクロマンは我が家では非主流派でした。


 それに対して『ダイアクロン』は身長三センチ程度のミニチュアの隊員人形が付いてくることからも、明らかに巨大ロボの系統のオリジナル玩具でした。ググってみたところ、初期のシリーズは1/72スケール、後期のカーロボットは約1/48スケールで統一されていたようです。


 こちらは、雑誌に載っていた広告や、「ダイア、クロンー」というフレーズが印象的なTVのCMで「ロボットベース」や「スカイベース」などを見たおぼえはあるのですが、初期シリーズは我が家にはほとんどありませんでした。唯一「ロボット要塞エックス」を弟が誕生日プレゼントとして買ってもらったのがあっただけです。こちらもTVCMでフシをつけて「ロボットよーうさい、エックス」と言っていたのが印象に残っています。


 それに対して、後期の「カーロボット」シリーズはいくつか持っていました。実車そっくりのリアルな自動車がロボに変形するのが、私のツボに入ったんです。


 ただ、カーロボット初期は、ロボ形態があまりカッコ良くありませんでした。特にワンボックスカーが変形するロボなどは、実車形態はそっくりで雰囲気出しているのに、ロボ形態が全然ダメで、まったく欲しくなかったんです。カウンタックロボも、あまりカッコ良いとは思えませんでした。


 それに対して、中期以降はロボ形態が改良されて、非常にカッコ良くなりました。特にフェアレディZロボとホンダ・シティロボはカッコ良かったので買って持っていました。シティロボは付属品にミニバイクも付いていて、実車形態でもハッチバックのドアが開いたりと非常にできがよく、プレイバリューもありました。


 そして、カーロボット最大のアイテムとして、トレーラーが変形してロボと基地になる「バトルコンボイ」がありました。牽引するトラック部分がロボになり、牽引されるトレーラーが基地になります。これがさらにパワーアップして、トラック部分は青色の色違いになっただけなものの、牽引するカーキャリア部分が大型ロボに変形して、その一部にトラックロボが収まるという「パワードコンボイ」も出まして、これは非常に欲しかったおぼえがあります。このタイプのパワーアップ変形合体は、のちの「勇者シリーズ」では定番になります(エクスカイザーもジェイデッカーも同じ類型の変形)が、その原型はこんなところにあったのかなと思います。


 自動車のほかに、F-15戦闘機が変形するジェットロボとか、電車が変形してロボになり、更に六体合体するトレインロボ、建設重機が合体する建設車ロボなんてのもあって欲しかったんですが、ジェットロボはともかく合体系は少し高くて手が出ませんでしたね。


 同時期に、やはり玩具オリジナルで展開していたバンダイの『マシンロボ』に比べると、少しお高めだった(マシンロボが六百円統一に対して千五百~二千円程度)のですが、実車形態がかなりリアルだったのは高評価でした。まあ、マシンロボはマシンロボで、六百円というお手頃価格と、それなりに魅力的なロボがあったので、こちらも好きで結構集めていたりはしたのですが。


 ダイアクロンシリーズが展開されていたのは、1980年以降とのことなのですが、スタートの頃については、あまり印象が残っていません。『テレビマガジン』でも漫画を連載していたらしいのですが、当時の私はライバル誌の『テレビくん』を読んでいて『アンドロメロス』の方はよく知っているのに対して、ダイアクロンは玩具しか知らなかったんですね。今回ググって見たら『テレビくん』でも1983年にカーロボットの漫画が連載されていたようなのですが、ちょうどその頃はもう読まなくなっていたので、漫画展開とは完全に無縁でした。


 このダイアクロンのカーロボットと、ミクロマンのロボをアメリカのハスブロ社が再編集して、完全な巨大ロボットのシリーズとして再構成し、アニメを作成したのが『トランスフォーマー』となります。これは、日本製巨大巨大ロボットアニメにどっぷりとハマっていた私に、大きなカルチャーショックを与えることになる作品でした。次回からは、このトランスフォーマーについて熱く語っていきたいと思います。

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