第59話 超時空要塞マクロス(1982-83年)

 さあ、ついに来ましたガンダム後最大のエポックメイキング作、マクロスです。こいつは、リアルタイム当時に途中から最後まで視聴してました。第1話から見ていなかったのは放送時間が日曜十四時とかなり変則的だったからです。また、後年テレビ東京でオープニングをSDタッチに変更して再放送したのも見ています。スパロボ参戦作ではありますが、その頃のスパロボは遊んでいません。ほかに二次資料は結構読んでおり、小学館から出ていた全三巻のTV版ノベライゼーションを読んでいます。なお、TV版を元に全面的に作り直した劇場版『愛・おぼえていますか』は未見だったりします。こちらはノベライゼーションは読みました。マクロス世界的には、劇場版の方が正史扱い(続編『マクロス7』におけるキャラのデザイン等から)のように思えていたのですが、キャラの性格等については微妙にTV版の設定も混じってたりする感じがあります。このあたり、マクロスシリーズの公式設定では、どちらも史実ではなくマクロス世界における映像作品扱いのようで、TV版はTVドラマ、劇場版は映画として作られたという形におさまったようです。


 ということで、本作については基本的にTV版視聴の印象がメインになりまして、劇場版については二次資料からの情報がメインになります。また、本作はファミコンゲームも発売されたほか、外伝的なゲームも結構発売されており、特にスパロボ類似のシステムで作られたPCエンジン版『超時空要塞マクロス 永遠のラブソング』(1992年)はプレイしたことがありますが、かなりの名作です。これらの印象が残っています。


 さて、まずロボから語りましょう。本作では何といっても、バルキリーを語らないといけないでしょう。


 三段変形で、戦闘機、ガウォーク、バトロイド(ロボット)の三形態になります。戦闘機形態は水平尾翼こそ無いものの、F-14トムキャットによく似たフォルムの現用戦闘機っぽい雰囲気の戦闘機になります。放送当時の二次資料で「設定年代の2009年頃の戦闘機としては古くさいデザインになっているだろう」というようなことが書かれていたのですが、実際に2009年になってみると確かに、かなり形の違うステルス戦闘機(F-22ラプターなど)が既に存在していたし、F-14自体は退役していたものの、同時代の戦闘機であるF-15イーグルどころか、一世代前のF-4ファントムすら現役機として稼働している有様なので、そんなに古くなってはいませんでした(笑)。大気圏内飛行を前提とした主翼や垂直尾翼がありますが、そのまま宇宙戦闘機としても使用できます。機首にレーザー機銃が固定装備されているほか、バトロイド形態では頭部になる部分にレーザー機銃が固定装備されていて、戦闘機形態では機体下面に位置します。また、バトロイド形態では銃として使用するガンポッドを機体下面に懸吊けんちょうしており、翼下にはミサイルも懸吊できます。


 ……って書いたあとでWiki調べてみたら、機首のレーザー機銃は設定上存在しなくて、作画ミスによるものだって書いてあったよ!(爆)


 その次の形態が、飛行機とロボの中間形態であるガウォークです。飛行機の下に手足が生えたデザインとでも言えばいいのでしょうか。これが、実に斬新でカッコ良かったのですよ。空を飛びながら、同時に武器も使えるし足で着陸もできる。メインノズルが足になって下を向くので、VTOL(垂直離着陸機)のような運用も可能になるという。後方にはサブノズルが向くので推進力も失われてはいません。ただ、垂直尾翼も折りたたまれるんですが、そのあたりは機体各部のバーニアなどで方向転換してるんでしょう。宇宙使用も前提ですし。作中では手を出さない足だけ出した形態を披露したこともあります。特徴としては足が逆関節になってることで、この逆関節足のメカは、これ以降大流行しました。武装は戦闘機形態と一緒ですが、ガンポッドは手に持ちます。


 そして、最後がロボット形態のバトロイド。量産型と隊長機ではカラーリングが異なりますが、ほぼ一色に塗られており、量産機は茶色で、主人公一条いちじょうひかるの搭乗機と、主人公が先輩としたうエースパイロット、ロイ・フォッカーの搭乗機は白がベースです。のちにマクシミリアン・ジーナスの搭乗機が青色、ミリア・ファリーナ・ジーナスの搭乗機が赤色ベースで出てきます。武装としては手に持つガンポッドのほかに頭部の固定武装としてレーザー機銃があり、このレーザー機銃の銃身本数がバリエーションによって変わります。一般量産型のA型は一本、輝の初期の愛機やマックスたちの機体であるJ型と練習機のD型が二本、ロイ・フォッカー専用機が四本でした。なお、バトロイド形態では翼がたたまれるので、翼下懸吊のミサイルは使用できません……というかミサイル撃たないとバトロイド形態になれないような(笑)。また、本機に限らずマクロスシリーズのバトロイド形態にはガンダムのビームサーベルに相当する格闘戦用の武器がありません。


 このバルキリーがメチャクチャカッコ良かったんですよ。まず変形が速い! 非常に複雑な変形をするのに、それまでのロボのようにバンクシーンで延々と変形したりせずに「ガチャッ」という感じで、一瞬で変形します。オープニングで変形しながら高速戦闘するシーンは特にカッコ良かったですね。


 そして、ガウォークという独特の形態がまたカッコ良かった。これもまたロボにならないで腕や足を使えるという合理性にリアリティを感じたのですよ。


 そして、ロボ形態。何でロボになる必要があるのか、本作ではビジュアルで明示しています。敵が身長十メートルを超える巨人なんです。その巨人と戦うため、また巨人の宇宙船などを奪って操縦したりするために、巨人と同サイズの人型兵器が必要になったということが、最序盤で戦闘ポッドから巨人が出てくる演出によって明示されているんです。


 実際に第11話などで敵の巨人と格闘するシーンがあったりします。もっとも、このときは生身の巨人に殴り負けたりしてるのですが(笑)。


 さて、そろそろ時間が来てしまいましたので、続きは次回に。バルキリー語り残しちゃったよ!(爆) マクロスも最低3~4回は必要だろうなあ。

 

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