第43話 最強ロボ ダイオージャ(1981-82年)

 さてさて、お次はサンライズロボの中でも最大の異色作、ダイオージャです。こいつは、リアルタイムで見てた記憶しかなく、再放送や後年のCS放送でも未見。さらに、私が遊んでいた頃のスパロボにも登場していないので、完全にリアルタイムの記憶だけになります。


 と言っても、こいつについてはストーリーとか気にする必要まるで無し! 基本的に『水戸黄門』です。あの黄金パターンを完全に踏襲してるという(笑)。


 なもんで、こいつロボとしては肩書き通り「最強」です。そらそうだ、エドン国五十一惑星を力でまとめてる王家の象徴たるロボなんだから。一応、中盤にパワーアップパーツも出てくるんですが、それ合体前のロボのパワーアップに使われて、合体後のダイオージャはパワーアップの必要性なんぞ無いという。


 ロボとしてのデザインは、完全にダイターンのリメイク。色合いこそ違うものの、全体のデザインラインはそっくりです。ただし、変形ロボではなく、三機のロボが合体します。そして、合体すると各ロボの胸のスペードマークが三つ集まって三ツ葉葵状(ただし葉脈なし)になるという。これが当然エドン王国の王家の紋章。合体するだけで、悪者どもがひれ伏すという(笑)。


 ただし、それだとロボ戦にならないので、悪ボスだけは暴れん坊将軍系の定番「王子とてかまわん」とか戦いを挑んできますが、まああっさり返り討ちの運命で毎回めでたしめでたし(笑)。


 胸が外れて盾になり、その盾から剣を引き抜いて必殺技で悪党ロボを切り捨てるのが定番パターンでした。


 こいつの玩具はそれなりにできが良さそうだったんですが、クローバー系は造形が少し甘い感じがしていたので、それほど欲しいとは思っていませんでしたね。


 むしろ、プラモの方で合体ギミックとかのない完成形のみのやつを持っていましたね。こいつは造形がよかったです。


 主人公はエドワード・ミト王子。本家『水戸黄門』がジジイであるのに対して、若き王子様が王位継承前に統治下の諸惑星をめぐって見聞を広げるための旅です。


 当然、お供は助さんことスケードさんと、格さんことカークスさん。知的系な剣の達人のスケさん(と王子が呼んでる)、ガッチリした武闘派のカクさん(こっちも王子がそう呼んでる)という定番コンビですね。


 じゃあ、矢七やお銀の役はというと、これをひとりで兼任する上にヒロインまでやってるのがシノブちゃん。ショートパンツ……というよりは上下つながってる風ですが、胸元も大きく開いてたりして、結構色っぽい。さすが女忍者くノ一。中盤から、各ロボパワーアップパーツが合体してできあがる戦闘機クロスエイダーに乗り込みます。


 それで、うっかり八兵衛にあたるのが、王子の守り役にあたるバルジャンさん。もっとも、八兵衛と違って生真面目なんですが、生真面目すぎて逆にコメディリリーフになっているという。えらくポンコツの宇宙船に乗って王子たちを追って旅してたのをおぼえています。


 元ネタが元ネタだけに、基本コメディで、見てるのに何の心配もいらないという作品でした。


 主題歌が、また燃える歌なんですよ、これが。基本的にガンダムから始まる、この土曜午後五時半テレ朝系のサンライズロボットアニメシリーズは主題歌に外れがないんですが、こいつはトライダーと並ぶ名曲です。もうひとつ、ものすごくスーパー系な主題歌があって、名曲であることは疑う余地はないんですが……「翔べ、ガンダム」なんだよなあ。あれほど作品の「主題」とかけ離れてる「主題歌」も珍しい(笑)。それとは違って、本作のはトライダーと並ぶ「作品の主題」を歌った名主題歌です。


 この1981年はロボットアニメのえらい当たり年で、79年には『ダルタニアス』80年には『ゴッドシグマ』と見てないロボットアニメがあったのに、この81年にやってたロボットアニメは全部、最低一度は見たおぼえがあります。


 その一方で、このダイオージャみたいにリアルタイムで見た記憶だけという作品も増えてきますので、そうなるとちょっと文字数が少ない回も出てきます。今回は二千字割っちゃいましたが、あんまり無理して文字数水増ししても何なので、今日はこのあたりで。昨日の鉄人はえらく長くなっちゃったからなあ(笑)。


 次回はゴールドライタンの予定。こいつは文字数が増えそうだ……(笑)。

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