第25話 機動戦士ガンダム その5 あんなのは飾りです編

 さて、ガンダム話も5話目に突入です。書きすぎだろって気もしてますが、やめられない止まらない(笑)なのでご容赦ください。あと、このサブタイトルの元ネタは分かりますよね?(笑)


 ジオンMSのラストを飾るのは量産型でゲルググ、試作機でジオングの二機種です。


 ゲルググは、今日では「悲運の名機」扱いで人気も高いんですが、再放送当時は正直「なにこのトサカ」と思っていて、デザイン的にはあんまり好きではありませんでした。


 また、一応セイラさんが「さすが新型」とか感心してたりしましたが、その割にはボコボコ落とされてて、キシリアのセリフでも「動きが目立たない」「学徒動員のパイロットが」みたいな会話があったりして、そんなに「強い」感が無い。


 それが、二次資料で「ガンダム並みの高性能」「ジオン軍初のビーム兵器標準装備量産型」みたいに書かれてるのを読んで「強い」「凄い」みたいな印象が強くなった気がします。


 あと、MSVのバリエーションで好きになった可能性も結構あるかなと思ったり。ゲルググのバリエーションって、原型のゲルググにオプションのバックパックを追加しただけのB型と、それに頭部も変更になってるC型ぐらいで、あまり形が変わってないんです。それに、比較的後期の発売なんで、プラモのできがかなり良かったんですよ。


 ところで、ガンダムって初期の印象のせいでメチャクチャ高性能って印象があるんですけど、実は技術レベルで言えば、せいぜい半年のアドバンテージしかないんですよね。まあ、一年間しかやってない戦争のうち半分と考えると大きなアドバンテージと言えなくもないんですが、量産機ならともかくせいぜい数機しか実戦投入されてない試作機でしかないという。ただ、装甲面に関してはガンダリウム・ガンマ合金(ルナ・チタニウム合金=ガンダリウム・アルファ合金を更に改良)が量産機に投入されるのが七年後と考えると、七年アドバンテージがあったとも言えますが。


 となると、量産機としてはジムと比べるのが適正ということになります。そう考えると装甲面での差も無くなるので、ゲルググの高性能さが際立つという。作中でブライトが「連邦は十年遅れてる」みたいなことを言ったのも当然かなという感じです。


 そのせいか、続編の『Z』や『ZZ』にも、改良機とかバリエーションではなく、そのままゲルググで顔を出すことがあったりもします。


 シミュレーションゲームの『ギレンの野望』だと、とにかくゲルググを生産できるようにするまで頑張るというのをひとつのパターンにしてましたね。ドム系は地上用と宇宙用を別々に生産しないといけないのに対して、ゲルググは両方使えたというのも大きいので。


 そう考えると、やはり「悲運の名機」だったのかなと思えてきます。


 さて、ジオン軍MSの大トリはジオンの名を冠したジオングです。これは何と言っても、足の無いデザインが特徴ですね。あと、腕も首も飛ぶ(笑)。胸から搭乗したのにコクピットが首にあるという不思議仕様だったりもします(笑)。


 ところで、あの首(ゲームだとジオングヘッドと呼ばれることあり)、単体で結構強力なメガ粒子砲を搭載していて、しかも連射してるんですよ。ってことは反応炉を積んでるはず。エルメスのビットも似たようなサイズと言われればそれまでなんですが、ビットがほぼメガ粒子砲とバーニアだけなのに対して、ジオングヘッドはコクピットって結構容積を食うものが内蔵されてるはずなのに……(笑)。


 足無しでサイズが結構デカいのと相まって、ラスボス感はあふれてるのですが、さてリアルロボかというと、かなりスーパー的な感じがするヤツではあります(笑)。


 その割にリアル感が漂ってるのは、やっぱりシャアと会話する技術者の「あんなのは飾りです」というセリフに尽きるんじゃないかと思えます。宇宙で使用するなら足は要らない! という主張には、再放送を見てた当時は「なるほど!」と説得力を感じたものです。


 もっとも、なら何で元々宇宙用だったはずのモビルスーツには足があるんだってことになっちゃうんですが(笑)。それに対する説明として後付でAMBACアンバック機動みたいに手足の反動を利用して方向転換するって設定ができたり、実際に宇宙飛行士がそれを肯定するような話をして、ネットで「足は飾りじゃなかった」みたいな話題になったりもしました。なので、今日では「あの技術者はヘボ」みたいな言われ方もするんで可哀想だなと思ったり(笑)。


 まあ、ジオングの場合は半分モビルアーマーみたいなものだという認識ではありますが。最終的にガンダムと相打ちになったことも相まって、強力なMSであるという印象は強かったですね。


 と、ここで出てきましたモビルアーマー(以下MAと略記)。ガンダムの後半部に出てくる敵メカで、人型をしていない機動兵器の総称ということになります。


 これがねえ、再放送当時は嫌いだったんですよ。何で敵メカがリアルな兵器であるMSというものに進化したはずのガンダムで、もう一度「怪獣メカ」みたいなMAを相手にしなきゃいけないのかと(笑)。


 実際、当時の二次資料でも「ダイターンの敵メカの流用」みたいなことが既に書いてあったので、「ガンダムのリアルな雰囲気を壊す」と思って嫌っていました。


 ただ、先にも書いた「ガンダムのスーパーロボ性」に後年気付いたあとは、逆にその「怪獣メカ」的な雰囲気を評価するように変わりました。


 例えば、ガンダムのネットワークゲームである『GNO』をプレイしたときには、当然のようにジオン側で参戦したんですが、そのときのチャットで「我らジオン星人の科学力を愚かな地球人どもに見せつけてやるのだ、行け、ジオンじゅうザクレロ!!」みたいに、わざとスーパー系悪役っぽいノリで遊んでたりしました(笑)。MAの中でもグラブロとかザクレロって、いかにも「ジオン獣」って呼び方が似合う風貌してると思いませんか?


 さて、設定上で試作的なMAとされるのが、地上編で出てくるアッザムです。劇場版ではオミットされてるんですが、これが登場する回がなかなか問題のある回でして。


 鉱山基地の様子を探るガンダムの肩からニョキッと集音マイクが生えてたりするんですね(笑)


 アッザム自体、「月面用の移動砲座を地上用に改修した」みたいなリアル系設定を後付されてるんですが、「アッザム・リーダー」なんていう、相手を鳥籠みたいな鉄格子で囲んで電磁波を浴びせて高熱化するという兵器を搭載してたりして、明らかに怪獣系だったりします(笑)。で、このアッザム・リーダーにやられてるとき、ガンダムのコンピューターが作中で唯一音声で状況報告をするという。


 このアッザムに、何とキシリア少将とマ・クベ大佐という高官が乗ってガンダムと対戦するという恐ろしい展開になる上に、それでやられそうになって逃げる際にキシリアが鉱山基地を「爆破しなさい」とか命令して、一見冷酷そうなマ・クベの方が「部下が残っていますが」とか躊躇ちゅうちょするのに「機密保持が優先」とか言い放つという、なかなかもってスーパー系の悪役幹部くさい会話を展開してくれたりします(笑)。


 って、一時間書いてたらもう約三千字に! 今回もそろそろお開きにいたしましょう。次は残りのジオン獣について熱く語れればと思います(笑)。


 君は生き延びるついてくることができるか?(笑)

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