第10話 鋼鉄ジーグ(1975-76年)

 さて今回は鋼鉄ジーグです。これについては、リアルタイムで見ていた記憶と、絵本による刷り込みが強いですね。再放送は、見たとしても同じく幼少期かと思います。小学生以上になってから見た覚えはありません。


 そして、私が遊んでいた頃のスパロボには出ていませんでした。当然といえば、当然。これ、タカラがスポンサーなんです。バンダイの子会社であるバンプレストのゲームに出るはずがない。


 ところが、私が遊ばなくなったあとのスパロボで登場したため、驚愕したものです。同じタカラがスポンサーの作品でも、『勇者王ガオガイガー』の場合はバンダイの子会社であるサンライズ制作だからまだ納得できたんですが……俺もロートルってことか(苦)。


 さて、ロボとしてのジーグの魅力は、何と言っても磁石による合体。全身バラバラのパーツがサポートメカのビッグシューターから撃ち出されて合体する。そして、それをほぼ完全再現した玩具のできが非常に良かったんですよ。


 もちろん、主人公の司馬しばひろしがジーグの頭部に変形――というか変身――するのは再現されていませんが、あれは現代の技術だって再現は無理です(笑)。ビッグシューターからの撃ち出しもないですけど、こちらは現代の技術だったら一部再現は可能かも。


 ただ、それを除けばマグネットでくっつく構造のため全身の関節が完全に可動できるジーグは、プロポーションも良く、非常に良くできた玩具でした。


 また、そのマグネット合体という特性上、パーツ付け替えができるんです。玩具的にはマッハドリルという両腕に装備するドリルパーツが本体に付属しているほかは、別売りのパーンサロイドという馬ロボがあり、合体するとケンタウロス形態になります。『ヤットデタマン』の大馬神や、『機甲界ガリアン』のプロキマスとかのケンタウロスロボのさきがけですね。本体とビッグシューターは持ってましたがパーンサロイドは持ってなかったので欲しかったけど買ってもらえませんでした。


 ……ってえ、この年の玩具だけでグレンダイザーとライディーンも持ってたんだから、結構買ってもらってないか、自分?(笑) グレンダイザーは誕生日に買ってもらって嬉しかった覚えがありますが、他は持ってた記憶しかないぞ。いつ買ってもらったんだろう?


 アニメでは、ほかにも腕に付けるバズーカ砲(Wikiによるとジーグバズーカ)とかもあった記憶があります。赤いマッハドリルとは色違いの黄色いドリル(Wikiによるとアースパーツ)も覚えていますが、ほかは記憶の底に沈んでますね。また、腰部のベルトに当たる位置に波動砲発射口みたいな穴があり、そこから必殺武器のスピンストームを発射するなど、結構多彩な武装があるロボでした。


 ちなみに、この時代のロボとして当然のように腕も飛ぶのですが、これがちょっと変なんですよ。ナックルボンバーという名前のとおり、腕ではなく手首から先が飛ぶんですが、両手を組んだ状態で飛ばすのはまだいいとしても、これが使い捨てで発射したあと戻ってきません。じゃあ、手はどうなるのかというと、手首から生えてくる(笑)。しかも、この生えてくる手が、不思議なことにで生えてきて連続で発射されるという理不尽(笑)。幼心にも、これは変だと思っていました。


 なお、玩具では手を組めないので、単に手首が飛ぶだけです。いやまあ、組んだ手が生えてくるなんて要素は現代の技術だろうが、どんだけ未来になろうが再現できそうもありませんが(笑)。


 とまあ、これだけ多彩な武装があるジーグなんですが、一番印象に残っているのは、必殺技のジーグブリーカー。そう「必殺技」なんです。武器武装じゃなくて、単なるベアハッグなんですよ。ただ、相手の胴体を強烈に締め上げてへし折ってしまいますけど。ここまでシンプルな必殺技を持ってるのは、ほかにハンマーパンチとフライングキックぐらいしか技のない鉄人28号(1980年の太陽の使者版)くらいでしょう。無芸ロボとして知られるゴーグだって使い捨ての大砲とか敵から奪ったビームガンぐらいは持ってるんですから。


 ちなみに、このジーグブリーカーはスパロボだと「死ねぇ!」って掛け声でネタにされてるみたいなんですが、残念ながらそこは覚えてないんですよね。


 人間サイズのサイボーグが頭部に変形するので、身長十メートルと巨大ロボにしては小柄ですが、見てた頃はそんなこと気にしてませんでした。


 ストーリーの方はというと、お父さんの博士がいきなり殺されちゃうものの、コンピューターに記憶を写してマシンファーザーなんて名前で事実上の司令官役をやったりしています。Wiki見ると別に所長もいたみたいなんですけど、記憶にございません(笑)。


 あと、主人公の宙が実はサイボーグで、それに悩むなんて展開もあったらしいのですが正直いってよく覚えていません。


 ビッグシューターを操縦するのはヒロインの卯月うづき美和みわなんですが、Wikiには「宙への恋愛感情は無い」みたいなことが書いてあって、幼少時に見てた頃には、何となく恋人なんだろうなあとか思ってたという記憶が全否定されております(笑)。


 あと、敵は邪魔大王国じゃまだいおうこくで女王の名前がヒミカ……今にして思うと、結構ヤバくね? ってネーミングなんですけど(笑)。Wikiによるとヒミカは途中で死亡して別ボスに入れ替わるみたいなんですが、そのあたり全然記憶に残っていません。このあたり、リアルタイム視聴の記憶というよりは、番組前半の頃に出版された絵本での刷り込みの可能性があります。


 とにかく、ロボとしては非常に画期的で、エポックメイキングな存在だったと言えるでしょう。


 ただ、後番組の『マグネロボ ガ・キーン』や『超人戦隊バラタック』、それとマグネモシリーズでタツノコプロ制作の『ゴワッパー5ゴーダム』あたりは見てないんですよ。なので、このエッセイでは扱いません。


 ゴーダムは友達が玩具を持ってたなあ。あれ、今見ると味があるようにも思えますが、当時はデザインがメチャクチャにダサいと思ってました。後年、キャシャーンのツメロボが人気があったという記事を読んで、「そうか、ツメロボに人気があったから、それ系デザインの巨大ロボ作ってみたのか」と納得したんですが、ツメロボの場合はガンダムのザクと一緒で、敵だから味があるってタイプで、主人公ロボにしちゃいかんだろうと(笑)。


 ……などと思いながらWikiで調べたら、何と大河原邦男の初デザイン主人公ロボということが発覚!(爆) 世の中、意外なことというのは尽きないものです。


 なお、後年アニメの主題歌が多数収録されたアンソロジーCDを買ったもので、見てないのにガ・キーンもバラタックもゴーダムも主題歌を歌えます(笑)。ゴーダムの主題歌で敵の雑魚が「ネンドロイド」という名前だというのは知っていたので、フィギュアの方の「ねんどろいど」を聞いても、ついゴーダムを思い出してしまうという(笑)。


 おかしいな、ジーグの話を書いていたはずなのに、何で最後はゴーダムの話ばっかりになっているんだろう?(爆)


 また、続編(といってもWikiによるとTVアニメ版ではなく漫画版の続編らしいのですが)の『鋼鉄神ジーグ』も未見のため、このエッセイでは取り上げません。

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