訣別

もう、限界なんだ

きみを思うたびに苦しくなる

僕はなぜ、きみのように

前を見つめていけないのだろう


笑えないんだ

息がうまく出来ないんだ

ともすれば溢れてしまいそうになる

呻きと涙、呪詛の言葉を


噛み締めて堪えているのは

もう限界なんだ


自由になりたい

きみから自由になりたい

僕が僕らしくある為に

生きていく為に


さようなら、と告げて

張りぼての翼を捨てよう

きみが望んだ親友まぼろし

脱ぎ捨てて僕は僕に還る


ここから歩き出す為に

きみを、殺めてしまわないように






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る