第13条-01 禁止事項等第1号1項〜5項

 まずは最初の5つを見てゆく。主にサービスやアプリに対する攻撃や窃取を禁止する内容である。


 第1項はカクヨムのサイトやAndroid、iOSアプリのソースコードを解析する行為を禁止するものである。ウェブサイトについてはホームページのマークアップはブラウザで簡単に見られるので、流石に禁止とはならないだろうが、Javascriptソースの難読化を解除してしまうとおそらくはアウトである。スマートフォンアプリのソースコードを解析するというのはその手の知識が少しばかりと制限解除した端末があればできることだが、うまみはあまりない。


 第2項、これは中々に困る。カクヨムのサイトやアプリを他のソフトウェアと結合等する行為をしてはならないという。普通の書き手であれば、ふうん、で終わりなわけだが、開発をしたい人やツールで少し楽をしたいと思う人には致命的である。


 接続等をしてはならない。


 解釈によっては、『カクヨム非公式クライアント』や『カクヨム作品ダウンローダー』のような、一見便利そうなものであっても、禁止事項に抵触してしまうのだ。さらに言えば、カクヨムコンの季節になるとランキングを独自に集計する作品があるが、仮にツールを使用して情報収集しているとしたら規約違反でアカウント停止等の危機である。


 第3項から第5項は第1項の違反の上に成り立つものだ。


 第3項はウェブサイトまたはスマホアプリのコードに実装されているセキュリティを守るためのコードを破壊することを禁じている。ただ、スマホアプリはコンパイルという、人が書いた言葉をスマホが理解できる形に変換する必要があることからあまり有効ではない。一方ウェブサイトであれば、ブラウザに読み込まれたコードを変更すれば動きを変えることができるので有効である。


 第4項はカクヨムを攻撃するなどの目的で作られたプログラムを送りつけることだ。カクヨムのシステムを破壊したり運営が持つ情報を盗み取るだけではない、カクヨムを踏み台にして、カクヨムユーザの端末へ攻撃するプログラムも同様だ。これは利用規約云々ではなく、刑法で禁止されている。


 第5項はクラッキングなどの行為を禁止するものだ。『本サービスに対する不正な働きかけ』としているため、サイバー攻撃のみならず、脅迫・詐欺などの犯罪行為全般をカバーするものである。

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