第4話 『魔女』の正体と、また別の声(シャルロッテ・グランロッシュ著)
※ この章はゲーム本編の重要なネタバレを含みます。
この状況を物陰に隠れて見守っていたのは、シェイクスピアと、かつての
「ほほう、私の最も愛するイマジンの1人をガルガンチュアで迎え撃つとは…」
興味深げな様子で唸うなるシェイクスピア。
「エクス様があのようなはしたない方とコネクトするなどあり得ません」
カーリーが恥ずかしさで顔を真っ赤にしている。
「良いではないか。誰とコネクトするかは彼の自由だ」
「そうですが、こちらのあの方に対するイメージが…」
「待て、あれは…」
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このどさくさが終わったら
戦に勝って負けたなら
きれいは汚い、汚いはきれい
あの荒れ野には、もう来るでない
マクベスの魔女の歌を聞いたエクス達。
その前に現れたのは、カオステラーを生み出しているフォルテム教団の現在の最高責任者で、『厄災やくさいの魔女』と呼ばれているモリガンだった。
「今の歌、あなただったんだね?」
とファム。
「そうよ。気に入ってもらえたかしら」
一本調子な暗い声。
「って言う事はここもあなたが? 誰をそそのかして想区をどういう風に変えたの?」
「それは教えないわ。あとのお楽しみよ。ウフフフフフフ…」
言葉と同じように一本調子な暗い笑い声。
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「腹の立つほど他人の想区に干渉してくる女だ」
シェイクスピアが物陰で呟いた。
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彼女はマクベスに向かって、
「さあマクベス、あなたの物語はここでおしまい」
と言った。
彼女は、色々な想区に現れては主役の魂と物語を収集し、自みずからの中に取り込んでいるのだ。
「何だと、この女!」
マクベスがモリガンにつかみかかろうとした時、
「待て、その男の魂は私のものだ」
と、声がした。
つづく
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