第8話KILER.VS先生(ルトハブ第4章)

腕立て、腹筋、ダンベル持ち上げが終わりいよいよ先生と戦うのだ、その前に休憩を入れてくれた、休まなければ絶対に負けるんだから休憩はかなり重要なことだ。俺が勝てば学校に入れる、先生が勝ったら学校に入れない。先ほど言ってたように忙しくて来れない生徒もいるが宿題を出している、学校に通っている生徒は、授業を受けて勉強する、一番効率良く強くなれるのはそれだと思う。

「休憩終了!」

どうやら戦うときが来た。自分は村の正義のヒーローだからと言って、先生の強さを甘く見てはいけない。

「はい・・・。」

俺は正直自信がなくてまともな返事ができなかった・・・。先生は素手武器無し 俺素手武器無し。まるでボクシングだ、多分ダメージ喰らうときは痛いけれども・・・、腹部に強いパンチを受けても倒れないようにする、・・・多分。

「まず説明、私を倒せと言ってもどう倒せばいいか分からないだろ、今からそれを教える、特訓室内にある物で攻撃は禁止だ、全て素手で攻撃、攻撃を受け倒れた場合、10秒以内に立ち上がれなかった場合、試合終了となり倒れた相手の負けとなる。」

もうボクシングだ、10秒以内に立ち上がれないって・・・、まあいいか人間は限界があるから。

「分かりました。」

戦闘準備・・・。

「スタート!!」

「早い!行動がっ!!」

先生はまるで忍者みたいな速さだ。 攻撃も早い。俺はまず攻撃を受け止める、早すぎて混乱しそうだ。

「うあ!」

ほっぺにパンチをくらいダメージを喰らう、かなり強いパンチだ、こうなったら自分も攻撃を始める。 

「うりゃ!!」

先生のほっぺにダメージを与えた、だがKILER.は

「げほぉぉぉ!・・・。」

「うは、がは、・・・ぅ・・・。」

今度は腹部にダメージを喰らった、俺は腹を手で押さえ片手で戦うことにした。

「そうだ!」

ひらめいた、パンチ、キックだけではなく違う技を使ってみることにした。

「はっ!てりゃああ!」

右足で命中キックをして先生に攻撃をしようとしたが足を掴まれてしまった、足を掴まれた俺は右手で先生の掴んでいる手を攻撃した。

「甘い!」

ダメージを与えることはできなかった、先生は素早く手を離して自分の足に攻撃をしてしまった。

「うあああああああああああ!」

俺は倒れてしまい、今度は右足を抑えることになった。

「1、2、3」

カウントダウンが始まった、流石にこんな先生倒せれるのか?ここの学校に入るにはどうしてもこの試験を受からなければいけない。

「4,5」

6で立ち上がった、だがまともに足を動かすことはできなかった。

「ぐあ!」

今度は顎に。

次は俺のほっぺを左右にダメージを喰らう。

もう攻撃をよけ続けることしかできない。

「てりゃあ!」

また俺の腹部を攻撃されてしまった。俺はまた、倒れた。

「1,2,3,4」

目がくらくらしてきてもう立ち上がれない。

「5,6」

戦う力も立ち上がれる力も俺にはもうない。今度こそ負けを認めることにした。

9年も頑張ったのに、勝てないなんて悔しい。でもダメなんだ、今は呼吸とまばたきしかできないんだから。

「7,8」

後2秒で10になる、いくらなんでもこんな試験無茶すぎる、たったの1,2回しかダメージを与えることができないなんて・・・村長、酷すぎるよ。

「9」

剣士なんてなれないんだ、俺なんて・・・。

「10!」

俺の負けになった、やはり戦う前は身体動かしてたから勝てるわけない。

「KILER.君、君との戦い楽しみにしてたのにまさかこれだけで負けてしまうとはねぇ・・・。」

「・・・・・、・・・・・・・!!」

俺は頭に来た。ようやく立ち上がる事ができ腹部の激痛も治まった。

ドン!!!!!!

床を思いっきり踏んだ。

「・・・・ふざけんじゃねぇぞ、そんな言い方されて嬉しいやつなんざ誰がいる、たとえ教師でもそんなこと言われる筋合いなんて、俺にはねぇ!!!!!!!」

「こんな試験おかしすぎるぜ、テストも満点で腕前も満点で、最後の戦い、強すぎんだよ!!!どっからどう考えてもあんたと俺、勝負したら俺の負けに決まってんだろ!」

「何を言うかね、これは学校の決まりなのだよ。受かった生徒はたくさんいるぞ、落ちた人はお前しかおらん!」

「何だと?!落ちたのは俺だけだからと言ってバカにすんのか!!目前や吐き気もめっちゃあったし、たくさん受かったやつなんてそんなの嘘だ!」

俺はもっとガツンと言おうとしたがその時。

「その通りだ。」

誰だ?・・・

扉を開ける音がしてそちらを向く。

「そこまでだ。」

違う先生が現れた、いや顔も同じ、どうやら今まで俺は偽物の教師とテストをしていたようだ。

「ば、ばかな!紐が千切れているだと・・・。」

「今の俺の力でもこれくらいの紐なら千切れる。」

「・・・フ、それくらいの事で私を倒せれるとでも思ったか。」

「はあっ!」

偽物教師の姿が消えていった。本物教師が来てくれたおかげで俺の命だけは助かった、俺は気を失い倒れる。

「・・・ん?」

目を覚ますとベッドで横になっていた、周りを見るとここはどうやら保健室のようだ、キズバン、包帯、消毒薬など置いてあるから分かった。

「KILER.君だっけ?」

「はい・・・、・・・試験落ちてしまいました。」

「いや、受かったよ、君は。」

「え?」

「先生がね君の傷を見て努力したんだな、と認めてくれたんだ、おめでとう。」

受かったんだ俺は、俺は!

「ありがとうございます!」

そのあと俺は宿屋で2,3日身体を休めた。でもKILER.はとても嬉しい気持ちでいっぱいだった。だけど、あの偽物教師は何者なんだろうか?

第8話終わり

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