せっかくだからホラー制作に挑む

 私はミステリーが書けません。書く気がない。もし

『大人しくミステリーを書かないと、云々かんぬんでどうたらこうたら……』

という事になった場合、可能ならお巡りさんにご一報です。

『(お巡りさんが)間に合わなかったらその、ごめんな?』

という事はなるべく避けたいですが、そういう事態が全く起きないとは限らないので、新しく人間関係を作る事は避ける方向で生きています。詐欺事件や、いつぞやの非常に迷惑なバカのやらかした自動車追突事件とかと同じで、人間、どこでどういう事に巻き込まれるか分かりませんからね。

 その意味では、おうちにいるのが大好きです。

 さて、読む方は中学、高校くらいまでは。

 今回のテーマなので、ジャンルをミステリーに絞れば、小学校の頃は江戸川乱歩先生の少年探偵団を。中学高校の当時は赤川次○先生の作品を漁っていました。映画と音楽鑑賞をご趣味とされている先生の作品は、割とはっきり、作品ごとにターゲットとしている読者をきっちり想定しているのですが、その頃には既に膨大な作品数が存在していたので,発掘するしかなかったのです。

 ネットなどは勿論なく、多分サークル活動とかでなければ、その手の情報交換は難しかったでしょうね。ラジオの投稿も当然はがきで、今はどうか知りませんが、某ミステリーマガジンの読者投稿欄では、前世の仲間探しが行われていました。あのコーナーの人達は今、どうしているのだろう。

 いや、それはさておき、スタンスとしてミステリーとしてではなく、それぞれ一つの作品として読んでいました。推理などする気はゼロ! 例え推理ファンに白い目を向けられようと、理(ことわり)を推さない勇気!!

 謎を解くシーンでは

『ふうん、そうなんだ』

と思う程度という、ミステリーファンから脅迫状が届いてもおかしくない有り様で読んでいました。

 それは何故か?

 お二人の作品は、推理をしなくても楽しめたからです。

 読書に何を求めているかは人の数だけ理由があると思いますが、私の場合は内容にドキドキハラハラしたくて読んでいます。内容についてある程度の推測は私なりにしますが、作者さんからの挑戦状は期待していませんし、全力で来ても全力でかわします。ドキドキハラハラしたいという理由と、推理したいという理由は私の中では結び付かないんですね。

 なので、ミステリーよりサスペンスに興味が向きます。事件を推理するより、ひたすら事実に向かって猪突猛進していく方が、私には合っている様です。


 さて、そういう事で、私にはミステリーを書く素養がないという事が判明しました。興味がないんじゃ、どうしようもないもんね。

 そんな私ですが、怖い話はそこそこ好きです。私がどの程度のファンなのかは分かりませんが、夏休みと冬休みに放送されていた特集番組『あなたの知らない世○』はちびりそうになりながら見ていましたし、レンタルの『本当にあった怖い○』シリーズもちびちび借りて見ていましたし、○見文庫の○ムコナンジャタウン主催の『ほんとうにあった怖い○』はぞくぞくしながら読んでましたし、その後にブームを引き継ぐ様に毎月発売されている○書房の怪談本コーナーはちょくちょくチェックしています。

 ホラー関係の何が私をそれほど惹き付けるのか?

・悪い奴、嫌な奴が因果応報で無残な目に遭う

・怪奇現象そのものの恐ろしさに戦慄する

・うっかり、もしくは確信的に踏み込んだ先でとんでもない目に遭うのを見てみたい

 最後、えげつない理由がまろび出ましたが、これはあれですね、怪談本を読む事や、その手の映像作品を見る事でそこそこ満たされているかもしれません。

 で、どうせなら自分でも書いてみたい、という所に至った訳です。

 予想していましたが、これがすごく難しい。何度か挑戦していますけれども、上手く行ったと確信が持てる話はまだ描けていないと思います。

 長編も書いてみましたがやはり短編よりはるかに難しい。なので、短編を書いています。ホラーばかりではないですが、アップしている話に短編がそれとなく多いのはそのせいです。


 ホラーを書く上で何が難しいか、ちょっと要素を挙げてみましょう。

・読者に怖いと思わせるのが難しい

・不可解なあれこれが次第に恐ろしさ(得体の知れなさだけでは駄目です)を醸し出す流れを作るのが難しい

・登場する人物にある程度の思い入れを抱ける話にするのが難しい

 主な理由はこの三つでしょうかね。

 総合的に恐ろしいと思わせられればまだ御の字で、それには二番目の要素を上手く仕上げて盛り上げなければならない。すると、登場人物達もキャラクターを掘り下げないと、恐ろしい目に遭っていても

『恐ろしい目に遭っているから恐ろしい。人としてはまだ色々掴めていないので、思い入れはない』

という、ある意味、ただの背景になってしまう。難しいですよ!

 多く取られている方法としては、ミステリーがシステム的にこれを上手く作り上げられる様です。

『あなたが犯人だったなんて!』

という展開は衝撃的ですし(そうしなければなりませんが)、それに伴うまさかの人間関係も楽しみにされている方が多いでしょう。

 なるほど、今まであまり考えませんでしたが、だから

『ミステリーと思わせておいてホラーだ』

という作品が多めなのですね。

 まさかの所に解決の糸口があったかもしれません。今後はここを重視して、書いて行こう。

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