魔法使い見習いのカキ氷屋#4
「ねぇ」
チョコは氷の魔法を使えないのにもかかわらず凍てつくような視線を僕に向けながら言った。
「何かな?」
「段ボールいっぱいのイチゴなんて用意してどうするつもり?」
2時間ほど後にまたイチゴが大量に届くのだが、わざわざ説明するのは億劫なので僕はその話は伏せたうえで話を進めることにした。
「最近の異常なほどの暑さでカキ氷自体は売れているけれどそれだけじゃ売れ行きが伸び悩むと思ったから……こうするのさ!」
僕は師匠から習った魔法の中で最も得意な氷の魔法を使って段ボールの中にあるイチゴを凍らせた。
「すごい」
「言わずもがな、氷魔法は僕の得意分野だからね」
僕はドヤ顔で言いながらセンリョクさんが作ってくれたカキ氷機に凍ったイチゴを入れて削った。
「シロップの代わりに練乳をかけたら完成です」
僕はそっと削りイチゴの練乳がけをチョコに差し出した。
「ありがとう」
チョコは削りイチゴの練乳がけを口に運ぶと突然目を見開いた。
「冷たくて美味しい」
「でしょう? 今日から新メニューとして売り出しますからよろしくお願いしますね」
僕がそう告げるとチョコは見開いていた目を丸くして驚いていた。
7月26日 クッキー
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