エルフの焼き鳥屋#7
「こんばんは」
「邪魔をするぞ!」
カウンターに座って夕方のニュース番組を見ていると何度か店に食べに来ている高校生の姉弟がそれぞれ片手にエコバックを持ってやって来た。
「買い物帰りか?」
「はい。特売だったのでついつい買い過ぎてしまいました」
「それで、今日は何にする?」
「カワとモモを5串ずつ。持ち帰りって出来ます?」
「持ち帰りだな? このカウンターで待っていてくれ」
私は厨房へ入り注文通りカワとモモを5串ずつ焼き上げ、持ち帰りの注文がほとんどないため使う頻度が全くない保温機能にとても優れたパックを取り出した。
「赤い輪ゴムの付いた方がカワで輪ゴムの付いていない方がモモだ。30分は出来立ての温かさだがそれ以上は徐々に冷めていくから注意してくれ」
「ありがとうございます」
私は少年に商品を渡し、料金を受け取った。
「また来ます」
「邪魔をしたな!」
「またのお越しを」
双子だという姉弟を見送った私は厨房をサッと片付けて再びカウンターに座って夕方のニュースに目を向けた。
5月23日 アロエ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます