魔女のたい焼き屋#6
「えっと? この間は、お店まで顔を出していただき、ありがとうございました。っと」
アタシはメール(携帯電話で送るものを指す)が苦手だ。滅多なことがないとアタシからメールを送る事は無いし、よっぽどのことがない限りアタシはメールに対して電話で返答する。
それはアタシが古い時代の者だからなのだろう。そんなアタシが最も好んで使っている連絡手段は、
「郵便です」
「おや、今日は随分と多いじゃないか」
「ええ、差出人の異なる同じ場所からの手紙が多いですね」
「そうかい。確かに受け取ったよ。またよろしく頼むよ」
郵便局員のスライム族ネイビーからハガキの束を受け取ったアタシはハガキをまとめていた輪ゴムを外して一枚一枚をじっくりと読んだ。
「あの子ら、久々の休みを満喫しているようじゃないか。一人一人アタシに手紙を送って来るなんて」
アタシは差出人たちの顔を思い浮かべながら自然な笑みを浮かべていた。
5月19日 ヨウカン
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます