龍人の料理店#12
「お疲れ様でした」
「お疲れ様でした~~~」
「お疲れ様です。明日もよろしくお願いします」
仕事を終えてインフィニティを出て行く理科さんとミリンさんを笑顔で見送ったボクは厨房へ向かった。
「さてと」
僕は冷蔵庫からもうすぐ賞味期限の切れてしまう鶏肉と卵を取り出した。
「ふんふふふーん」
鼻歌交じりに鶏肉を溶き卵にくぐらせ、小麦粉を纏わせた。そしてそれを180度に温めた油の中へと入れた。
「良い音だ」
油が奏でる音を楽しむこと数分、黄金色の衣が美しい揚げ鶏が完成した。
「いただきます」
誰もいない店内でそう告げてボクは揚げ鶏を口にした。静かな店内は揚げ鶏を口にした瞬間に鳴るサクッという音だけが支配していた。
4月6日 ソルト
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