祖父の異世界プラザ②

 1か月の体験とはいえユグドラシルの2代目オーナーになる事になった僕はユグドラシルという場所がどのような施設なのかをノートにまとめることにした。


 まず、ユグドラシルという施設を語る上で絶対に必要となるのが施設の中央にそびえ立つ大樹の存在だ。その大樹の名前を少なくとも僕は知らない。ただ、僕に物心がついたときには既にユグドラシルの中央にそびえ立っていた事だけは確かだ。


 そしてこれも大切な事。大樹の根元にはどういう原理なのかはわからないが異世界と繋がるゲートが存在する。じいちゃん曰くそのゲートは僕の生まれるずっと昔から存在しているようでそのゲートからは様々な種族の方がこちらの世界にやって来てその一部がユグドラシルで店を構えているのだという。


 身近な所で言うとばあちゃんの妹で、エルフという種族に属しているローズさんはローゼンという絵本屋を営んでいる。


 他にも占いの館を営んでいる魔女や、おもちゃ屋を営むドワーフという種族。僕の記憶が正しければ龍人という種族の方が料理店を営んでいた。


 さて、僕の覚えている限りでまとめてみたが僕はまだユグドラシルという場所を完全には把握できていない。果たして僕にオーナーなんて務まるのだろうか? 今からとても不安になって来た。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る