第9話 昇格と帰還 ☆

 気が抜けたのかダンジョンを出た瞬間からへとへとになりながらも、何とか冒険者ギルドの前に辿り着いた。


 周囲が暗い中、深夜のコンビニのように明るさのあるギルドを見てみると、相当遅い時間にも関わらず、人で賑わっているのが外見からでも分かった。


 ギルドの深夜の賑わいと言い、ダンジョンの人が少なさと良い、冒険者の謎は深まるばかりだ。


(傭兵ようへい憲兵けんぺいなどはステータスが高いとそれだけで目に見えて給与が上がるため、仕事終わりや空いている時間などにステータスを上げるためダンジョンにおもむくそうです。そして、その人たちのためにも冒険者ギルドは24時間開いているようです。他にも緊急時にいつでも対応出来るなどのメリットもあります)


 冒険者としてお金を稼ぐ者、他の仕事を主に副業として冒険者として稼ぐ者、その両者はダンジョンに行く時間が各々違うため、ダンジョン内で人と会わなかったということだろう。そして冒険者ギルドは、冒険者を仕事と確立させるためだけで無く、街の警察署としての一面を持っているのだ。


 疑問に思っていたことが消化出来たので、スッキリとした顔をしながら夜という夜が訪れないギルドに入る。


 ――喧噪飛び交うギルドに入るとそこには、


「何でこんなに帰ってくるのが遅いのかなー?まさか私の言うことを無視して、10層以降も行ったのかなー?」


 般若……もといフランさんが腕を固く組み、いつもの優しそうな面貌はどこに行ったのやら、鬼さながらの形相で僕の前に立っていた。


「ち、違うんです!10層の扉前までしかいってません!!ただ、モンスターハウスに入ってしまっただけなんです!!!」


 背中に伝うものを感じながら慌てた僕の言い分が耳に入り、その内容を理解した瞬間、フランさんの怒りは鳴りを潜め、仕事モード――真面目な顔つきに様変わりをした。


「え……?モンスターハウス?30層以降にしか発見されていないはずなんだけど……それって本当?」


「はい、本当です!フランさんに嘘は吐きません」


 ダンジョンの異常と言える事態に、フランさんは慌てた様子を一切見せることなく、他の受付嬢や顔が広い冒険者にこれからの対応について手際よく指示を出した。


 指示を受けた者は、一も二もなくその通りに行動を開始し、ある人はギルドのクエストが張ってあるところに緊急事態と称された張り紙を貼り呼びかけ、ある人はダンジョンにその事を注意を促しに一目散に走って行った。


 その流れるような一連の行動は、上司や今日出会った嫌な冒険者の愚痴などを仲間内で漏らしていた受付嬢や、真っ昼間から酒を飲み自分たちの武勇伝を大声で言いふらしていた冒険者とは、似ても似つかなく、常日頃から訓練された者たちのそれだった。


 だが、どんなに優秀な手駒がいようとも、無能な指揮者が統率していたら力を発揮出来なく、反対にどんなに無能な手駒でも、有能な指揮者が統率をすれば有能になると言われるように、一番の功績者は間違いなく指示を的確に、かつ迅速に出したフランさんだろう。


 何をすれば良いのか分からず、端の方で立ち竦む僕はそう思案していた。

 そんな僕に一通り指示を出し終わったフランさんが声を掛けてきた。


「そんなに落ち込まなくても良いんだよ。真冬くんは、モンスターハウスが低階層でも出ることがあるっていう情報を、生きて持って帰ってきてくれたんだから」


 フランさんは優しげに、愛おしげに僕を見つめ、視線と言葉の両方で慰めてくれている。そして、「それにまだやることが残っているから……」と前置きをし、


「ギルドマスターに事の次第を報告するから、真冬くんは一緒に来て」


 と、気持ちを切り替えた真剣な表情で発した。



 フランさんと一緒に小走りでギルドの3階に上り、一際大きい扉を潜り部屋に入る。


 部屋の中では、絵に描いたようなエルフを体現した金髪蒼眼で高身長の超イケメンさんが、机の上に積み重なった資料と格闘していた。ただ膨大な資料と格闘しているだけなのに、どこか有名な美術館に飾られていそうと、そう思えるほど絵になる光景に、


「わっ!すごくかっこいいなー……」


「エルフは種族的に精霊に近くて、ほとんど全員が美形って言われてるからね」


「え……?もしかして口に出ちゃってましたか?」


「それはもうばっちり。多分本人にも聞こえてたと思うよ」


 自分の顔に身体中の血液が嫌という程集まってくる感触がはっきりと分かり、そのことがまた恥ずかしさを助長させていた。


「ありがとね。確か……真冬くんだよね?よくフランが君のこと話しているよ。フランの言う通り、純血のエルフで名前はアルフ、少しややこしいかも知れないけど以後お見知りおきを」


 そう言いながら映画のワンシーンのように真っ白で綺麗な手を差し出されたので、ドキドキを抑え握手をしながらアルフさんの発言の中で妙に引っかかったことを聞いてみる。


「不躾な質問でしたらすいません、純血……だと、何かあるんですか?」


「エルフは自分たちが持つ魔法の能力に異常なほどまでに自負心を抱えているんだ。それを踏まえて話を聞いて欲しい」


 アルフさんは、混血のエルフの過去を淡々と話し始めた。



 ある日、人間とエルフの子ども、つまり人間とエルフのハーフがエルフの里に生まれた。


 その男親である人間は、魔法も体術もどちらも優れており、エルフと比べても何ら遜色がないほど同種族内では卓越していた。体術に関しては、エルフを上回っていたとも言われている。

 そんな人間を片親にエルフとの子どもは、それはもう麒麟児になるに違いない、と里の皆は諸手を挙げて盛大に祝福した。


 だが、現実は悲惨なものだった。


 生まれながらにして過度な期待を背負わされたその子が5歳になろうと、10歳になろうと、親から受け継ぐであろう才能は、片鱗どころか微塵も見せることはなかった。

 同年代の純血のエルフの子らと戦っても、文字通りその子の力は半分にしか及ばなかった。


 そこで里のおさは思った――力が半分なのはハーフだから、言い換えればエルフの血が半分しかないからだ、と。


 それからその子含め、両親はエルフの血をけがしたいまわしき存在としてエルフの里を強制的に追い出され、慣れない人間の世界で過ごすことを余儀なくされた。



「――ということがあったからほとんどのエルフは混血を嫌うんだ。と言っても、僕は、全く気にしないけどね。そこにいるフランも実を言うとエルフのクォーターなんだよ。君なら無いとは思うけど、混血だからって嫌わないであげてね」


 血筋で人の善し悪しを判断するに至った身内の昔話を、アルフさんはばつが悪そうに話した。おそらくその表情から、アルフさんからしたら身内の恥とさえ思っているのではないだろうか。


 僕はエルフの習わしどころか、異世界の風習さえもあまり知らない。日本にいる頃から人種や血統による差別はあったが、僕自体は大して気にしていなかったので――


「血よりも大事にすべき事があると思っていますし、フランさんには良くして貰っていますので、僕から嫌うようなことは絶対無いです」


「良かったね、フラン」


 アルフさんは、フランさんを我が子を見るような慈愛に満ちた眼差しで微笑み語りかける。

 その2人の間に流れる雰囲気からして、きっと親しい間柄なのは間違いないだろう。


「はい、少し前にはプロポーズもされましたから……」


 2人の関係性を容易に推測できるほど親しいことに、胸が温かい気持ちで溢れてくるのを感じていると、それに水を差すようにフランさんが爆弾発言をした――実際に冷や水を浴びせられた気分だ。


「――あ、あれはそういうつもりで言ったんじゃないですから!!」


「その気じゃないのに、女の子に期待を持たせるようなことを言うのは感心しないなー」


「アルフさんもそう思いますよね!」


 フランさんは、アルフさんに背を向け僕だけに見えるように舌を出しおどけて見せた。その行為に何となく外堀を埋められてる気がして、慌てて話題を変える。


「それより本題に入りましょうよ!?」


「そうだね、ちょっと戯れが過ぎたかな」と肩を竦めたあと、 


「フランがある程度の対処はしてくれた、と聞き及んでいたから急ぐ必要が無くなった分、少し君と話しがしたくてね。それじゃあ、本題に入ろう。1層でモンスターハウスが出現したとはフランから聞いたんだけど、もう少し事細かにその時の状況とかを教えてくれるかな?」


 アルフさんはすぐさま真剣みを帯びた表情を作った――その切り替えの早さと、場の空気を読み、それに合わせることが出来る人こそが、人の上に立つ者たる器なのだろう。


 それにならい僕も居住まいを正し、事の経緯――ダンジョンに入ってから10層に行き、そこから帰る途中の1層で穴を見つけ、穴の奥に進み扉を開け部屋に入ると、モンスターハウスだったということを丁寧に過不足無く説明した。


 説明を受けたアルフさんは顎に手を当て少しの間考えた後、


「これは由々しき事態かもしれない……1層となると駆け出しの冒険者も稼ぎに出るところだから早急に対処しよう――ん?ところで真冬くん、君はまだ駆け出しじゃなかったかな?」


「あのー……そのー……駆け出しが今日中に登録した冒険者だとしたら、そうなります……」


「それなのになぜ君は10層にまで行けて、モンスターハウスに足を踏み入れてしまったというのに、傷の一つも見当たらないのかな?」


「それは……その……運が良かったんです。たまたまというか、何というか……」


 いくらギルドマスター、日本で言うと所属の社長と言えど、神様のことはもちろん、貰った能力のことを口外するのははばかられる。


 そう考えていると、さすがギルドマスターと言うべきか、僕の迷いの機微きびを察してすぐに軽く頭を下げ、


「いや、すまない、余計な詮索だね。冒険者たる者、他人に自分の手の内を見せるのはタブーだ。君に興味が湧いてきてしまって、他でもないギルドマスターの私が、そのことを忘れてしまったよ」


「あ、いえ。こちらこそ、すいません……」


 「良いんだ、謝る必要は無い」と軽く笑いながら手を振るアルフさんの在り方は、その容姿も相まって人を惹きつけ、付き従わせるだけの何かを持っているような気がした――実際、ギルドマスターという地位に就いているのだから、何かではなく確かなものを持っているには違いないのだが、生憎と地球ではそのぐらいの殊勝な人物には出会ったことが無いので、ぼんやりとしたものしか分からないのが惜しい。


 それからアルフさんは、フランさんが既に行ったこと以外の細かい対処についての指示を出し、この場は解散となった。


 部屋を出る際、何か困ったことがあったら頼ってくれ、とアルフさんは言い、僕の中で更に好感度を積み上げたのだった。



「真冬くん。君、本当はすごい冒険者か何かなんでしょ?詮索したりはしないけど、嘘は良くないと思うよ」


 金策のためダンジョンで手に入れたものの換金をフランさんに頼み、魔石とドロップアイテムをコートから全て出すと勘繰かんぐるようにそう言われた。


 フランさんと僕が話している窓口の奥では、今現在出勤しているギルド直属の鑑定師十余人が総出で鑑定をしてくれている。


「嘘はついてませんよ、本当に!」


「登録した日にこんな持ってくる人なんて……過去に一度あったぐらいかなー……」


 僕の場合、良くも悪くもモンスターハウスに立ち入ってしまったためこれほどのドロップを手に入れることが出来たが、正攻法ならば土台無理な話であろう。


 もし同等の量を集められるとするならば、大体30層ぐらいまでは登ることが出来ないと無理だ。


 僕は運で、その人は自力なので、比べるまでもないだろうが、少しだけ気になるので、


「へ、へぇー……ちなみにどんな感じの人なんですか?」


「んー……簡単に言えば、研ぎ澄まされた刃みたいな人かな。あ!噂をすれば――」


 噂をすれば何とやら、ギルドに入ってきたくだんの人物は、腰ぐらいまで伸ばされている髪は炎を模したような真っ赤な色で、それとは対称的に、身軽な軽装から覗く肌は、誰も踏み入れることが出来ない霊峰に降り積もる処女雪のように真っ白で透明感が抜群だ。

 つりがちな目はキツく見られそうだが、エメラルドを丁寧に磨きそのまま埋め込んだと見紛うような瞳の色は、それと合うだけで吸い込まれてしまいそうなほど魅力を持っている。

 鼻もとても綺麗な形をしていて、口は少しキツそうな全体を中和するように血色が良くふっくらとしていて女性的で、蠱惑こわく的な色気がある。

 

 ――その顔立ちは、エルフであるアルフさんに匹敵するかもしれないと思うほど、美形な人だ。


「あの人がさっき話してた噂のトップランカー、リリスさんだよ」


 リリスさんの持ち物や鎧の感じからすると、ダンジョンから帰って来た雰囲気が漂っており、独りでこのギルドに入ってきたことも考えると、単独で挑んだということがうかがえる。


 一歩一歩地に足をつけ歩くその立ち振る舞いの堂々たる様は、誰も寄せ付けず誰にも寄らず、を徹底しており、触れてしまったら最期、致命傷を与えられてしまうと錯覚するほどで、まさに"研ぎ澄まされた刃"という言葉がこれほどまでに似合う人はいないだろうとさえ思える。


「確かに、研ぎ澄まされた刃って言い得て妙ですね」


 リリスさんはギルド内にいた他の冒険者の畏敬いけいの視線など気にもせず、淡々と階段を上っていった。恐らくだが、2階の上位受付の方ではなく、ギルドマスター――アルフさんのところへ行ったのだろう。


 それから少ししてフランさんが一端奥に引っ込んだと思ったら、


「真冬くん、昇格おめでとー!今から君はゴールドのギルドカードです!ちなみに歴代で2番目の早さでの昇格だよ。1番目は……分かるよね」


 はじけるようなとびっきりのスマイルと共に、煌びやかに光る金色のカードを渡された。

 フランさんの言う1番目は、確実にあのリリスさんだろう。


「……へ?」


 フランさんに何を言われたか頭が追いつかなかったが、それでも何とか答えようとして出た言葉は、情けないの一言に尽きるほど、ふにゃとした声と何の意味も持たない1つの音だった。


 間が抜けた顔と声にフランさんは苦笑いしつつ、理解が出来るように丁寧に説明をしてくれた。


「今回のドロップを鑑定したら1173万3千ベルだったから、10%の117万3千3百ベルが税として取られます。ブロンズからシルバーは1万ベル。シルバーからゴールドが100万ベル納めれば良いから、結果をまとめると、ゴールドになりました。」


 何故ゴールドになったかは今の説明で理解が出来たが、納得が出来なかったのでもう少し詳しく話を聞くと、モンスターハウスにいた金色のスライムが超レアな魔物だったらしく、ドロップアイテムが約1千万ベルになったらしい。


 報酬の支払いはゴールドのギルドカードの特典で口座が作られるらしいので、後日そこに振り込みをしてくれるそうだ。


 今すぐに少しでも良いから振り込んで貰い、カイトにツケの分のお金を返したいが、間違えながないようにギルドの規則上一括で振り込まないといけないらしく、1千万近くという額が額なので仕方ないと言えば仕方ないだろう。


 振り込まれたお金の使い方としては、ギルドに来れば受付を通して下ろすことも出来るが、クレジットカードのように支払いも出来るとのことで、割とそこら辺は地球と比べても劣っていないようだ。


 一通りの説明を聞き終わった後、フランさんは急に顔を赤くし、何か口に出すことを躊躇うようにして顔をうつむかせた。


「……どうしたんですか?」


ゴールドのギルドカードからは、上位受付の2階でも受付できるようになるのね。それでね……えーっと……」


「それで……?」


「ま、真冬くん!あ、あのね、専属の受付嬢を指名することが出来るの……だから良かったら……もし良かったらでいいんだけど……私を指名してくれないかな……?」


 フランさんは、恥ずかしさからか顔を真っ赤にしながら上目遣いをして、さも捨てられた子犬のような瞳で懇願こんがんしてきた。


 年上の上目遣いという凄まじい破壊力を持つ攻撃に、決して少なくないダメージを負い、こちらも顔を真っ赤にして答える。


「そのー……僕、他に懇意こんいにしていただいてる人もいませんし、もし良かったらこちらこそ……よ、よろしくお願いします!」


「ほ、ほんと……?」


「はい!」


「……!そ、それじゃあよろしくね!!」


 フランさんは心の底から嬉しそうに顔を破顔させ、差し出した僕の手を両手で握り、そのまま力一杯上下に激しく振ってきた。


 幼なじみであるさくら以外の女性に手を握られるのは初めての経験だった事に加え、握り主がフランさんという美人なことも相まって、すごく照れくさかった。


 真冬とフランの両者は、2人して自他の行いと反応の所為で顔を真っ赤にするという何とも初々しい反応に、周りにいる他の冒険者達は、指笛で2人をからかったり、「ご馳走さま」と微笑ましく見守るなど、反応は人それぞれだが、誰しも柔らかい笑みを浮かべていた。


 その当事者の1人である真冬は、からかってくる冒険者たちのことなど目にも耳にも入らないほど、何か重要なことを忘れている気がしてならなかった。

  

 ――あ!そういえばさくらのことを忘れてた!!


「すいません、フランさん。用事を忘れていたので帰ります」


 未だされるがままにブンブンと上下に振られていた手を解き、フランさんに別れを告げた。


「あ……」


 握っていた手を離されたフランさんは、手の感触と別れを名残惜しそうな表情で僕を見つめた。


 その子犬が捨てられた時のような表情に、僕も何故か名残惜しい気持ちになっていたが、さくらが自分の帰りを待ってくれているかもしれない、という希望的観測の前には勝てず、手を振りながらギルドを後にする。


「では、また明日!」


 小走りでギルドを出てから、ステータスをある程度下げる必要があると考え、誰も利用しなさそうな路地裏にこっそり入り、スキルを使用する。



能力低下ステータスダウン



 名前 神宮寺 真冬


 種族 人族


 グレード1

 レベル46


 HP 1250/1250

 MP 980/980

 STR 357→100

 DEF 340

 INT 502

 AGI 443

 CHA 221

 LUK 880

 

 SP 105


 スキル 能力向上ステータスアップ 導く者ナビゲーター 言語理解マルチリンガル 魔力操作マナコントロール5/100 剣術3/100 能力低下ステータスダウン3/100



 地球で何か問題に直面した時、一般人――STR100の3倍以上もある僕が何かの弾みでうっかり手を出してしまったら大変危険なので、握力や腕力などに影響のあるSTRは一般人レベルまで下げた。


 その他のステータスはおそらく加減が容易いし、もし仮に加減が出来なかったとしても誰かを傷つけるようなことにはならないと判断した。


 そう考えると能力低下はそれほど必要って訳では無いような気がしてきたが、要らないことを考えて無駄な時間だったと思うより、思考放棄して“まあ、良いか”ぐらいで置いておいた方が良い。


 ――と、締めくくり魔法を唱える。


異世界への門ワールドゲート


 再度、ぼやぼやとした歪んだ空間を通ると、そこにいたのは――

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