319話 救世と終極の最終決戦
そう、ここは私の中で一つの運命が確定した場面。終極神という打ち倒すべき存在を前にして、こいつとの戦いこそがアステリムを救うために私がやらなければならない……。
「貴様はこの事象の管理者か。いや違う……そもそもこの事象自体が模倣されたものであり、※※すらも分断された事象に過ぎない」
「ええ、その通りですよ我が主」
やはり事象の管理者たる終極神はこの状況にすぐさま気づくものか……と考えていた矢先、その横にはいつの間にかベルゼブルがその姿を現していた。
これまでの事象に現れていた黒い姿の邪神ではなく、ベルゼブル本来の姿でだ。
「ね、ねぇムゲン、どうなってるのあれ!? あのキモイバケモノはいったいどういうこと!?」
セフィラ、そりゃいるよな。しかしこの場面となると私もまだ事象の力を得ておらず、終極神に惨敗した。
本来なら幻影神が現れてこの窮地を脱することができるのだが、終極神とベルゼブルを同時に相手するとなるとそれも難しいかもしれない。
「あ、問題ないですよ。あなたはこの場所で我が主と対峙した瞬間にあなたの事象は確定してますので、すでに先の事象からその事象力が送られているはずです」
「……確かに、これは私本来の事象力だ」
ベルゼブルに言われた通り自身の事象を確かめてみると、本当に私の中に事象が確定している。
これならば、不完全である終極神ならば問題なく対処できるだろう。むしろ、これならば私一人でもいい。
だというのに、ベルゼブルが元の事象に戻らずこの事象のこの場に留まった意味は……。
「……そういうことか、貴様がこの事象に現れた本当の意味は」
「はい、ここで消えていただきます」
そう言葉にした瞬間……ベルゼブルはその爪で終極神の体をなんのためらいもなく引き裂いた。
「なっ!? ベルゼブル……お前」
もちろん、事象力を込めたその力にはこの時点の終極神では抗うこともできず……その存在を、事象を霧散させていく。
さらに、ベルゼブルの行動はそれだけでは終わらない。素早くその場から飛び出すと、その爪を再び振りかざし……。
「―― !?」
「あなたも、この場に邪魔な存在です」
「ベルゼブル、やめ……!」
この場に飛んできた幻影神をいとも簡単に引き裂いてしまった。
本来ならこの場における戦いを始める者と、それを終わらせる者を……一挙にして葬り去ってしまうとは。
「いったい……何を考えている」
「焦らずとも教えてあげますよ。ただ、少し場所を変えましょうか」
「ッ!? 景色が……変わっていく!」
ベルゼブルが何かしたのか、私達の周囲の景色が段々と形を変えていく。だが場所が変わったわけではなく、私達の存在している事象の座標は間違いなく終極神と戦ったあの場所だ。
だがあの時あの場所にいた多くの人々が私の視界から消えていく。消滅したわけではない、存在は感じられるがここにいないという矛盾した状態になっている。
レイもサティも……もちろんセフィラも。
そうして現れた景色は、見慣れているのに見慣れていない……これまた矛盾した表現を使わざるを得ないものだった。
「アレス王国の城に、リヴィと戦った町。リオウの塔に、メフィストフェレスと戦った森。炎神の火山に、ダンタリオンと戦った平原……か」
まるでこれまでの戦いの地をごちゃ混ぜにしたような、普通ならありえない環境が眼前に広がっている。
そして中心には吸い込まれそうな光と闇の渦を巻く混沌の穴が空いており、その上空に……。
「さぁ、ここが事象の終着点です」
ベルゼブルが……そこにいた。偽物でも、黒い分身でもない、正真正銘の奴自身の事象力を持つベルゼブルだ。
この光景や、私を連れてきたことなど、聞きたいことは山ほどあるがまずは……。
「なぜ……この事象の終極神を消滅させた。たとえ切り離された事象とはいえ、あの存在はお前の主であることに変わりはないだろう」
「ふふふ……あなたがそれを言いますか?」
「どういう意味だ?」
「無神限さん、前世はインフィニティさん……でしたか。あなたもアステリムに生まれた存在という意味では管理者の従属と言ってもいい。だというのに、あなたはその絶対的な存在に抗い、果てには討ち勝ったのでしょう」
こいつ、そこまで調べ上げていたか。だが……。
「お前と私は違う。お前は終極神によって己が使命と役割を与えられそれを実行するためだけに生きてきた。だが私は、最初から何者にも縛られることなく、自分の意思で生きてきた。だから世界神……アレイステュリムスと戦う道を選んだんだ」
だからこそ、ベルゼブルがなぜ突然終極神に抗うかのような行動をとったかがわからない。
こいつにとってそれこそ終極神という存在は
「だというのに、今あなたはその管理者と同調し自身にその力を宿すまでに至っている」
「……かつて敵対したからといって永劫敵対し続けるとは限らない。こうなることも私の、また一つの選択だったというだけだ」
「まさにそれですよ。あなたならきっと私を理解してくれる。なぜなら、私はあなたを理解している。私とあなたは……おそらく真逆なのです」
私とベルゼブルが……真逆? それに、私のことを理解できるだと。
……いや、そうか、私は前世で自分の意思を持って世界神を討ち、そして今では同じ想いを持って終極神へと立ち向かっている。それの逆、これまで終極神がすべてだったベルゼブルは生まれ変わって……。
「今、私は私自身のためにこうしてあなたと対峙している。あなたとの決着をつけたい、ただその一点だけを叶えるために」
ベルゼブルにとっての終極神は、とっくにその
そして今奴は、己の意思で、己のためだけに私との決着をつけようとしている。
「だから……そうか、事象消滅のカタストロフィなんて方法をお前は選んだわけか。ただ私に勝利するという目的のために」
この方法で事象を消滅させた場合、終極神が得られるはずだった事象力すらも消し去ってしまい奴にとっては本末転倒であるため、なぜベルゼブルがこんな暴挙に出たのか今まで疑問だったが。
「最初から終極神のことは考えていなかったんだな。お前はお前なりのやり方で私に勝利しようとした」
こちらの事象に現れた終極神を消滅させたのもそれが理由だ。
奴ならおそらくベルゼブルのやろうとしていることに気づいたはず。そうなればベルゼブルと敵対することになるのは間違いない。
だから……。
「……これ、私はどんな感情になればいいんだ?」
「おや、どういう意味でしょうか?」
「いや、だってな……今まで終極神の一部としか思ってなかった奴が急に自分出して"私と決着をつけたい"なんて言ってきたんだぞ」
なんというか複雑な気持ちだ。たしかにベルゼブルとはこれまで幾度もしのぎを削ってきた宿敵ともいえる存在だ。ただ私としては、終極神の存在を知ったその時からベルゼブルの言葉はその代弁でしかないと考えていたのに。
「ハッキリ言うと、私はお前が嫌いじゃない」
もちろん、こいつのこれまでの悪行を許したわけじゃない。だがそれでも、ベルゼブルを殺したいほど憎むこともできない私がいるのもまた事実だ。
でもきっと、もし違う出会い方をしても、立場が違ったとしても、こいつと私は……こうして戦っていたのだろう。
「私も、あなたのことが嫌いではありません。だからこそ、決着をつけたいと思ったのですから」
「ああ、そうだよな。きっと私とお前は、それでしか分かり合えないんだ」
どちらにせよベルゼブルを倒さなければカタストロフィによる消滅は回避できない。
これが私とベルゼブルの……本当の最後の戦いだ。
「さぁ始めましょう。私とあなたの最後を飾るに相応しい戦いを」
そう言うとベルゼブルは真下の混沌の穴へと手をかざし、そこから何か力を得るかのように事象力を吸い上げていく。
何か仕掛けてくるか……だが私もこの事象までたどり着いたことで本来の事象力を取り戻している。スマホから事象力をケルケイオンに伝わせ、神器の力を解放すれば……。
「神域展か……」
「神域展開、切り開け『リ・ヴァルク-another-』」
「なっ……!?」
私が神器の力を呼び出すよりも早くベルゼブルから放たれたのは……私もよく知る剣筋から放たれた漆黒の斬撃だった。
「くそっ! 防げ、リ・ヴァルク! ……ぐぅ!」
咄嗟に私もリ・ヴァルクの力を呼び出して迎撃するが、上手く捌ききることができず体に衝撃が走る。
漆黒に包まれていたが間違いない……奴の左腕に宿っているあれはまさに、カロフや私が扱うリ・ヴァルクと同じ性質の力だ。
「どうして……お前が神器の力を」
「それもまた、あなたが運んできてくれたものですよ」
私が運んできた? それは私から力を盗んだということか……いや、私の事象力は常にアステリムの事象から送られており、たとえ相手が事象の管理者であろうとそう簡単に干渉はできないはず。
ならばいったいどこから……まさか。
「あなたも知っての通り、私の力は我が主によって与えられたものがすべてでした。ですが、それだけではあなたに勝てないのはわかり切っていたこと。だから私はあなたと共にこの事象を旅してきたのですよ」
「そういうことか。お前がこれまで事象を巡ってきたのは、その先々で神器の力を使ったという結果系の残していくためだったんだな」
事象内で生まれた原因系と結果系は、最終的にその事象の管理者を構成する流れとして組み込まれていく。
アステリムの小さな一部分の事象だけを切り取っただけとはいえ、すでにベルゼブルはこの事象の管理者として自信を確立させている。
しかし、私の仲間達が神器を扱うようになる時期はすでに私も管理者として覚醒しているので、本来ならベルゼブルには複製できない事象だった。
「それを、私がこの事象に神器を使ったあいつらを呼んだことで、お前の事象にそれが刻まれた……そういうことだろ」
「ええ、そしてそれらの事象がこの場に干渉してこないようこうしてせき止め、事象力を引き出しているのです……このように、『ステュルヴァノフ-another-』」
再び混沌の渦から事象力を取り込んだベルゼブルの今度は右腕に力が宿ると、指先が鞭のようにしなり私へと襲い掛かる。
もちろんこれもただの攻撃ではない。あの指先は避けることはできず、どんな防御をも容易く貫通する力を秘めている。
「だったら私も……ステュルヴァノフ!」
なので、私も同じようにステュルヴァノフの力を使い、ベルゼブルの攻撃位置を予測して同じ場所へ攻撃を打ち込み威力を相殺していく。
「ふふふ、いい、いいですよ。この力ならあなたに届く、私でも……事象の中心であり続けられる力が」
「ベルゼブル……お前、こんな力を使い続けていたら事象力が持たないぞ。わかっているのか」
「はい、わかっていますよ。このまま力を使い続けていたら私の事象力は尽きるでしょう」
私が何のリスクもなく神器の力を扱うことができるのは、仲間達との絆による事象力の共鳴があるからこそだ。
だがベルゼブルは事象力を無理やり吸収し扱っているため、その分あるものを消耗していく。それはこの世界の事象……つまり、ベルゼブル自身の存在だ。
「ですので、その前にあなたを倒させてもらいます」
ベルゼブルの事象力がさらに増大するのがわかる。その影響が体にも現れ、両肩からさらに二本ずつ腕が生え伸びていく。
合計六本の腕……これはまさか。
「気づきましたか? あなたの翼と同じですよ」
「その腕一本一本に、神器の事象力が込められているってことだ」
「なので、こういうことも可能です。『ムルムスルング-another-』、さらに『テルスマグニア-another-』」
上段の右腕がメキメキと変化していき巨大な銃身となると、その砲門から強力なエネルギーが放出される。さらにそれを包み込むようにエネルギーの周囲に"歪み"が発生しあらゆる物質を引き込んでいく。
それは奴の中段右腕、その手の中に現れた黒い球体から発生した引力の力。
「流石にこれはマズいっての! アーリュスワイズ!」
この時空の外に転移することはできない。かといって見える範囲に跳んだとしても引き寄せられてジ・エンドだ。
なので前後の空間に穴を開け、私がいる場所だけを通らないよう道を作る。
「なるほど、そういう使い方もできるのですね。なら私も、『アーリュスワイズ-another-』」
神器の三つ同時使用とか正気かあのヤロウ! しかもあいつもアーリュスワイズでビレーザーの軌道を転移させ、分散させたエネルギーが四方八方から襲い来る。
「真似っこしやがって! なら、エンパイア! すべて撃ち抜け!」
呼び出した七本の龍の首から放たれた七色の咆哮がベルゼブルのレーザーを相殺していく。
「っし、乗り切った! 次はこっちの反撃……」
「残念ですがまだまだこちらの番ですよ。『エンパイア-another-』」
レーザーの陰に隠れて近づいてきたのか、いつの間にかベルゼブルは私の背後にその姿を表し、上段左腕から七本の黒い龍の首を呼び出しこちらへ向かって伸びてくる。
「だったら、そのまま迎撃するだけだ!」
私のエンパイアはまだ健在のため同じようにその首を伸ばして対応するが。
「なにっ!?」
互いに牙を突き立てるが、なぜか私の方の龍だけが押し負け全滅してしまう。私とベルゼブルの神器に性能の差はほとんどないはず、なのになぜ私の方だけが一方的に負けてしまったのか。
「すでに、他の神器の力を加えていたか!」
「リ・ヴァルク-another-、この牙に切り裂けないものはありませんよ」
突破力だけなら最強格の二つを合わせたらそりゃ強いよな。これを正面から防ぐことは難しい。ならば……。
「テルスマグニア+アーリュスワイズ! 『天翔連空陣(テリアリュグニズ)』!」
「これは……姿が消え、いや一瞬で別の場所へ移動している? しかも空間と重力が歪んでいるせいで、まるでそこにいるかのように姿を残している」
時空と重力の合わせ技により空間の瞬間跳躍と同時に私自身と同質の質量、そして事象をその場に残して回避することを可能とした。
「これでは龍の首が追い付けない。ここは別の……」
「判断が遅いぜ!」
「なんと、いつの間に」
ベルゼブルが状況を把握する前に私はその背後を取り、完全に虚を突くことに成功した。
ここに一撃を叩きこめば……!
「くっ……させませんよ、アーリュスワイズ-another-、ムルムスルング-another-」
だが私が攻撃をしかけようとした瞬間、ベルゼブルを守るように黒い球体と黒い粒子がその身を包み込んでいく。
今度は防御力に特化した二つの神器を合わせてきたか。……だったら、今度はこっちが真似させてもらう番だ!
「こいつでぶち抜く! エンパイア+リ・ヴァルク! 『龍狼双牙斬(エンヴァリオン・アルク)』!」
七本の龍の首、そのすべてを一点目掛けて突き立てる。本来ならあり得ないはずだった合体神器同士の衝突。
だけど、なんだろうな。なぜか私は今……。
「ぬ……ぐ……ぐはっ!」
「む……か……ぬぐっ」
互いの力がぶつかり合い、限界を超えたエネルギーが崩壊と共に巨大な爆発となって私達を吹き飛ばす。
「ぐ……流石、ですね。こちらの行動にすぐ対応して、機転を利かせてる。正直、私はこの戦いを楽しんでいますよ」
「……はは、そうかそうか、お前もそう感じてたか」
「おや? "お前も"ということはまさか?」
そう、この戦いの中で私は少しずつだが確かに感じ始めていたのだ。今私は、この戦いを純粋に楽しんでいる……と。
「なんでだろうな、世界が消滅するかもしれないっている大事な戦いのはずなのに……心が踊りっぱなしなんだ」
もしかしたら、こんな気持ちはアステリムに戻ってきてから初めてかもしれない。
これまで戦ってきた相手は、みんな自分の信念のためだったり、なにか目的のためだったりと、誰もが目の前の私より先のものを見て戦っていた。
だがベルゼブルは……目の前のこの相手だけは違う。真っ直ぐに私を見据えて、私に勝ちたいという一心だけで私に挑戦してきているんだ。
そんな相手に私も全力で受けて立ちたいと感じている。
「だから、最後まで全力で楽しもうぜ」
「……はい、私もあなたにすべてをぶつけましょう!」
ベルゼブルの腕の事象力がさらに高まっていく。今度は六本の内三本、つまり三つの神器の同時使用をするつもりか!?
そんなことして自身の事象力が持つのか、下手したらキャパシティオーバーで制御できない可能性も……。
「ぐ……うううううっ! 定まれ、事象力よ……我が主の楔で抑える」
いや、あいつはそれを承知で無茶をしている。私を超えるために……。
それにまったくの無策というわけでもないようだ。終極神の事象力を上手く使い、本来なら暴走するはずの神器をギリギリ安定させている。
終極神とこの複製世界、異なる事象力を持つベルゼブルだからこそできる芸当……ってとこか。
「まだまだ……もう……一つ!」
「さらに神器の事象力を上乗せした!?」
四つの神器の力は相乗効果によってさらに高まり、やがて一つの形を成していく。それは漆黒の剣、だがその漆黒の奥深くにはどこか輝きのようなものも感じられるようで。
「この一太刀で……決着をつけましょう」
あの剣を中心に、この世界の事象そのものが歪み始めている。
きっとどこへ逃げても、どんな防御をしようともあれに切り裂かれて私は負けるだろう。
どうすれば勝てる? あの一太刀に打ち勝つためには……。
「私も、限界を超えないといけないか!」
スマホの中から一つずつ画像を選び、神器の事象力をケルケイオンへと重ねていく。
だが三つ目を重ねたところで……。
(くっ……! ケルケイオンが……震えて、私の体にも影響が!)
アレイステュリムス本体ならば神器すべての力を同時に扱えるだろうが、完全な管理者でない私ではそれを制御する器がまだ完成していない。
私ではもう……これ以上の力を扱うことができない。
(これが私の限界なのか?)
ベルゼブルの剣によって事象が歪み、もはや視界や体の感覚も無くなっていく。
最後の力で震える指を動かし、なんとか画面を操作していく。そこに映し出された画像は……。
「……! そうだ、私には、帰らないといけない場所がある!」
「なんとっ!? この……事象力は!」
この画像は私自身のもの。そう、私と……かけがえのない大切な。
「やっぱり、ムゲンにはあたし達がついてないとね」
「一人で背負いこまないで。あなたの苦しみも辛さも、わたし達が共に立ち向かいますから」
セフィラとクリファが、私の傍で支えてくれている。二人の持つ事象力が私の壊れそうな体を留めてくれている。
「馬鹿な、なぜあなた達がこの世界に……」
「そんなの……決まってるだろ」
私の翼に神器すべての事象力が集約されていく。そして私の腕からケルケイオンの切っ先へと、光の刃となってベルゼブルの漆黒の剣を、歪んだ世界を、そのすべての事象を。
「私がこの物語の主人公で! セフィラとクリファがそのヒロインだからさ! だからどんな困難も、超えていける! 『
光の一閃が、漆黒の剣を砕き、その先のベルゼブルをも切り裂いていく。
これが私の……私達の持てる最高の一撃だ。
「……見事……ですね」
嬉しそうにそう言葉を紡いだベルゼブルの一言によって、私達の戦に決着がもたらされたのだった。
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