206話 お邪魔します


「まったく! なんだってんだいあのクソ親父!」


「怒りたい気持ちはわかるが落ち着けサティ。そろそろムゲンのやつも俺達に追い付くだろうからな」


 ベルフェゴルと離れ仲間と合流しようと向かうと、そこには未だに父親への憤慨を抑えきれないサティとそれを落ち着かせようとするレイの姿が見えてきた。


「どうやらサティはまだご立腹みたいだな」


「お前がくる前にどうにか落ち着かせたかったんだがな……」


 レイが私に気づいてどこか申し訳なさそうにサティの状況を説明してくれる。サティは先ほどから私達の方向からそっぽを向いたまま……まだベルフェゴルが去っていった方へ顔を向けたくないってことかね。


「こうなったはサティは気持ちの整理に少し時間がいるだろう」


「別に……アタシはこのまま潜入やら戦いのために指示を出してくれても構わないよ」


「虚勢はよせ、そうもいかないだろう。ともかく、悪いが都市の中へ向かうのは少し待ってもらう必要がありそうだ」


 レイのやつ……サティの扱いに大分手慣れてんな。仲がよろしいようで羨ましいねぇまったく。

 ま、この二人はお互いに感情の高ぶりが激しいところがあるし、本当にいいコンビだとは思うけどな。


 で、なんの話だったか……そうそう、サティがぷんすか状態だからこの先の作戦開始はちょっと待ってチョ、ってことだ。

 ……まぁ、それならそれでもいいか。


「んー、ここからは私と犬だけで行くから気にしないでいいぞ。サティもゆっくり時間をかけて落ち着いておいてくれ」


「は? ど、どういうことだ? ここまで来てそれはないだろう」


「ムゲン、流石にそいつは聞き捨てならないね。アタシらはあんたの力になるって言ったじゃないか、それを今更……」


「いやいや違う違う。別にそんなつもりで言ったんじゃないって」


 ちと言うタイミングがマズかったか。確かにベルフェゴルとの交渉のためだけに連れてきて、結果第五大陸にこれたから自分達はもうお払い箱……みたいに聞こえたかも。

 私としてはそんなつもりはまったくない、むしろこれからも力をバンバン貸してもらうつもりだ。


「今回は潜入になる、ただしこれは私が一人で話をつけるためだ。相手がこちらがくることを想定しているのなら何かしらの障害を構えているだろうが、今回は完全にノーマークだ。そこへ大勢で向かうとかえって目立ってしまうだろう?」


 大勢と言ってもたかが数人程度ではあるが、問題なのはこの国は人族主義が根付いた差別国家の都市というところだ。

 レイはエルフ族だし、サティに至っては怨敵でもある新魔族……一見しただけで気づかれるかはなんとも言えないが、バレた時のリスクを考えるならば私一人で行く方がいい。


「確かに理屈はわかった。だが、ここで待っているだけというのも歯がゆいな」


「いや、二人に待機しててもらうことには変わりないが、決して役割がないわけじゃない」


「なんだい、その役割ってのは?」


「私が用事を終えて、スムーズにこの都市から抜け出すための脱出経路を確保してもらいたい」


 そう言って私はスマホを取り出すと、この都市の内部を細部まで表示した図面が表示された画面を二人に見せる。

 二人の下へ向かう途中で私はすでに[map]を起動し都市の細かい地形を把握しておいた。あまり人通りの少ない路地や、今では使われなくなった中と外を繋ぐ通路なんかも発見して事前情報はバッチリだ。


「すでに目ぼしい脱出ルートはいくつか見つけた。私はそれを使ってコッソリ抜け出すつもりだが……」


「不祥事が起きて追われるような事態になったら、出口で待機してるアタシ達の出番ってわけかい」


 出口を確保してもらえてるだけでも大分助かるからな。

 てなわけで、私はいくつかの抜け道から通じる出入口の場所を二人に伝えておく。


「おいムゲン、こうしていくつか教えてもらうのは構わない。が、俺達はお前がどこから脱出しようとするのかわからないぞ」


「言われてみればそうだね。結構離れた位置にある抜け穴もあるし、全部を確保しておくのは無理だよ」


 おっと、そうだった。この作戦では私がその場に置いて逃げ出せる確率の高いものを選択するから、それに合わせて二人も動かなければならないんだ。

 情報伝達は大事だからな、てことで……。


「その点に関しては……ほい、レイがこいつを持ってれば安心だ」


「これは……魔石か?」


 そう、私がレイに渡したのは何の変哲もない、どこにでもあるようなただの魔石。


「それには[telephone]が仕込んである。前にマールガルドで犬に使っただろ。脱出の際はそれで連絡を取る」


「なるほどな、確かにこれでお前の位置を知ることができるか」


「こっちからしか連絡できないっていうデメリットはあるけどな」


 これならば私が連絡すれば指定した場所へ二人が駆け付けることができる。多少離れた場所にいても二人のスピードなら大して時間はかからないだろうしな。


「っつーわけで、そろそろ時間が惜しいから私は都市に入らせてもらうぞ」


「思い切りがいいのはムゲンも変わんないね……」


「張り切るのもいいが、問題があったならば無理せず俺達の力を頼れ」


「わかってるっての。いくぞ犬」


「ワウー(了解っすー)」


 こうして二人に見送られ、私は犬と共に女神政権の最前線国家……その中心都市へと歩みを進めていくのだった。




 そして、外壁を沿うように進んでたどり着いたのは、街道から続く先に見える大きな門の前。

 手前には門兵だろうか、白い鎧を身に付けた"いかにも"な人間が二人、長槍を構え微動だにしない。


「ワウン(ってちょい待ちっす。まさか真正面からいくつもりっすか)」


「察しがいいな犬、そのまさかだ」


 先ほど説明したいくつかのルートから侵入してもいいのだが、そうなると"不法侵入者"とバレた際にいろいろと面倒くさいわけだ。

 なので、なんの後ろめたさもなく街をうろつけるのならそれに越したことはない。


「こんなこともあろうかと実は白いローブも用意してあるのさ」


 荷物からバサッと白いローブを取り出し広げ、そのままいつものマントからそちらへと着替える。

 うむ、これならどう見ても女神政権に組する者だ。


「ワウ……ワウン(そんなものいつ用意したっすか……でも、その程度の変装ですんなり入れるもんすかねぇ)」


「ま、とにかく見てろって」


 外見は完ぺきに白装束の一員となった私はそのまま何の迷いもなく門兵の視界に入る場所まで進み、さらに都市の入り口が目と鼻の先というところまで辿り着くと……。


「「止まれ!」」


 しっかりと仕事をこなす熱心な門兵さん達に行く手をふさがれる。もうこの流れもお決まりって感じだよな。


「貴様、何者だ」

「現在我が国は聖なる戦に向けて一般の者、観光で訪れた者の出入りを禁じている」


 流石に戦時中とあって厳しい体制を布いてるか。普通ならば入ることも出ることも不可能か……。

 犬が私に「どうするんすか?」という視線をこちらに向けてくるが、問題ない。私は用意を怠らない男だ。


「私は怪しいものではない。魔導師ギルドからの追加戦力としてこの地に赴くこととなった。このカードを見てもらえばわかるだろう」


 そう言って私が取り出したのはのギルドカード。ただし、魔力を込めれば名前はきちんと私のものが浮かび上がるし、どう見てもおかしい点はない。


「ふむ、確かに本物のようだな」

「ここ最近は実力派の魔導師が遅れてくることも少なくないからな、問題ないだろう」


 よっしゃガバガバ警備、というよりも読みが当たったな。元々高いランクの魔導師は各地に散らばっていて連絡が取りづらい者が多いので、その中で新制ギルドに賛同した者が順々にこっちへ送られてると思ったぜ。


「ワウ?(てかなんでご主人が今仕様の魔導師ギルドカード持ってるんすか?)」


 まぁ犬がそう疑問に思うのも無理はない。門兵の前なので大きな声では言えないが……実はこのギルドカードは偽造したものなのだ。

 以前パクっ……手に入れた鉛色のカード。それをヴォリンレクスで解析し、中身の情報だけを元々私が持っていたギルドカードからコピーした。


 普通はこんなことできないが、私には魔力のことならなんでも解析、いじることのできるチートアイテムのケルケイオンがあるからなんてことないぜ! ……良い子の皆は真似しないでね。


「これで通っていいんだよな」


「うむ、よかろう。しかしこんなギリギリに到着するとは自覚が足りないぞ」

「そうだな、すでに部隊はほぼ完成し今日明日中には出発するのだぞ。早く部隊に加えてもらえ」


 今日明日中……予想してなかったわけじゃないがこんなにも早いとは。やはり早めに来て正解だったな、戦いが始まってしまえばセフィラとまともに顔を合わせる機会がなくなってしまう。


「それに、本日は広場において新魔族との戦いに赴く兵や魔導師のために女神様が我々の前にそのお姿を現してくださるらしい」

「我々はこの場を動けないので羨ましい限りだ」


 女神が姿を現す……それはつまりセフィラがそこに現れるってことか。軍の士気を上げるためってとこかね。

 とにかく、この情報は有効に活用させてもらおう。


「ならさっさとお邪魔させてもらいましょかね」


「ワウ……(そっすね、お邪魔しまー……)」


「ちょっと待て、なんだソイツは?」


 おおっと、このままスムーズに入ることができると思ったのにまたもや止められてしまった。どうやら原因は……犬のようだな。


「ワ、ワン(ぼ、ぼくっすか)」


「我が国ではたとえ魔導師が魔物使いであっても魔物を都市の中に入れることは許されん」

「魔物などの穢れた存在はもちろん、下等な存在である他種族であっても同じことだ」


 流石、女神政権の中でも中枢の都市の一つだ、ここまで差別意識が強いとは。やはりサティやレイは連れてこなくて正解だったな。


「ワウー(ぼくを魔物なんかと一緒にしないでほしいんすけどねぇ)」


 さて、それはそうと問題は魔物と間違われている犬の件だが……。


「なんと、あなた方にはこれが魔物に見えると?」


「たとえ小さく無害そうな見た目をしていようと、得体の知れないものを中へ入れるわけにはいかん」


「ワウウ(得体の知れないって……しまいにゃ怒るっすよ)」


 久々にボロクソ言われて犬も相当ご立腹のようだ。仕方ない、この手はあまり使いたくなかったんだが。


「ハハハ! あなた方のような熱心な女神様の信徒がこの“聖獣”の真の姿を見抜けないとは。信仰が足りないのでは?」


「む、貴様! 我らの信仰心を侮辱するのか!」

「それが聖獣だというのなら証拠を見せて見ろ!」


 おうおうムキになるねぇ。女神政権の信者の共通点として、女神や女神への信仰心を煽ると感情的になるのは何度も確認済みだ。この門兵達もその例に洩れなかったってことだぁね。


「やれやれ、しょうがない兵士さん達だ」


 その言葉と同時にチラリとアイコンタクトで犬に戦闘形態になるよう指示を与える。


「ワウ?(いいんすか?)」


(むしろ思いっきりやれ)


 私の意図を受け取ったのか、犬は数歩後ろに下がるとその身に魔力を集中していく。


「ワン……『ワウン』!(そんじゃいくっすよ……『戦闘形態ブレイブフォーム』!)」


 カッ! と光が弾けると同時に犬がそれに包み込まれると、次の瞬間その場にいたのは今までの無害そうな小動物ではなく……。


「ガウン(これでどうっすか)」


 その人が数人乗れるほどの巨体な生き物は、光り輝く白い毛並みとその周囲を流れるオーラを纏っていた。私にとっては見慣れたいつもの犬の戦闘形態だ。

 だが、この姿が門兵達にはどう映るかな……。


「お、おお……この純白の包容は」

「なんと穢れない輝き……」


 はい女神政権の共通点その二、こいつら真っ白なものとか聖なるものみたいな見た目のものが大好きなんだ。


「見たか、これこそ女神様がこの獣に与えし聖なる力。そして私は魔導師にして女神様よりこの聖獣と共にあることを許された唯一の存在。わかったなら道を開けるがよい」


「は、はい~!」

「失礼いたしました~!」


 おそらくこの犬の姿を見せれば大体の女神政権は納得してくれるとは思うんだが……いかんせん目立ちすぎるのが難点なんだよな。門を抜けたらすぐに通常モードに戻させないとな。


「ガウ(しっかし、よくもまぁ次から次へと口が回るもんすね)」


「別に嘘は言ってないだろ?」


 犬の戦闘形態が女神の力なことには変わりないし、犬が私と一緒にいることもあいつは許してるからな。


「ガウー(ま、ぼくはどっちでも構わないっすけどねー)」


 そう言いながら悪口を言われた腹いせか、平伏する門兵を踏みつけてから犬も都市の内部へと入場してくる。意外と根に持つタイプだなお前……。


 ま、とにかくこれで第一関門は突破ってとこだ。時間は限られている、早くあいつを見つけないとな。




「白い建物ばっかなのと、人族以外の種族がいないってことを除けば普通の街とそう変わらないな」


 無事都市内部へ入ることのできた私はそのまま[map]を頼りに街の中を歩き回っていた。

 だが、流石は第五大陸最大の都市とでもいうべきか、このまま闇雲に散策していては数か所回っただけで日が暮れてしまう。


 しかし、門兵は言っていた「本日広場にて女神様が現れる」と。

 そして私はついにその広場へとたどり着くのだった。


「凄い人だかりだ。……が、どいつもこいつも白い恰好ばかりで目がチカチカするな」


「ワフ~(それにこんなに人が集まってるのに喋ってる人がほとんどいないのも不気味っすね)」


 集まったのは大体新魔族との戦いに赴く兵や魔導師ギルドの連中だろう。魔導師とおぼしき奴らは雑談しているが、おそらく女神政権の兵であろう全身真っ白な者達は口を閉ざして静まり返っている。

 雑談している魔導師達も段々とこの空気に飲まれるように黙ってしまい、居心地が悪そうだ。ああいう連中は女神へのちょっとした興味本位でやってきただけってとこか。


「女神様を崇め、悪を討ち滅ぼすため集いし勇敢なる信徒諸君、よくぞ集まってくださいました」


 しんと静まり返った広場に響くように前方どこからか男の声が聞こえてくる。声の方向を見れば、広場の先に見えるこの街でもひときわ大きな神殿のような建物、その上方のバルコニーのような場所に一人……白い装いは変わらないものの、他より身なりのいい男が顔を出していた。


「ワウ~(うーん、見えねっす~)」


 足元の犬では人込みのせいで何が起きているのかまったく分からずピョンピョン飛び跳ねている。


「私もここからではハッキリと顔を確認できないな」


 男はそのまま演説のようなものを続けている。周囲の人もそのありがた~いお話に集中しているため私が話しかけたところで何も答えてはくれないだろう。

 あのバルコニーを詳しく見れる方法さえあれば……。


ピロン!


「わっと!? あ……し、失礼しました~」


 どうしたものかと悩んでいたら突然スマホに通知が届き、一部周囲の者から睨まれてしまった。

 いったいこんな時になんだってんだ。


痒い所に手が届く! 新アプリ魔術追加のお知らせ!


 あ、はい……そういうことね。ありがたいんだがもうちょっと静かに知らせてほしい、ビビるから。

 とにかく、新しいアプリ魔術を早速見てみるとしよう。


[zoomcamera]望遠 消費魔力:拡大範囲、カメラ数に依存

魔力の量に比例してスマホカメラでより遠くまで映すことが可能

さらにカメラが映している場所に別の角度の画面を複数設置し映し出せる


 なるほど、つまりどれだけ遠くに離れたものでもカメラの直線上にあるならその映像をスマホの画面に映し出し、加えてそこから多方向までも中継映像のようにすべて確認できると。

 相変わらず、どれもこれも飛びぬけてチートというわけでもないが、便利なものが多いアプリだ。


「もはや疑う余地もないので早速起動っと」


 アプリの送り主は私の味方であるのは確かだというのはもうわかっているからな。


 さてさて、そんなことより新しいアプリの使い心地はっと……。


「おー、ハッキリ見える見える」


 バルコニーの様子がスマホの画面にしっかりと映し出されている。それに前からだけではなく横や後ろからも全部丸見えだこりゃ。


「ワフ。ワウン?(技術の進歩は目覚ましいっすねぇ。ってあれ、ご主人、この男どっかで見たことないっすか?)」


「言われてみれば……」


 そうだ、こいつの顔には私も見覚えがある。あれはいつだったか、確か……。


「魔導師ギルドまでセフィラを連れ戻しに来た女神政権の奴だ」


「ワウ(思い出したっす、なんかイヤーな奴だったっす)」


 白い髪と白い髭の偉そうな初老の男。確か女神政権の最高司祭とやらで、名前はグラーディオだったか。


「代々我々最高司祭は女神政権を設立した偉大なる"初代"最高司祭様の教義を忠実に守り、女神様を護り、汚らわしい他種族の上に立つべき人族による素晴らしい世界を築き上げていきました」


 初代最高司祭か……そいつがどんなつもりでこんな組織を作り上げたのかは知らないが、クソみたいな教義を作りやがって。

 人族が他種族の上に立つ存在なんて噓八百をよくも広められたもんだ。


「だが、その素晴らしき世界を穢すは愚かな侵略者である“新魔族”。あなた方はその愚かな存在を討ち滅ぼすために集まりし勇敢なる信徒の諸君……そして、我らの理想に共感していただいた魔導師達。そう、今こそ悪を一つ残らず滅ぼす時なのです」


 別に魔導師連中は理想に共感したわけじゃなく、ただ仕事だからって理由がほとんどだろうがな。

 ここに集まった連中だって、お前の長~いお話を聞くのが目的じゃないだろう。


「そして皆の者、光栄に思うがよい。今より我らが“女神”様が、戦地に赴く諸君らのためにそのお姿を現し、ご威光を分け与えてくださるであろう」


(きた!)


 その言葉を終えるとグラーディオはバルコニーの中心から移動し、跪くように脇へと退くと……その奥から、一人の女性が姿を現した。


「……」


 声は発されない、そして顔はベールのようなものに覆われ表情を窺うことはできなかったが、ベールからは美しい金色の髪が流れるように覗き出ている。

 間違いない、私にはわかる……あれは。


「やっと、お前の元まで辿り着いたぜ……セフィラ」


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