178話 新たな旅立ち


 次の目的も定まったことで早速出発……と、行きたいところではあるが、同盟のための書状やら準備やらでまだ時間がかかるらしい。

 早くても翌日とのことなので王宮の客室でゆっくりと休ませてもらい……。


「まだ少し時間がかかりそうなのか?」


 今は一室でサティとレイと一緒に出発可能の伝令を待つばかりだ。私の提案とはいえ、これはサティ達『紅聖騎団クリムゾンレイダーズ』に与えられた立派な任務に変わりはないので、私だけが勝手に動くわけにもいかない。


「大陸を渡るための船の準備とか、ヴォリンレクスへの運行ルートの確認とかもあるから。あまり大々的に知られないようにもしないといけないし」


 確かにな、もしこの作戦が女神政権や魔導師ギルドに知られれば、それだけですぐにでも対立関係となってしまうだろう。

 私達の正体はなるべく知られずに慎重に行動しなければ逆にこの国にとって多大な被害を与えることとなる。


「私、ちょっと見てくるね」


 そう言ってリアが部屋から出ていく。残っているのはすでに出発の準備を整えた私とバカップルの二人だ。


「なぁなぁムゲン、そういやヴォリンレクスっていうのはどんな国なんだ。出発前に教えてくれよ」


 暇を持て余しているのか、退屈そうにしていたサティが私に話しかけてくる。じっとしていられないんだろうな。


「いいぞー。そうだな……まずこの国とは正反対な感じだ。工業が盛んで、特に一番でかい帝都では日夜戦いのための技術が作り出されている」


 皇帝がディーオに変わってもその辺りは変わらない。元々敵の多い国でもあるし、あの帝国にとって戦争技術の衰退はそのまま脆弱性に繋がるからな。

 ただ、それだけではいけないとディーオ達も新しい政策はいろいろと始めようとしていたが……その辺りはどうなってるだろうな……。


「それと、兵のレベルはかなり高い。魔術も独自技術を持っているし、魔導師でなくとも体内の魔力を戦闘に応用する者がほとんどだ。武力国家としてあそこを超えるとこはなかなかないだろう」


「なるほどな、各個人の強さだけではなく部隊としてそれなりの力を持っている……か。ふっ、だが部隊での強さなら俺達『紅聖騎団クリムゾンレイダーズ』も負けてはいないはずだ。それにこちらには俺やサティもいる」


 お、出たな負けず嫌い。中二びょ……ではなく、こうしてクールを装っているが、レイは根っからの負けず嫌いだ。今はそれが個人だけのものにとどまらない程スケールアップしてるみたいだが。


 しかし、そこまで言われちゃこっちもちょっと対抗心を燃やしたくなるってもんだ。


「どうだろうな~、あっちの部隊をなかなかのもんだぞ。それにお前達に対抗できるほどの人材も少なくない。たとえ同じ戦力差だろうと勝つのは難しいかもな~」


 ヴォリンレクスには元からいる戦力に加えてカロフやカトレア、そして戦討ギルドのように正規の部隊ではないものの十分に戦力として数えられる猛者もいる。加えてディーオ自身まだおぼつかないが、神器を操る強さを持っている。

 それに……


「やけに向こうの肩を持つんだねぇムゲン。でもね、アタシらだって何もしてなかったわけじゃないよ。国の正規部隊になって、これまで以上に力をつけてきたんだ」


「ふっ、そうだサティ。ムゲンは知らないだろうが俺達はこの新たな居場所を守るために過酷な特訓を重ねてきた。今の俺達に怖いものなど……」


「でもあそこ今ルイファンが味方に付いてるけど?」


「すまんレイ! どうやらアタシらじゃヴォリンレクス帝国には敵いそうもない!」


ズコー


「お、おいサティ……それはないだろう」


 はい、綺麗なオチ担当ありがとうレイ君。

 しっかしサティの奴、本当にルイファンが苦手なんだな。幼少の頃からの知り合いとのことだが……いったい何があったのやら。


「まぁ新魔族……というか始原族にも理解があっていい国だよ。人種差別もそれほど……あ」


「ん? どうしたムゲン?」


 危ない危ない、出発前にこいつらにとっては重要だろうあの国の内容を教えるのを忘れていた。


「あの国は今まで討ち滅ぼしてきた国の住民を奴隷としているんだ」


「なに?」


「っと、身構えるな。これは多くの諸外国からも認められてる正式なものだ。それに、ちょっと前までは良くない扱いをされていたところもあるが、今ではそれも改善に向かっている」


 『紅聖騎団クリムゾンレイダーズ』……もとい、『紅の盗賊団』は以前違法奴隷解放のためにこの大陸で行動していた経歴がある。

 元々奴隷というものによくない印象を持っている奴らの集まりであるがゆえにこれだけは先に注意しておかないといかんだろう。


「だから、向こうに着いた途端にいきなり「奴隷解放じゃー!」とか絶対にするんじゃないぞ」


「ハハハ、安心しなよムゲン。アタシら今はそんな蛮族まがいのことはしてないからさ。それに、いくらアタシらが奴隷によくない印象を持ってるからってそこまで見境ない奴は……」

「そうだよな、何もそんな奴は……」


「……おい二人とも、なぜそこで俺を見るんだ」


 だってねぇ? その昔私達がどんな人間なのかも知らないうえに話も聞かずに襲ってきた人がいましたし。あ、知らない読者様は2章を見てね。


 とりあえず、二人に先に伝えておかなければならない注意事項はこんなものか。


「みんなー、書状と馬車の準備が整ったわよ」


 丁度いいタイミングでリアが戻ってくる。やっと出発か……しかし、私個人としては犬に乗っていった方が早いのだが、こうしてサティ達と足並みを合わせなければならないため私だけ特急で行くことができないのは歯がゆいところではある。

 それに、魔導師ギルドの後ろ盾がなくなった今の私では一人で旅をするのはちょっと無理があるだろうしな。


「うっし! それじゃあ早速出発とするかい!」


「あ、ちょっと待ってサティ。その前に一つお願いがあるの、レイとムゲン君も聞いて」


 なんだ? ここまできたら後はヴォリンレクスへと向かうだけだと思うのだが……これ以上何か問題事でもあるのだろうか?


「実はね、ここからヴォリンレクス帝国へ向かうまでのルートにある『メルト王国』という国の王都『マールガルド』を通過する必要があるの」


「その国がどうかしたのかい?」


 私もどっかで聞いたことのある名前の国な気がするが……思い出せん、どこだったか。


「そこはどういう国なんだ?」


「もう、皆そんなことも知らないなんて……。マールガルドは中央大陸にある大国家の一つで、『商人ギルド』の本部があるところよ」


 おお、そこまで聞いて私も思い出したぞ。確かに最初に第二大陸から中央大陸に渡った時にそんな国を通った気がするし、魔導師ギルドにいた時も何度か名前だけは聞いたことがある。

 実際目的があって立ち寄ったこともないとこなので私の中では印象が薄い場所だったんだ。


「ワウン(確かエリーゼさんや、マレルさんの実家もそこじゃなかっすっけ)」


 ……うむ、一度マレルを誘ってお断りされたところだったなそういえば。

 しかし、それはさておいて……


「そこを通ることに何か問題でもあるのか?」


「あそこは今ここと同じように女神政権から圧力を受けてる国なの……。ううん、あっちは同じ大陸の分もしかしたらこっちより酷い状況かもしれない」


「あり得ない話じゃなさそうだな。元々魔導師ギルドとも結構深い関わりのあった国でもあるようだし」


 中央大陸の中心から北部にかけては大体がシント王国と魔導師ギルドが占めていた。そこから南西にかけてヴォリンレクスが、南東がそのマールガルドで……ん?


「ちょっと待ってくれ。ヴォリンレクスからこの第二大陸に向けては必ずマールガルドを通り抜けないといけないよな?」


 第二大陸から中央大陸に向かう中で一番近い港町がそこにある。船で直接ヴォリンレクスへ向かおうにも、海流の関係で進むことができない。

 なので中央大陸に上陸するには必ずマールガルド……もしくは魔導師ギルドの支配領域のどちらか二択しかないのが現状だ。


「そうなの……。だから、できればマールガルドの国王及び重役にも私達がヴォリンレクスへの同盟を考えている旨を伝えて、彼らにも協力を呼び掛けてもらいたいの」


 それはつまり、今の中立体勢を崩して女神政権に敵対するよう説得しろということだ。


 確かに、マールガルドが私達に協力的でなければ、その中間を行き来する同盟を結んだとしてもその通行を拒否される可能性は捨てきれない。

 それにもしマールガルドが女神政権の傘下となってしまえば、たとえ同盟を結べたとしてもまずはその地を占領するための戦いを仕掛けなくてはならなくなる。


「私達に協力的……とまではいかなくとも、せめて通り抜けの許可だけでも承諾してもらいたいところか」


「なんだ、つまりアタシらの仕事がまた一つ増えたってことなのか?」


「あくまで"できれば望ましい"ってくらいだけどね」


 まぁこれは仕方ない。元々私達がまいた種のようなものだ、できる限り私達の手でこの国にとって有利になるよう努めるのが義務というものだろう。


「そっちの件に関してもリオンが書状を作ってくれたから、まずはマールガルドの王都に向かってちょうだい」


「了解だ姉さん。また暫く会えなくなるけど……その間絶対にあの男に気を許さないよう……!」


「よーしさっさと行くぞーレイ」

「そうだね、せっかく皆で急いで準備してくれたんだからね」


 なんだかレイのシスコンが爆発しかけていたのでサティと共に両脇を抑えて強制的に連行する。


「おい!? 何をする二人とも! これからまだ大事な話が……というかなぜそんなに息が合っているんだお前ら!」


 というか私はサティの動きに合わせてサポートしてるだけだ。多分こういうのも日常茶飯事なんだろう、行動がはえーもん。


 さて、というわけで準備が整ったところでそろそろ出発……と、思っていたのだが。


「あ、出発前に……ムゲン君、ちょっといい?」


「どうしたリア?」


 レイを引きずって部屋を出ようとすると、直前でリアに呼び止められる。

 どこか神妙な顔つきだがいったいどうしたのだろうか。その様子は、何か言いたいことがあるが口にしていいか迷っているようにも見えて……。


「ねぇムゲン君……一度だけミミちゃんに会っていかない?」


 その質問に、私は無言で頷くのだった。




「ここか……」


 出発前に立ち寄ったのは、街の外れにある人気の少ない地区だった。他と同じように水路には綺麗な水が流れ、立ち並ぶ自然はその景観をひと際穏やかなものを感じさせている。


 そして、そんな自然の中に一つだけ普通の住宅とは別に一回り大きい教会のような家屋が建っているのが見受けられた。


「わーい」

「まてまてー!」


 そこでは子供達が元気よく走り回り、楽しそうに過ごしている。中には大きな怪我の跡が残っている子供や……亜人族、ドワーフ賊、そしてエルフ族などの様々な種類の子供達が揃っている。

 その光景を見て、私はここがどんな場所なのかを理解した。


「孤児院か」


「ええ、捨てられたり身寄りのない子達……それに昔の私達のように攫われたりした子をここで保護しているの」


 サティ達のおかげでこの国における違法奴隷などの犯罪は激減したとのことだが、完全にゼロになることはない。

 それでも諦めず悪事に手を染める者達を検挙していく内にあのように身寄りのない子供達を保護していったのだろう。


 ほんと、規模は大きくなったがやってることは昔と変わらないんだな……。


「みんなー、おやつができたから一緒に食べましょー!」


 と、考えていると……家の中から一人、外で遊んでいた子供達より少しだけ背の高い緑色の髪のエルフ族の女の子が現れ、とても明るい表情で他の子達に呼びかけていく。


「あれは……まさか」


 私の中の記憶では彼女は一回り小さく、その周りにいる子供達とそこまで変わらない身長だったはずだ。

 だがその笑顔と声の感じは紛れもなく私の知っている……。


「うん、あれがミミちゃんよ。どう、あの子も大きくなったでしょ。ムゲン君がいなくなってから成長期が来たみたいなの」


 そうか、ミミももうそんな時期だったのか。エルフ族は成熟した姿になるまで幾度かの成長期を迎えることがある。

 まだまだ幼さは残ってはいるが他の子と比べたらもう立派なお姉さんというところだな。


「あ! お姉ちゃん達だ!」


 と、そんなことを考えながら近づいていくとミミもこちらに気づいたらしく、ちびっ子軍団を引き連れて手を振りながらこちらに近づいてくる。

 感動の再会に私も手を広げてそれを受け止めようと……。


「リアお姉ちゃん! サティお姉ちゃん! レイ君! と……誰その怪しい変態……」


「予想以上に言葉が酷い!?」


 いや、警戒はされると思っていたよ。私がこの地を去る時、ミミはショックな出来事のせいで対人恐怖症となったうえに私のことを完全に忘れてしまった。


 でもさ……私を見た途端に木の後ろに素早く隠れてまるで不審者でも見るような眼差しされるとやっぱショックよ。

 あと後ろのちびっ子達、面白そうだからって真似するんじゃありません。


「なぁ、ミミの対人恐怖症は相変わらず直ってないのか?」


「そんなことはないぞ。少なくとも怯えることはなくなった。けど、ちょっと知らない奴には敵意向けるようにはなっちゃたかな」


 どうしてそうなった。そう説明するサティはどこか申し訳なさそうに乾いた笑みを浮かべているが。


「もう……主にサティのせいでしょ。恐怖を強引に克服させようといろんなところに引っ張り出しては気合と根性でどうにかさせようとするんだから……。結局、それが成長期に繋がったのかもしれないけど」


「いろいろあったんだな……」


 エルフ族の成長期はその人間の心の成長に起因することがある。だからこそ、その成長の起因となった感情がそのまま性格に強く影響することが多い。レイのシスコンも似たようなもんだろう。


 っと、そんなことより今は……。


「ミミちゃん大丈夫よ、この人は私達の仲間だから。ほら、いつも話してるでしょう? 『ミミちゃんには忘れちゃった大切な人がいる』って」


 リア……ありがとう。私が去ってもなおミミに私のことを思い出させてくれようとしてくれてたんだな。

 その想いはこうして今に繋がっているんだ。ほら、ミミも何か思い出したように驚いた顔をして……。


「え、それってお姉ちゃんの作り話じゃなかったの!?」


ズコー!


 おおい! なんだ、ここでも私の存在は架空のものとなってしまってるのかよ! そういうのは『まじゅつのかみさま』で十分だっての!


「ち、違うのよミミちゃん……。あれは全部本当のことで、その中に出てくるお兄さんがこのムゲン君なのよ」


 流石にリアも作り話だと思われていたことは考えてなかったようで、困ったような表情でミミを説得しようと試みている。


 で、そのかいもあってようやくミミも納得してくれたようで……。


「ふーん……本当にこの人があのお話の『お兄ちゃん』ねぇ……」


「おう、感動の出会いの嬉しさのあまり飛びついてきてもええんやで」


 未だ疑いの目でいろんな方向からジロジロ観察されるが、なんというか悪い気はしないな。背格好は大分変ったが、この私の周りをウロウロする感じが以前のミミを思い出させてくれる。

 これで接し方も以前と同じようになってくれれば完璧なんだが。


「うーん、話の内容からもっとカッコよくて凄い人を想像してたんだけどなぁ……現実はこんなものかぁ……。昔のことはよく覚えてないんだけど、昔のミミってそこまでシュミよくなかったのかな」


「おーい教育者ぁ! 暫く見ない間にうちの子の性格が大分歪んでるみたいなんですけどぉ!」


 ああ、あの頃の純粋だったミミはいったい何処へ……。くそう、私が教育していれば絶対にこの子はもっと優しく、兄を思いやる子に育ってくれただろうに……。

 くそう、なんだか悔しくて涙まで出てきやがった!


「ワウン(まぁミミちゃんの言ってることも大方事実っすからそんなに怒らなくてもいいじゃないっすか)」


「事実じゃねーよぉ!?」


 これ以上心の傷を抉るんじゃねぇよこら! しかし、本当にどうしてこうなってしまった。サティはさておき、リアがが教育者の一人ならばもっと心優しい子になっているとは思うのだが……。


「ごめんねムゲン君……。ミミちゃんの教育には私にも責任があるわ。私は仕事で忙しくって、ミミちゃんの教育は分担になっちゃって……。それで私とサティと……」


「そんなことより……リアお姉ちゃん、ちょっとその人と近すぎるんじゃない?」


 リアの話を中断させ、まるで立ちはだかるかのようにミミがずいっと割り込んでくる……まぁ成長したと言ってもまだまだ背は低いので全然意味ないように感じるが。

 しかしここまで近くで見ると改めてミミの成長を実感できるな。まだちょっと子供らしさが残っており、次の成長期を迎えれば絶対美人になるだろ……。


「ちょっとー、聞いてますかー?」


「おおっと、スマンスマン。ミミの将来を考えていたらつい……で、なんの話だっけ?」


「やっぱり変な人……ってそれよりも、男の人が気安くリアお姉ちゃんのそばに近寄ることはこのミミが許さないんだから」


 そう言ってミミはまるでリアを守るかのように手を広げて立ちふさがる。

 ただ、リアもサティも顔は笑っているがどこか困ったような表情でこちらを見つめている。


 うーむ、どうしてミミはこんなにもリアを守ることに固執してるんだ? 姉想いと言えばそれで済む気はするが……。


「よし、いいぞミミ。相手が誰であろうと姉さんを狙う輩は近づけさせないのが俺達の使命だ」


「了解だよレイ君」


「おめーの仕業かこのシスコン野郎」


 そうだ、ミミのこの行動や言動が誰かを思い出せると思ったが、すぐ近くに一番やべーやつがいたじゃないか。


「ごめんねムゲン君……。私やサティが面倒見れない時はレイがついていたから……」


 と、申し訳なさそうにリアが謝罪してくるがそれはいい。もう十分に理解した、リアとサティは悪くない。

 問題なのは……。


「何吹きこみやがったテメー」


 この重度のシスコン野郎である。まったくサティと付き合い始めてからちょっとは改善してるんじゃないかと思ったというのに。


「もちろん……俺達にとって姉さんは崇高な存在であり、それを汚そうとする愚かな者共から絶対に守るべき義務があるとしっかり教育しておいたぞ」


「何してくれてんだおいぃ! テメー自分のシスコン拡散させてんじゃねぇよぉ!」


 ああ、本当にどうしてこうなった……。私の知らぬ間にうちの子の思想が捻じ曲げられてしまった。


「当然、孤児院の子達にも現在進行形でリアお姉ちゃんのすばらしさを説いている最中だよ。ね、みんな」


「「「りあおねえちゃんはすばらしいそんざいです!」」」


「シスコンレンジャー増員してんじゃねぇえええええ!」


「恥ずかしい……」


 こうして、懐かしい面々が揃った久しぶりの日常は……サティの困った表情とリアの赤面、それとレイとミミの満足気な表情と共に私の魂の叫びを加えて過ぎていくのだった。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る