152話 作戦会議
「ほーん……で、お前らはそのままノコノコと帰ってきたわけかい」
お互いにこの国に在住中の軍事最高責任者へのスパイ疑惑調査から帰ってきて報告中なのだが……。
「途中出会った因縁ある美女&美少女の主従とキャッキャウフフしながら目的地に向かったら『あらまぁ』な現場に出くわしてしまい、ショックを受けた美少女のために仕方な~くそのチャラ男の前に出て結局なんの情報も得られませんでした……と」
「いや……だからその件については謝るっての。確かに俺の軽率な行動のせいで今回の作戦が失敗に終わっちまった……」
確かに、調査から戻ってきたディーオ組から話を聞いた限りでは私達のするべきこととはかけ離れた事情に首を突っ込んで結果的にほとんど進展がなかったといえなくもない。
……が、問題なのはそこではない。
「カロフ……そのことに関しては私も仕方なく思う。確かに放ってはおけない状況だというのもわかるし、お前ならば確実に首を突っ込むだろうというのも理解できる」
「ああ、悪かったよ。だから今回はこのくれーで勘弁……」
「ちっがあああああう! カロフ、私は別に調査が失敗したからだとか勝手な行動をしたからだとかで怒ってるんじゃないんだよ! お前個人に対して物申したいことが山ほどあるだけじゃい!」
「いや、わけわかんねーよ! 一体俺が他に何したってんだ!?」
わからんか……わからんだろうな。貴様にとってはもはやそんなイベントは日常の一部になってしまったということか……。
ああ……お前と出会ったあの頃はまだ近い場所にいる仲間だと思っていたのに……もう遠いところに行っちまったんだなぁ……。
まぁいい……わからないのなら教えてやろう!
「何かしら因縁のある美女&美少女と偶然鉢合わせ! 片方からは特殊な性癖で言い寄られ! もう片方とはツンツンしながらも少しづつ受け入れちゃってまぁ! そんでもってショックで落ち込む美少女をぶっきらぼうにも慰めるような行動をこれまた無意識にやってのけるなんてお前はどこのラノベの主人公やねん!」
特に最後のやつ? カロフがいつもと変わらない調子でアリステル特性の焼き菓子を食べるシーン! おいおいもう彼女完全に"キュン"ときちゃってんじゃないの!?
え、なんで私が事細かく知ってるのかって? リィナから全部聞かされたからだよ、嫉妬交じりにな! それも私にとっては羨ましいだよチクショウめえええええ!
「しかしムゲンよう、仮にもあのお嬢さんと変態女騎士だぜ? 万が一にもそんなことありゃしね……」
「はぁーん! この上さらに鈍感属性まで追加してんじゃねーぞばっきゃろーが! こっちなんてな、何もなかったんだぞ! 私以外女性しかいなかったというのに……なんにも!」
そんな状況で私がキッチリお仕事をこなしていた裏でこの男は着々とフラグ構築に勤しんでいやがったわけですよ! これが許せるか? いいや許せん!
「とにかくお前は一度私に詫びを入れさせろってことだオラァ!」
「どわっ!? ちょ、やめろやおま……!」
もはや私も我慢の限界に達し、カロフと取っ組み合いをはじめる。
くそう! 私にもほんの少しでいいからその『自然に過ごしているだけで女性が寄って来る』特殊能力を分けやがれ!
わかってんのか! もう6章だぞ! こんなにお話が進んでいるのに未だ特定のヒロインがいないんだぞ!
「もう……二人がこれじゃあ話し合いが進まないなぁ……」
「リィナ様、とりあえずわたくし達だけでも今回得た情報を共有しておきましょう」
いがみ合う私達をよそに淡々と話し合いを進める女性陣達。
まぁ今回の件について話し合うことは私も賛成だ。とりあえず私はカロフをしばき倒すのに忙しいから勝手に進めておいてもらおうか。
「まず、わたくしとムゲン様がパスカル様とお話をしたうえで得た情報ですが……スパイについての新しい情報はやはりないということでしょうか」
そう、意気揚々とパスカルさんから話を聞いてみたはいいものの、彼女がスパイの可能性……もしくはそれに関する情報を有しているかどうかの疑いは話す前と変わらない。ただ、彼女は私達とは別にある信頼をもってはいるようだが。
あ、イテ! くそっ、カロフが抵抗してきやがった!
「でも……パスカルさんは言ったんですよね。皇帝陛下が何かを知っていると」
「はい、どうやらパスカル様も陛下から詳しく聞いたわけではなく、ただの一言を伝えられただけとのことでしたが」
この国に巣食うスパイの影……それにいち早く感づいたパスカルさんはそのことをすぐに皇帝へと進言した。だが返ってきた言葉はただの一言、『その程度のことなど報告する必要もない』というあまりにも意外な言葉だった。
「……つまり、父上はすでにスパイの目星を付けており……なおかつその対処にも抜かりはないということ……なのかのう」
これまで意外にも静かに座っていたディーオが腰を上げて会話に混ざるが、どうも喋り方に今までの元気さがない。というよりか、なにか落ち込んだり会話に混ざる態度がどこかよそよそしいというか。
「ということは……だ。余がこれ以上この件に首を突っ込む必要はないということだの……。父上に任せておけばすべて問題ない。余の活躍の場などはじめからどこにもなかったというわけだ……」
どうもディーオは父親が関わると途端に卑屈になってしまうな。まぁ偉大な父親や代々の皇帝への劣等感を感じてしまうのはわからなくもな……。
ドム!
「グハァ!?」
ノオオオウ! 腹に……腹にカロフの拳がめり込んで……!
「ったくなにうじうじしてんだよ皇子さん! 別に皇帝サマが何考えてようが事態が解決したわけじゃねぇんだ! きっと皇子さんの活躍の場だって残ってるっての、諦めんな!」
「だ、だが……余が勝手に動いたところで父上の迷惑になるだけなのだ……」
「んなこたねぇって。皇帝サマだって人間だ、全知全能ってわけじゃねぇ。だから皇子さんは皇帝サマにも予想のつかない大活躍をして認めてもらうんだよ。もっといい方向に考えようぜ!」
「もう、カロフってば滅茶苦茶なんだから……」
確かに滅茶苦茶だ。だが前向きな考え方というのは私も嫌いじゃない。
それにカロフの言う通り、人はどうあがいても全知にも全能にもなれない。人間である以上限界があることは私も身に染みている。
だったら、この先何がどうなるかなんて誰にもわからない。可能性なんてものはそれこそ無限に広がっているんだ。
「父上の予想を超える……そんなことが本当に余にできるのかのう」
「おう、できるって! おい、ムゲンも何か言ってやれよ」
「ああ……だがその前に。そぉい!」
バキーン!
「ヌブァ!?」
さっきの一発のお返しに顔面に一発くれてやるぜ。
しかし私はまだお前のことを許したわけじゃないぞカロフよ……。この裏切り者めが。
「この際ディーオの父親……皇帝が何を考えているかは二の次ということにしておこう。それよりも私はカロフ達がルディオと対話をしたことで気になることがあった。もしかしたら何か繋がるかもしれない」
「え、そうなのムゲンくん?」
「なんだよ。ってこたぁ俺らの行動も無駄足じゃなかったんじゃねぇか。結局怒られ損かよ」
「アホウ、その場面で感情的になりすぎて自分で気づけないなら無駄も同じことだ」
それも最終的にリィナが状況を事細かく覚えてくれていたおかげで私にも伝わるという結果になっただけだしな。
つまりカロフはただおにゃのことイチャコラしてただけということだぞゴラァ!
「ワウーン……(根に持つっすねぇ……)」
すべてはこの境遇が悪いのだ! 私だってできることなら何の苦労もせずに与えられた力をさも自分の実力だとドヤ顔で披露しながらはたから見れば大したこともしてないのに誰からも絶賛されて女の子が惚れて寄って来る……そんな異世界物語だったらどれだけよかっただろうと何度も思ったさ。
っと、話が脱線してしまったな。感情的になるとつい本音が……。
「それで、ムゲン君の気になることってなんなの?」
「ああ、なんでもルディオはスパイ疑惑の話題になった時に『いずれはこんな問題は些細なことになる』……そう言ったそうだな」
「ええ、確かにそう言ったわ」
「んあ? んなこと言ってたっけか? よく覚えてねーぜ」
まったく、感情的な性格も悪いとは言わないがカロフはもう少しその場面の状況というものを記憶しながら先を読むことを覚えた方がいいな。
「しかしムゲン様、その発言のどこに疑問があるのでしょうか?」
「確かにこの発言だけならなんの変哲もない嫌みたっぷりのただの煽りにすぎないように聞こえる。私達が聞いたパスカルさんの発言も似たようなものだしな」
ぶっちゃけこれだけならばいくら私達があの男のことが気に入らないとはいえ怪しいと断言できるものではない。
だが問題は別の方向性を取り入れることで浮き彫りになる。
「だがパスカルさんとルディオ……二人の発言と行動を照らし合わせるとどこか相違点が見えてくる」
「相違点……? わっかんねぇな、どっちも『問題は解決するから余計なことすんな』ってだけじゃねぇのか?」
やはりカロフには難しかったようだな。だがリィナとサロマは何か違和感を感じたかのように顔をしかめている。
「うん、確かにどちらも同じような言い方だけど……それがどういった観点からの発言なのか考えれば少しおかしいかな……」
「んー? どういうこった……皇子さんはわかるか?」
「わからん! 余に何を期待しおる!」
ウチの男性陣どもはまったく……。さて、目の前のキミはわかったかな?
「パスカル様は陛下のお言葉による確信がございますが、ルディオ様にはそれがない……というところでしょうか」
「正解」
サロマの言う通りルディオの根拠には情報の出所が不明瞭だ。
パスカルさんは内通者の可能性を考慮して秘密裏に皇帝に進言しに行ったはずなので、パスカルさん本人と私達以外には皇帝の言葉は知らないはず。もし仮にあの男も皇帝にスパイの可能性を報告したというのなら『皇帝の意向によって問題は解決する』と、堂々と言っていいはずだ。
さらに付け加えるならば、ルディオはこうも言ったらしいな『私がこの国の王なれば』と。
「この問題が皇帝の力で解決するというのなら、わざわざ『自分が王になれば』なんて言葉は使わないはずだ」
皇帝が事件を解決して、その結果ルディオが王になる……なんてことはまずありえない。
つまりだ、あいつはこのスパイ疑惑事件を自らの手でどうにかできる算段があり、その結果皇帝に認められる見込みがある。
あるいは……。
「ルディオの奴が怪しい……ということかの?」
「お、ディーオもそこまで辿り着いたか。カロフよりはいい洞察力してるな」
そして、ここまでわかっているのならこれからの方針は決まったようなものだ。
「なんかムゲンの言い方が気になるが……ま、ようはあのヤロウを疑ってかかりゃいいってことだな」
現状一番疑わしく理にかなっているのがあの男だ。的が一人に絞れたのならこれからはさらに重点的に探ることが可能になるぞ。
「しかしムゲン様、パスカル様とルディオ様……どちらかが虚偽の情報でわたくし達を惑わそうとしているという考え方はできませんか?」
やはりサロマは鋭いところに気が付くな。それに関しては私も少々考えはした……が。
「可能性はなくもない……。だが私はパスカルさんの言葉を信じている。だからこそマークすべきはあの男だ」
……だって美人のお姉さんのおっしゃることですよ! 信じないわけにはいかんでしょう!
それに仕事をほったらかして真っ昼間から使用人と情事を致してる男なんてそれだけで信じる価値ゼロの人間を疑うのは当然というものだ!
「まぁ細かいことは気にしないのだ! こうなれば徹底的にルディオのやつを調べ上げ、化けの皮をはがしてやるのだ! そして父上が行動する前に余がすべてを解決し、余が優秀な後継者であることを認めさせるのだーっ! ぬはははは!」
「お、調子が出てきたな皇子さん。こうなりゃ俺も全力で手伝うぜ」
ディーオも調子を取り戻し、なんとか次に繋げることが出来たというところか。
正直これからどうなるかは予想しにくいところがあるというのも事実だが。
「ディーオ様がそれでよいというのならばわたくしはそれに従い、どこまでもお供させていただきます」
「う、うむ! よろしく頼む……ぞ。サロマ」
うん? なんだかディーオのサロマに対する態度が調査前と違ってなんだかよそよそしさがあるような……。
なんというか、視線もチラチラとどこか機嫌を窺うような感じがしなくもないというか。
(うーむ、これは……)
「おいムゲン……ちょっとこっちこい」
と、感じていた疑問をディーオにぶつけようと一歩踏み出そうとしたその時、少し離れた場所からちょいちょいとカロフが手招きをして私を呼ぶ姿が見えた。
その隣にはリィナがちょっと困ったような顔をしながらもどこか楽しんでいるような……そんな様子で一緒に私を呼んでいた。
丁度ディーオとサロマに声が届かないような、それでいて遠くから見守れるような位置。……あいつらが何を考えているのか、なんとなく察しは付くな。
「へっへっへ、よぉムゲン。なんで皇子さんがあんなに動揺してるか知りてーか」
なにやら楽しそうに私に語りかけてくるカロフ。
しかし「知りたいか」などと聞かれてもなんとなく言いたいことは予想できているんだが……。
そう私がカロフに対してどういう対応をしたものかと悩んでいると、カロフの後ろでリィナがちょっと困ったような笑顔を私に向けているのが見えた。
……これは、どうやらカロフのノリに付き合ってやってくれということだろうな。
「わかったわかった聞いてやる。それで、毎朝の快便の秘訣だったか?」
「違ぇーよ! なんで便の話になってんだよ!? 皇子さんのことだよ!」
うん、ちょっとしたジョークだ。それとそんな大声を出したらここからでも流石にディーオ達に聞こえるぞ。
「はいはい、んじゃ改めて……ディーオのあの態度は一体なんなんだ?」
「おう、皇子さんのアレはな……サロマのねーちゃんを意識し出してるのさ。ま、それも俺らがちょっと焚きつけてやったんだけどよ」
「さっきの報告の時に一度道に迷ったって言ったでしょ、あの時に少し殿下とお話をしたの」
それでディーオとサロマをくっつけようとこうして裏で画策しているわけか。なんでカロフがこんなにノリノリなのかはわからんが。
「てなわけで、俺達がいっちょその手伝いをしてやろうってわけよ。この話を聞いたからにはムゲンももう仲間だぜ」
勝手にメンバーに加えられてしまった。まぁ私もこういうノリは嫌いではないし、恋に向かってまじめな人間は応援してやりたいとも思う。
だが……。
「あの二人をねぇ……」
「んあ? なんだムゲン、お前はあの二人をくっつけるのに反対だっていうのか? まさかお前も身分の差やら立場がどうとか言うんじねぇだろうな」
「そういうわけじゃない。ただ……このままあいつらを強引にくっつけるような真似をしていいものだろうかと考えていてな」
「俺とリィナを強引にくっつけた奴が今更なに言っんだよ」
あれは確かに強引だったがそれなりに確信を得た上での行動だったからいいんだよ。
事前にカロフとリィナの持つ不安要素を暴き出したうえで『これはいける』と判断しての結果だ。
ただ今回は……。
「私達はあの二人をあまりにも知らなすぎると思わないか?」
今回の一件で私はサロマの、カロフ達はディーオの持つ過去の一端を知った。
だがそこから私達はあいつらの何を理解しえたというのだろうか? 人の心というのは複雑で難解だ。その者自身でさえ、秘めた闇に気づかないことだってあるのだから……。
「ムゲン君の言うことも一理あるかな。このまま二人が恋仲になることが、そのまま幸せに繋がってるとも限らないのかもしれないし……」
「うぐぐ……けどよ、だったらこのまま指をくわえて見てろってことか? そんなのムズ痒くて毛が逆立っちまうぜ俺は」
獣人特有のもどかしさを感じるカロフ。なんだかおあずけをくらった犬のように体が震えているぞ。
「まぁ待てカロフ。流石に何もこのまま手をこまねいてるだけということじゃない。ただ強引に事を進めないというだけで行動は起こしていこうというわけだ」
「おお、なんだよ、だったら最初からそう言ってくれよ」
お前の考え方が単純すぎるだけの話だっつーの。……でもどうなんだろうな、もしかしたらカロフみたいにちょっと頭が足りない方が女性も付き合いやすいと思うんだろうか……。
まさか私の有り余る人生経験値こそが私自身の恋路を阻害してるなんてこと……。
「それでムゲン君。具体的にどうするのがいいと思う? 私達としては、殿下の方に対して重点的にサポートするのがいいかなって考えてたんだけど」
っとお、私が何故か女性から少々とっつきにくいかもしれない理由を考えている内に話が進んでしまっているじゃあないか。
さて、『ディーオとサロマのこれからを見守り隊』の今後の方針だったな。
そうだな、リィナの言う通りサポートするならサロマよりもディーオだろう。ただサロマに対しても何かしらアクションは必要だとは思う。
今のところサロマのディーオに対する感情は主従関係以上のものはないからな。
だとすると……。
「だったらカロフとリィナは今まで通りディーオと行動を共にしてくれ。スパイ問題も流れに乗ってきたところだし丁度いい塩梅と言えるだろうし。その中で恋路のサポートができるならさりげなく助けてやる……ってとこだろう」
あくまでさりげなくだぞ。今必要なのはディーオの足りない部分に自信をつけさせることだ。
どうもサロマと皇帝の件となるとディーオは卑屈になってしまう。それをどうにか克服できさえすれば……。
「よっしゃ! んじゃあ俺らは全力で皇子さんのサポートだな……ってこたぁ、お前は何をするってんだ?」
「もちろん私もなるべく行動は共にしようとは思う。が、それに加えて少々調べ物を内密にさせてもらおうと思ってな」
「調べ物?」
この国は一件ただの強軍事国家……だがその裏では私の理解が届かない多くの現象が起きすぎている。
ディーオの魔力やサロマの記憶喪失、皇帝の歴史なんかについても不可解な事例ばかりだ。
そう、私はあまりにも"この国"について知らなすぎる。恐怖や不安は"無知"から生まれるものだ……二人の恋愛に応援することに関してもな。
「ま、こっちはこっちで動くから、そちらも頑張ってくれということだ」
「アバウトだなぁ……」
「まぁいいじゃねぇか。どちらにせよやることは変わらねぇってことだからよ」
そうそう、カロフのように単純な奴が心のままに動くためにも私のような賢い者が裏で布石を打っておくものだ。
……あれ、つまりそれって私は物語の裏方って位置づけってことになるんじゃ?
「それじゃ張り切っていくとしようぜ! おーい皇子さん!」
「ぬ、どうしたカロフよ、そんなにはしゃぎおって」
「こまけぇこたぁいいんだよ! それより早速スパイ捜しの本腰入れようじゃねーか! オラオラ行くぜー!」
「ぬおーっ!? やめるのだーっ! 余の体を持ち上げるでないーっ! それに行動するのは明日からなのだーっ! 今日はもうご飯を食べてお風呂に入ってお休みする時間なのだーっ!」
まったく勢いがありすぎるのも困りものだな。
ま、兎にも角にもすべての問題はここから動き出すってことだ。私も本腰入れて探るとしますか……いろいろとな。
それまで、あっちは任せておくとしようかね。
「ぬわーっ!!」
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