73話 勝手知ったる迷宮探索


 漂っている……波に揺られるように、ゆらゆらと……。

 ここは海、さしずめ記憶の海と言ったところか。


(前世の夢も久しぶりだな、今度はいつ頃の夢だ?)


 夢だと理解してからは冷静になるのは早かった。

 さて、ここはどこ……。


「お願い! あたしに……奴らへ復習するための力を教えて!」


 一人の少女が叫んでいる。

 この時代は……あの時か。


 これは種族間での戦闘も激化していく中で起きた、人族の小さな国の問題だ。

 ジリ貧になったその人族の国では少ない物資を貴族が独占する内部争いが起きていた。

 そんな貴族達がとある村を攻め、焼き、物資を……さらには人をも攫っていた。

 攫われたのは全員女性、男性は皆殺し……駆けつけた時にはすべてが終わっていた。

 私は最後に残った男を看取り、必ず助けると約束した。

 その助けた一人が私から魔法を学び、復讐をしようとしていた少女だ。


「もっと……もっと強くならないと。皆を、お兄ちゃんを殺した奴らを今度はあたしが殺してやるの!」


 その少女はそれこそ凄い才能とまではいかなかったが、これでもかというほど特訓に励んだ。

 そんな倒れそうなほど自分を追い込む彼女を心配する仲間もいたが、復讐に取り付かれた彼女は止まらなかった。

 しかし、彼女の能力は思ったほど伸びず、苦悩していた。


 そんな中、彼女の村を襲った貴族達がまた別の村を襲う計画を耳にした。

 当然彼女が黙ってるわけがなく、一目散に飛び出していった。

 だが、彼女の力程度では一国家に対抗することなど到底できない。

 その時私はちょうど他へ出払ってしまっていたため、対応が遅れてしまった。

 彼女がトドメをさされようというその時! 彼女を助ける一つの影が!

 そいつは私が最も信頼を置く仲間の一人だ。


 それからというもの、そいつと彼女はぶつかり合いながらも惹かれ合い、最終的には一緒になって最後まで私についてきてくれた。


(……うーむ、ここまでハッキリと前世の夢を見るのは初めてだな。それにしても……)


 もしあの時駆けつけたのが私だったらそのまま彼女と上手くいってたかもしれないんだよなぁ……。

 彼女には「勝手にしろ」って態度とってたからな~、そりゃフラグも立たんわ。


 そんなことを考えてる内に辺りがどんどん光に包まれていく。


(やれやれ、ラストシーンでお目覚めか)


 最後に見えた彼女の姿は、幸せそうな家族に囲まれ、これ以上ないほどの笑顔で溢れていた。






-----






「……匠、起きてください。そろそろお昼ですよ」


 二段ベッドの下の方から私を呼ぶ声……レオンだ。


「ヴぁー……おはようレオン、今日は絶好の探索日和だな。お日様ももうあんなに上がって……ってダニィ!?」


 太陽もうほぼ真上じゃねえか!

 どんだけ寝てるんだよ、そりゃ夢も最後まで見るわ!


 くそっ、完全に出遅れた。

 ダンジョンは朝早くから入場が許されている、多くの人とブッキングしない朝が狙い目だったのに。


「師匠も疲れてたんですね。僕もさっきまでぐっすりでしたよ」


 いや笑ってる場合じゃないだろ。

 ダンジョン探索、もとい襲撃犯探しはエリーゼとのスピード勝負になる。

 星が減らないからって暢気にしやがって。


「でもこれじゃあダンジョンに潜るのは明日からになりそうですね」


「あ? なんでだ?」


 朝起きれなかったから学校休む~……って感じの登校拒否児的な考えか?


「だって、まずは仲間を見つけないと。いくら師匠が強くてもたった二人でダンジョンに潜るのは……」


「なんだそんなことか。じゃあ行くぞ」


「え、ちょ、師匠!? 行くってどこに」


 もっと深刻な問題でもあるのかと思ったぜ。

 まずは飯、それからダンジョンに直行だ!


「ワフゥ~(う~ん、あれご主人……ぼくの特大肉どこっすか)」


「知るかんなもん」


 私はまだ寝ぼけている犬と慌てるレオンを連れて寮を出発する。






「うし、ここか」


 ブルーメをの街を出て数分歩いた場所にそれはあった。


「大きい入り口ですね~。まるで大きな生物が口を開けて待ってるみたいです」


 あながち間違ってないな。

 時間が経つ度に変化するこの迷宮は最早一つの生物だ。

 ずっと同じだと簡単に攻略されるからな、様々な仕掛けや迷宮の形を特殊属性を使って時間毎に変わるよう設計したのだ!

 1000回以上は遊べるドン!


「しっかし、流石に人が多いな」


 ダンジョン前には鎧を着た戦士や魔導師のような様々な人がいくつかのパーティーに分かれているのが見える。

 戦討ギルドのマークのパーティーや、それこそ格好はバラバラだがバランスの良いパーティーなんかも。

 おおう! あそこに美少女が集まってるパーティーが! ……お近づきになってみたいものだな。


「それにあっちに見える荷馬車には商人ギルドのマークがついてるものがちらほらあるな」


 なるほど、ダンジョンに潜る前にうちの店で準備していけってとこか、ボロい商売だぜまったく。

 その内『ダンジョン前限定アイテム!』って感じで記念品を売る出店とか現れるんじゃないか?


 まぁその他にも鑑定とかやってるっぽいな。

 ダンジョンで手に入れたものの価値をいち早く知ることができるわけだ。


「ダンジョンの人気に便乗して各国からいろんな人が来てますからね。実際に値打ちのありそうなものもそこそこ見つかってるみたいですし」


「ワウワウン?(あれ? このダンジョンって最下層にご主人のお酒があるだけじゃないんすか?)」


「ん? ああ、はそれだけだぞ」


 このダンジョン、前世では最下層に辿り着ける者はほとんど存在しなかった。

 そんな中、いくら足掻いても辿り着けないと悟った者達が逆にその安全性を利用して自分が辿り着ける階層の部屋を物置として使っていたのだ。

 今見つかっているものは上層までしか潜れなかった奴のものだろうな。


「ワウ……(ちなみに何階層まであるんすか……)」


「100くらいだな。さらに各階層が数日ごとに何通りかに変化するから……実際には1000近くの迷宮があの中に詰まってるな」


「ワウウ!?(ほええ!? そんなの攻略できるんすか)」


 ここまで聞くと難しそうに聞こえるが、実際には実力と"魔"の知識さえあれば90層までスルっと行けるのだ。

 ドラゴスを始めとする超実力者達ならばそこまで行くのは簡単だった。

 しかし、そこからはそいつらに対抗するためにマジで殺しにかかる仕掛けが盛りだくさん!

 そして|お酒(おたから)のある100階手前の99階には絶対無敵の最強の仕掛けがセットされていたからな……。


「ワ、ワウ……?(そ、その最強の仕掛けって……?)」


「もし99階に誰かが入って来たら部屋にセットしてある時空間魔法がケルケイオンを通して発動し、私自身が最後の番人として立ちはだかる仕掛け」


「ワオ!(この人大人げねぇっす!)」


 なんとでも言うがいい……私とてお酒おたからを守らねばならん。

 この90階からの地獄の仕掛けからの私とのガチバトルを超えられる者は一人としていなかった。


「まぁ今はその仕掛けは機能してないも同然だがな」


 このシステムは都合上ケルケイオンの自動魔術オートマジックと私の魔力を使用しなければならない。

 今の私の魔力ではこの仕掛けが発動した瞬間全魔力が抜かれ、死体で99階に放り出されるだろう。

 ドラゴスから返してもらった時、これがセットされていたためかなり焦った。


「この時代ではそこまで辿り着ける者がいなくてよかった……。あ、そうだレオン、このダンジョンは一体どこまで攻略されてるんだ?」


「えっと……僕も詳しくはないんですけど、40階くらいだったかな?」


 40……確かその辺りから実力の差がハッキリしてくるとこだったな。

 前世では私のお酒おたからの存在を知らない者達にとっては「魔法神様が我々のために素晴らしい訓練施設を作ってくださったぞ!」って誤解してたからな。

 ま、結果として実力を測るのに最適な施設になったけど。


「僕達で何階まで潜れるでしょうかね、師匠」


 いやまぁ製作者である私がいるんだからクリア確実……とまではいかないんだよな。

 今の実力ではざっと見積もって60階程度と言ったところか。

 仕掛けは問題ないんだが、放たれてる自作モンスターの関係でここまでだな。


「まぁ今回はダンジョン攻略するために来たわけじゃないだろ」


「そうですね。ダンジョンの謎の襲撃を解明しなくちゃいけませんからね」


 そう、今回の勝負はただ潜るだけではない。

 私の迷宮を荒らす不届き者を成敗しなくてはならない。


「それじゃあ、早速入りましょう」


「待てレオン、早まるな」


「えっ、どうしてですか? スピード勝負になるって言ったのは師匠じゃないですか」


 確かにスピードは大事だ。

 だがいくらスピードが早かろうと目的地を設定せずしらみ潰しに探していては逆に時間のロスだ。

 私達は事件の概要をちょろっと聞いただけで詳しいことは何も知らないからな。


「だからまず情報を得る。おそらくエリーゼ達は事件の詳細について知っているだろう。以前からこの事件を追っていたらしいしな」


 このアドバンテージの差はでかい。

 だが、こちらも情報に関して差がなくなればあとはこっちのものだ。

 40階までの探索ならば私の知識があればそれこそ縦横無尽だ。

 ダンジョンに四苦八苦する彼女達と比べれば圧倒的有利な状況に立つことができる。


「幸いここにはこれだけの人が集まってるんだ、情報を知ってる奴が一人や二人いてもおかしくない」


「流石です師匠! そこまで考えてるなんて」


「はっはっはっ! 私にかかればこの程度のことを考えつくのはわけないさ! さて、早速情報収拾のためにさっきの美少女パーティーにお話を……」


「ワウン……(どうせそんな魂胆だろうと思ったっす……)」


 私は間違ったことは言ってないぞ、実際に情報を得るのは必要なことだし。

 それよりも美少女パーティーは……ってああ! こんなことしてる間にダンジョン内に入っていってしまった……。

 くそっ! ここで情報収拾するとレオンに言った手前彼女らを追ってダンジョンへ入れば私の威厳に関わる。


「仕方がない、ここは別の出会いを求めるとするか」


 他のパーティーにも結構な数の女性がいるしな。


「ワフゥ(この人まったく懲りてねぇっす)」


 うるへー! 私だってダンジョンに出会いを求めたいんだよ!






 それから何人かに話を聞いて回ってみたが、そこまで大した情報は得られなかった。


「レオン、そっちはどうだった」


「こっちも駄目ですね。特にああいった人達は話すら聞いてくれませんでした……」


 情報収集をするにあたって、私はまず近くにいた剣士の集まりのようなパーティーに話を聞いてみたが、「最近来たばかりだからわからない」と言われた。


 次にこの付近で商売してる店の人に話しを聞いてみたところ、「噂は知ってるけど詳しい内容は知らない」とのこと。

 店主の話では、襲われた内の一人は貴族出身の魔導師だったということらしいので、近くにいたそれっぽい人達に話を聞きに行ってみたんだが……。


「何故そんなことを話さなければならない」


 と、どいつもこいつも口をそろえて同じような態度を取りやがる。

 レオンの方も同様らしく、相手にされなかったようだ。


「どうしましょうか、師匠」


「う~ん、こうなったらアテもなく探しまわるしかないのか……」


 40階より先ではないはずだからその前……さらにそこまで辿り着ける者は少ないだろうから30より前と考えるか。

 もうちょっと絞り込めればなんとかなりそうなんだが……。


「なぁ、あんたらかい。例の事件を調べてるってのは」


「ん、誰だ?」


 振り向くと数人の魔導師パーティーが私達の前に立っていた。

 それなりに身なりもいい、貴族出身の魔導師ってとこか。


「……私達に何か用か」


「そんなに身構えるなって。俺の名はバーガス、あんたらが知りたい情報を持ってきてやったのさ」


「本当か?」


 貴族だからといって一概に悪いと決めつけるのはよくないが、こいつらも先程私が話を聞きに行った奴らとそう変わらない雰囲気を醸し出してるからな。


「ああ、襲撃者の情報だろ? それなら22階の付近でよく起こってるらしいぜ。その辺潜ってた知り合いの貴族魔導師連中がやられたってのを結構聞いたからな」


 22階付近か……あの付近では魔導師なら普通に怪我を負うことは稀だろうし、協力なモンスターを放ったわけでもない。

 そんな場所で本当にそんなことが起きているのだとしたら……。


「なかなか信憑性があるな」


 まずはそこを中心に探してみるか。

 だがまぁ、まだ疑問があるとすれば……。


「あの、どうして僕達にそんな情報を教えてくれるんですか?」


 そう、ただで情報を教えるなんて何か裏があるんじゃないかと勘ぐってしまう。

 こいつらの目的はなんなんだ?


「なに、簡単な理由さ。俺達はただ自由に迷宮探索がしたいだけなのさ。今日からその噂の地点まで潜るつもりなんでな……妙な噂に怯えての探索なんて嫌だってことだ」


 つまり、一人でもこの問題に立ち向かおうとしている者達に情報を与え、沢山の人に解決してもらってる裏で自分達は悠々迷宮探索……ってとこか。

 自分達ではこの問題は解決出来ないと悟ったから別の誰かにやってもらいたい。

 まぁ見たところ、こいつらレベルじゃ無理そうだしな、懸命な判断だ。


「しっかし、さっきあんたらが話をしようとしてたあいつら。あいつらが情報をあまり外に漏らそうとしないもんでこっちも困ってたところだ」


 あいつら……ああ、あの人を見下すように見てた貴族共達か。


「やられたのは大半がああいった良家の出の魔導師だからな。特にプライドが高い奴らが貴族の汚点を広めないように情報を止めてるんだよ。下流貴族である俺達にはいい迷惑だってんだ」


「なるほど、お前らはこのダンジョンで功績を挙げて成り上がろうって腹か」


「ああ、だから頑張って襲撃事件の謎を解いてくれよ。じゃあな」


 そう言って彼らはダンジョンへと潜っていった。

 あくまでも事件については他力本願が姿勢だが、こいつらにはこいつらでやりたいことがあるんだろう。

 貴様らごときにこのダンジョンは攻略できんがな!


「よし、じゃあ私らも準備をしたら早速潜るとするか」


「はい!」






 一時間後、準備を終えた私達はダンジョンの中へと進んでいく。


「もう、師匠ってばあちこち目移りしすぎですよ」


 実際は支度には十分程度しかかからなかったが、そこら辺に出ている移動商店の出店にいろんなものがあったのでついつい目がいってしまったのだ。


「もぐもぐ……ごくん! すまんすまん、だが大体の目的地はわかったんだしここからはそう焦る必要もないと思ってな」


 私の悠長な姿に呆れるレオン。

 しかしそんな顔もダンジョンを進むに連れて驚きと興奮に変わっていった。


「しかし凄いですね! ダンジョンは歴史が始まる以前の古代文明から存在してたと言われていますが、ここまでの圧倒的な"魔"の技術が詰まった代物、どうやって造られたんでしょうね!」


「……」


「ワウ……(ご主人……)」


 教えてやろうか?

 まず壁には生命属性を宿す特殊な材質をありったけ使用して創られ、その壁の一部にトラップやオリジナルのモンスターを生成、再稼働させる術式を定着させておくことで……。


「あの、師匠? どうしたんですか立ち止まって?」


 おっと誰も聞いてない、喋ってもなかったしな。

 ダンジョンの構造については私と画面の前にいる君達との秘密だ!


「師匠、いくら目的地がわかってるとは言っても、僕達はダンジョン初挑戦なんですよ。先人が通った道があるにしてもそこまで簡単なものじゃ……」


 どうやらレオンは事件のことを聞くついでに長いことダンジョンに潜り続けている人達から各階のダンジョンの内容や何通りかの地図をわけてもらっていたようだ。

 相変わらず努力の惜しまない奴だ。


「なるほど、お前の言い分も最もだ……。だがそんなことはどうでもいい!」


「ちょ!? 師匠、投げないでくださいよ! ええっと……今の地形はこの形だから此処から先は……」


 レオンの努力も褒めてやりたいところだが、ここにはそんなもの必要としない最強のチートキャラがいるのでそんなものは無意味なのだ。


「さてと……ここの明らかに不自然なくぼみに手を当てて。魔力注入、《火》《風》《火》《闇》《水》! 左、右、A、B!」


「ワンワン(多分最後の要らないっすよね)」


ゴゴゴゴゴ……!


 私が魔力を注入すると、くぼみはどんどん広がっていき、やがて大きな穴の先に下へと続く階段が現れる。


「し、師匠!? これは一体!」


「ただの近道さ、行くぞ」


「ええ! ちょ、ちょっと待って下さい師匠ー!」




 ショートカットを使い一気に10階分の階層を下り、さらにそこからもう一度同じような仕掛けを使い10階分下りる。


「こ、こんな道があったなんて……大発見じゃないですか師匠!」


 後ろでワイワイとレオンがはしゃぐが私としてはただの製作者用の通路なので大発見でもなんでもない。


「レオン、言っておくがこの道のことは秘密だ、誰にも言うなよ」


「え、なんで!?」


 なんでもかかしもあるかい!

 この道のことが知られたら誰かが私の酒に近づく可能性が増えるじゃないか!

 とりあえずレオンには適当に理由をでっち上げてさらに念を押しておいた。


「わ、わかりました、師匠がそこまで言うなら。……ところで師匠、さっきから手に持ってるそれは何を見てるんですか?」


「これか? なに、ただの地図だよ……」


 私は先程から手のひらでポチポチとスマホを操作している。

 そして地図……[map]を開いて中身を確認していたところだ。

 なんとこのアプリ……私の迷宮の内容まで事細かく記されていやがる。

 私の傑作をいとも簡単に解析されてしまうなんて……このアプリは本当になんなんだ?


 まぁ今は有効活用させてもらおう。

 この機能には近くにいる物体や人物、モンスターやトラップの位置までも正確に記されている。

 これを使えば仮に襲撃者がいたらわかるかもしれない。


「しかし凄いですね師匠……モンスターの巣がどこにあるかわかってるしトラップの解除もものの数秒で済ましちゃうなんて!」


 20階からは襲撃者を探さなければならないので、普通に進むことになる。

 だが、この迷宮を製作した私にとってはモンスターの弱点やトラップの解除方は熟知しているため悠々自適に探索を行える。


「おや、これは」


 [map]上を見ると他のパーティーが近くにいるのがわかる。

 リーダー名は……バーガス、さっき情報提供してくれた奴らか。


「あいつらも頑張ってるよう……ん、なんだこのマーカー?」


 あいつらが集まってる場所から少し離れた場所に、ある大きな赤いマーカーが迫ってきていた。

 その上には Danger! と書かれている……これは!




「ぎゃあああああ!!」




「ッ!」


「師匠! 今の悲鳴!」


「行くぞレオン!」


 嫌な予感を胸に、私達は叫び声の方向へと走りだした。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る