第4章予告

>PLAYBACK:START



 ――あ?

 もう録音始まってンのか!?

 馬鹿野郎、もっと早く言いやがれ!!


 ゴホンッ。

 そーだな。

 こいつはとんでもなく不器用な女の物語だ。

 ……いや、つーよりは、あれだ。『女たち』の物語だ。


 そいつらはみんな、自分の過去に拭いきれない傷ってやつを抱えてる。

 で、このテープみたいに、しょっちゅうそいつを反芻してるってわけだ。

 あのときああしてたら、あれをやれてたら、ってな。

 ――オレからすりゃくだらねーんだけど、あいつらにとっちゃ大事なことだよな。


 後悔ってのは鉱物みてーなもんで。年月を重ねれば重ねるほど洗練されていって、どんどん手がつけられなくなる。で、気付いた時にはこっちの支配が及ばない領域にまで膨れ上がっちまうこともザラってわけだ。


 ……そんなとき、そいつをどう扱うかっていやぁ、決まってる。

 賭けるのさ、その過去の時間を。未来の時間に対して。

 ダイスを振るみたいにして、眼の前に投げ込むしかねぇ。それで、結果を見守るしかねぇ。随分と分の悪い賭けだろ? でもしょうがねぇよ。てめーで選んだ道なんだからな。というわけで、あいつらはこれから頑張らなきゃならねぇわけだが。


 ……まぁ、大丈夫だろ。なんてったって、あの女どもなんだからよ。


 つーわけで、次章!

 『ゴールデンタイム・ラバー』。


 こいつを聴いてるお前らは、賭け事ギャンブルは程々にしな。

 ――じゃなきゃ、オレが噛みつきに行くぜ??



>TO BE CONTINUED...

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