派閥 20 梅菊がこんなに白菊ねえさんがお客さんの事を気にいるなんて見た事はないんですよと言うと、私だって男に惚れた昔があったのよと言うので、真一がどんな人だったの


派閥 20


梅菊がこんなに白菊ねえさんがお客さんの事を気にいるなんて見た事はないんですよと言うと、私だって男に惚れた昔があったのよと言うので、真一がどんな人だったのと聞くとあんた、

みたいな人よと顔をみるので、僕ではないでしょう、過去に白菊さんとは会った事ないよと言うと、私が高校三年生だったとき、東京からバイトに来た学生で、乗馬が趣味で夏休みの、

二ヶ月間、


馬に乗れる牧場でバイトしたいと探したらうちを紹介されたという事でやって来たの、お父さんがきつい仕事だけど大丈夫と聞くと、馬に乗れるならなんてことはありません力仕事は、

まかしてくださいというので頼もしいと笑って、それでは馬に乗ってみるかと馬に鞍をつけると、鞍を握りくつわに足をいれ簡単に乗ったのよ、お父さんが大したもんだと褒めて思い、

切りかけていいよと言うと、


馬の首をたいいくとゆっくり牧場に歩いて行き彼がムチをいれると駆け出したのです、みていると乗り方も上手で牧場を一回りして、帰って来て馬をおり、すごい素直な馬ですねと、

顔をなでると、ボスがああボスというのは馬の名前です、ボスが彼の顔を大きな舌でベロ、ベロ舐めたのです、舐めるのは信頼のあかしなんですが、一目で馬に気にいられるなんて、

動物は正直だから言い奴だと思ったんだよと、


お父さんが感心していたの、真っ黒に日に焼けた顔をしていて、おじようちゃんよろしくと手をだすので握手をしたのです、部屋に案内すると名前はと聞くので博美ですと言うと、

実はお願いがあるのだけど、僕は朝が苦手で朝6時と6時半に起こしにきてくれないかなと言うので、なぜ二回もおこすのと聞くと、ほら油断して二度寝する事があるでしょうと、

言うの、わかったわと約束したのよ、


それから毎日起こしに行くと、いつももう朝かと眠そうな目をするので、フトンをはがすとのこのこ起きて顔を洗うのよ、そのすがたが面白くて笑うと朝はめっきりダメなんだといつも、

言っていたわ、牛を牛舎から出して、牛の乳りをやりタンクにいれ、北連の出張所に車で運び帰ってくると、朝食を取り、一休みして、牛舎の掃除をするのよ、重労働にはなれている、

らしく、


牛舎の掃除をもくもくとこなし、お父さんがきつそうな顔をしていると、私がやりますから旦那さんは休んでくださいというので、お父さんはやすんで、しょっちゅうタバコを吸って、

いたのよ、それから牧草の刈り取りをするともうお昼よ、すぐ昼食を取り、また牧草の刈り取りをするのよ、後は馬に乗り牛の見回りをしていると夕方なので、牛を追って牛舎にいれ、

るの、


毎日これの繰り返しなのよ、たいしたバイト代ももらえないのに、毎日黙々と働くの、ある時おやつを持って部屋に行くと何か勉強しているので、何をやっているのと聞くと、警察官、

になる為に公務員試験の勉強だよ、来年卒業なんだよと言うので、そんな大事な時にこんなところでバイトしてていいのと聞くと、こんな自然の豊かなところにいると勉強もはかどる、

んだよと笑っていたのです、


博美ちろゃんは高校三年生と聞いたけど、大学はどこを受けるのと聞くので、東京の大学よと言うと、どうしてと聞くので、こんな田舎はいやだから東京に行ってみたいのと言うと、

そうなんだ、まあ一回は都会で暮らすのもいい経験かもと笑い、おとうさん、お母さんが承知しているのと聞くので最初はいやがっていたけど、家出しても行くと言ったら許して、

くれたはと言ったのです、


あっと言う間に二ヶ月が過ぎ彼は東京に戻る日になって、手紙だすねというと、返事書くよと約束してくれて、来年東京に出てきたら会おうと笑って帰っていたのです、東京の大学に、

受かり、東京の住むところをお母さんと見に行ったの、彼が羽田まで向かえに来てくれて頼んであった大学の近くのマンションに案内してくれて、部屋に入るとワンルームマンション、

でとても綺麗なのでお礼を言うと、


ここは僕の親父の持ち物だから、家賃も安くするように交渉しておいたよといい、僕の家はこのマンションの一番上だよと9階にエレベータで行くとお父さんが待っていて、応接のイス、

を勧め、夏休みには息子が大変お世話になったそうでと頭をさげ、なにかとなれない都会暮らしですから、博美さんここを自分の家だと思ってくださいと言ったので、お母さんが、

宜しくお願いしますと言ったのです、


それでは一旦稚内に戻り、荷物を送ります、入学式には又出てきますと稚内にもどつたの、そして4月に入学して都会暮らしを始めたのよ、彼は公務員試験に受かり、警視庁に就職、

して警察官になったのよ、研修を終えてキヤリアとして警部補となり赤坂署の捜査一課の刑事として働きだしたのよ、いつも優しくしてくれて、いつのまにか恋に落ちたの、


あっと言う間に三年が過ぎ彼は本庁にもどり警部になって捜査一課の刑事としていそがしい毎日を送っていたの、私とは歳は4つ年上で彼が25になった時の事だったは、拳銃を持った、

凶悪犯を捜査している時仲間の刑事が隠れている場所を見つけたので、応援が到着するまで待機しているように指示し現場にかけっけたのよ、凶悪犯が逃走を図ったので二手に別れ、

追跡すると、


彼の前に現れたので拳銃を棄てるように警告すると物陰に隠れて拳銃を発射したので拳銃を構え引き金を引こうとした時、横合いから子供が飛び出したのでとっさ的に飛び出し子供を、

抱き抱えて伏せようとした時凶悪犯が拳銃を発射して、その弾が背中に当たったのです、犯人が逃げようとしたので足を狙って引き金を引き、犯人の足に当たり犯人が倒れたのです、


仲間が駆けつけて犯人を検挙したのですが、彼は後ろの胸から弾が入り肋骨に弾が止まったので、子供はけがしなかったのだけど、かれは出血が激しく救急者で病院に搬送され意識、

不明の重態となり、知らせを受け彼の両親と病院に駆けつけのです、6時間もかかる手術を受けて、医者が手術室から出て来たので容態を聞くと、回復は難しいと言ったのです、


病室に入ると目を閉じて動きません、前の心電図を見ると脈はあるみたいです、一睡もせず、神様かれをお助けくださいとただ祈るだけだったの、祈りもむなしく次ぎの日に心臓が、

止り帰らぬ人となってしまったのよ、なんか生きる望みがなくなって毎日ボーつとしていると、両親が迎えにきてともかく稚内にかえろうと連れ戻したの、大学もやめて毎日家に、

閉じこもって半月した時、


彼の両親が尋ねてきて、彼の部屋を整理していると、机の中から一通の手紙が出てきたといい、渡したので中を開けると、博美へと書いてあり、警察官になったのだからどんな危険に、

会うかもしれない、もしもの時の為この手紙をのこしておきます、警察官になって辛い事も沢山あったけど、博美の笑顔をみているとそれが消えていくから不思議だよ、まだ学生なの、

で結婚の事は持ち出せなかったけど、


僕にもしもの事があっても悲しまないで君の人生をあるいてほしい、ぼくはいつも博美を見守っているよ、愛する博美へと書いてあったのよ、その時彼が私と遊びではなく、結婚する、

気で付き合っていた事を知ったの、彼は私の家で警察官になろうと思ったときから、覚悟していたのね、悲しい出来事だったけど前にすすまなくてはと思ったの、彼の両親が家にとじ、

籠もっていると聞きました、


私達も息子を失って悲しいのですが、いくら悲しんでももう息子は帰ってこないのです、前を向いて生きて行くしかないのです、博美さんも辛いでしょうが前に進んでくださいと、

お母さんが手を優しくにぎったのです、スグには無理と思いますが前を向いて生きていくようにしますと返事すると、安心したような顔をして帰っていったのです、


それから稚内で置屋にたのんで芸者になる事にしたのです、何か稽古をしているとすべてが忘れられる気がしたのですと話しを終えたのです、そうかあ、僕と同じような経験をした、

んだね、でも二人ともこうやって前を向いて生きているんだよ、それでは彼と美枝をしのんで乾杯しょうと、グラスを合わせたのです、

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る