第2話

「芹香久しぶ…え?」

「あぁ、椿…久しぶり…」


「えっちょっと待って、何で急に芹香茶髪なの!?」

まぁそうなるとは思ったよ…。 

「いや、LINEでも言ったけど女子大全部落っこちて共学校行くことになって…」

「全然文脈合ってないよ!!共学だから茶髪なの?!」

「それがーー」



「なるほどねぇ…芹香ママらしいっていうかね、そんな感じだけど…」

「やっぱり全然似合わないよね、椿もそう思うでしょ?」

「いやさっきは驚いてただけで似合うと思うよ、芹香ママの言う通り芹香可愛いし」

「椿までお世辞はやめてよ…

登校中に浅岡先生にもお世辞言われたんだから」

「げっ、浅岡?あいつが褒めてたの?

柄になさすぎてキモいわ…」


「キモくて悪かったね」


「あっ浅岡先生」

「俺は椎名の茶髪可愛いと思うけどな。

うちの高校が校則ゆるくて良かったな、まぁお前らもあと数ヵ月で卒業だしな…

「芹香、もうすぐあのキモさから解放されるんだから我慢しよ」

「高崎、一応聞こえてるぞ」

「おぇ…行こ芹香」

「う、うん」


「本当に浅岡ってキモいよね、何であんなキモいんだろ。

俺は椎名の茶髪可愛いと思うけどな。だって、キモいキモい」

「椿よく今まで生物の成績落とさなかったよね…

あそこまで堂々とキモいとか言ったら落とされそうなもんだけど…」

「テスト常に90点台の私に変な成績付けたらいくらなんでも他の教師黙ってないでしょ」

「確かにそうだね…」

「ていうか芹香気にしてるみたいだけど、本当に茶髪似合ってるよ?」

「椿は元々茶髪だからだよ~」

「言っとくけど私は地毛が茶髪なんだから失礼な事言わないでくれる?」

「あっそうだよね、ごめん椿」

「いや全然気にしてないけどねw

結果的に可愛くても芹香ママにほぼ無理矢理染められた芹香の気持ちも分からなくはないし…


あっじゃあさ、私と大学行くまでに可愛くなろう!!」

「椿まで何言ってるの?!」



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