5



雨上がりひがしの空へ鳩は飛ぶ天使が来たかと期待したけど



2


夕立の青き翳りにすがたみの我は融けゆく意識を遺し



3


えんぴつを削り集めし木の屑の我が爪に似る滑らかな縞




はずれくじ春の星座に背を押され床に就きたり明日の風まつ



5


冬の夜きつねの街へ歩みたり伏見稲荷に願掛けのため 



6


目をつむり耳で求める京の夜 障子をはさみ竹林がある



7


窓越しに視線合わせる他の路線名も知らぬ人馴染みたる顔

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短歌記憶帖8 森の 仲間 @Morino_miya

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