Chapter7 『いつもの朝』 7-5

「おはよう。」


(数馬がテーブルから立ちあがった。)


「おはよ。 夏っちゃん!」


「食べたら、一緒にゲームしてっ。」


「わかった。 後でね、数馬。」


「おっす、夏樹。 待ってたぜ。」


「おはよう。」


(剛に声を返したところで、メイが側へ歩み寄った。)


「夏樹様。 どうぞお席へ。///」


「ありがと。」


(テーブルを横切る夏樹を見て、橘が微笑んだ。)


「今日は、お顔のお色がよろしいご様子、何よりでございます。」


「左様で。」


(時雨も、鋭く光る、黒い瞳で夏樹の様子を見つめた。)


「う・・、ああ。 そうだね。」


(むしろ、それが残念な事のように、時雨の声は暗く。 鋭く睨む視線に、

夏樹は思わず尻込みしてしまった。)


(その視線は、国から派遣されている執事達を思わせるからだ。)


「時雨さん、夏樹様を睨まないでください。」

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