Chapter7 『いつもの朝』 7-4

(いつもより、少し時間が長いので。 菖蒲は心配そうな表情でドアを見つめていた。)


ガチャッ


「夏樹様。」


(ドアの向こうから現れた夏樹を見て、ほっとした。)


「今日は、がんばりましたね。」


(凛とした燕尾服姿で自分を見つめる菖蒲に、夏樹は苦笑した。)


「小学生じゃないんだから。」


「くすくすっ。」


(夏樹が入る前よりも、脱力している様子を見て、思わず菖蒲は微笑んだ。)


***


ギイッ


(重厚な、木製の扉を開き、夏樹は、菖蒲と大きなダイニングホールへ

足を踏み入れた。)


(朝食の良い香りと一緒に。 メンバーの笑顔が、夏樹を出迎えた。)


「「おはよう、夏樹。」」


(千波、光、艶が声をかけた。)


「おはようございます、夏樹さん。」


(葵の声に、夏樹も微笑み返す。)

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