Chapter7 『いつもの朝』
Chapter7 『いつもの朝』 7-1
(聖は再び、洋館に足を踏み入れた。)
キイッ
(味わいのある木製の床が、きしむ。)
サアッ
(ゆっくりと、流れる風。)
(窓の向こうから、緑の森を抜けて、聖の銀色の髪に、白いスーツの裾に優しく届いた。)
『夏っちゃん・・。』
『新しい街で、僕の願いが、叶うかもしれない。』
『僕に、力を貸してくれ。』
***
パサッ
チリンッ
(バスルームに入り、ティーシャツを脱いだ。 拍子に、首にかけた細い鎖が揺れ、
小さな金属音とともに、胸元に、銀色の指輪が現れた。)
(顔色が悪いかどうかと思い、夏樹は目の前の脱衣所の大きな鏡を
見つめた。)
「このくらい、しかたないよな。」
(真っ白な肌の胸元に、銀の指輪は、とてもシンプルで。 滑らかに優しく光っている。)
(見ると、小さな模様が彫られていて。 高価に見えた。)
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