Chapter5 『美しいもの』 5-9

『どうするつもり・・。』


[「あなたの目的は・・。」]


(彩は、思わず尋ねた。)


「欠片を集める事が、僕達の仕事だ。」


「安全に、市民を元の暮らしに戻せるように。」


「それ以外は考えていないよ。」


(聖は、気軽に笑っていた。)


 [「研究をし、知る事は。 怖い事でもあるのよ。」]


「彩、僕達は国の連中とは違う。」


「金や権力など、興味ない。」


[「違うわ。 私の言いたい事は・・。」]


(聖は、金色の瞳をゆらめかせた。)


「元に戻すこと。」


「それだけが、僕の目的だ。」


(晃は、聖の方を見た。 強い口調に聞こえた。 聖は、穏やかに微笑んでいた。)


[「でも、夏樹君は欲張りよ。」]


[「あの子は、あなたの手の中に収まるかしら?」]


***

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